大掃除をしていたせいで、昼飯を食い損ねてしまった。そして晩飯の時間が近付いてきた。空腹具合は半端なものではない。

こういう時は「美味い、安い、量が多い、しかも出てくるのが早い」の四拍子が揃った「樹」に限る。「樹」は辻堂駅南口から西側に50mほどの場所にあるため、車で行くのは無謀だ。駐車場代を払う羽目になる。従って、寒いのを我慢してLead90で行く。

まだ6時を過ぎたばかりなので、先客は2人だけである。店内は非常に狭いので、支払いや注文がし易く、且つ雑誌類を取り易い一番奥の席が俺のお気に入りだ。いつもの小太りで眼鏡のバイトのニイチャンにラーメン（500円）を頼む。「樹」では、ラーメン以外のものを頼んではならない。色々トライしてみても、結局誰もがラーメンに帰る、と言われているくらいなのだから。俺も過去に味噌とタンメン（だったような気がするが、記憶が曖昧）を頼んだことがあるが、ここ数年はラーメン一筋だ。

例によって5分程度でラーメンが出てきた。器自体が家系ラーメンの中盛りくらいの大きさなので、当然量も多くなる。小食の人には厳しいかもしれない。

スープは醤油系だが、支那そば系でも、家系みたいな豚骨醤油でも、魚介系でもない独特の醤油味である。美味い時は滅茶苦茶美味いが、あまり美味くない時もある。一般には時間が遅くなるほどダメになる店が多いが、「樹」も例に漏れず、夜遅くなるとパッとしない時がある。しかし、今日はまだ6時だというのに、以前ほどスープが美味くない。残念である。しかし、500円であることを考えれば何の問題も無いレベルではある。

麺は極普通の太さだが、コシがあって美味い。かなり量が多いのに全然飽きがこない。具はメンマ、チャーシュー、さやえんどう、刻みネギ（かなり多め）。以前はほうれんそうだったような気がするが、さやえんどうになってしまったのは残念だ。チャーシューは大きく、厚く、やわらかい。かなりレベルが高いチャーシューだと思うが、チャーシューメンにしてしまうともたれそうな気もする。

結果としてはかなり満足して店を後にした。家系ではダメな時は本当にダメになるが、「樹」はいつも最低限の期待は裏切らない。折角辻堂駅まで来たので、ついでなので「鳥一番」で焼き鳥を買って家に帰った。