☆☆☆☆☆ 聖戦士ピアーツァACT3——魔の化身セルシオ

いつしか空には雷鳴が響き、稲妻が天を走っていた。

セルシオ 「フハハハ。見ろ!貴様の最後にふさわしい空だ」
スタリオン「ヘッ、その減らず口を今ふさいでやるぜ」

ズドドドッ、バキーン! ズコーン! 重々しい破壊音が響き渡る。

ピアーツァ「スタリオン! 奴につかまるな!」

声援を受けてスタリオンはセルシオの周りをめまぐるしく動き回り、攻撃した。ターボが唸りを上げ、50タイヤが悲鳴を上げる。

セル「チッ、こざかしい奴め」

激しい闘いが長く続く。ついにセルシオは必殺技を出してきた。

セル「くらえ、超音波ミラー!」

その時だった。稲妻がセルシオの体を貫いた!

セル「ウギャー!」

黒々と焼けた車体が、ぶすぶすと音をたてながら倒れた。

ピア「やった・・・」

スタ「けど、やけにあっけないな」

セルシオの焼車体がこつぜんと姿を消す。グリルに燦然と輝いていたトヨタのエンブレムだけを残して。

ピア「さぁ、帰ろうか・・・」

その場を後にする2人。

スタ「オイ、何か聞こえないか?」

どこからともなくレクイエムが聞こえてくる。

セル「よくぞ、私を倒せたものだ」
ピア「て、てめえは、も、もしや」

心なしかビビッてるピアーツァ。おどろおどろしい姿に変わり果て、さらにパワーアップしたセルシオだった。

セル「ヌハハハ、我はよみがえったのだ」
ピア「なんてこった・・・」
スタ「見るからに気色悪い」

ヒューヒューと音をたてて回るファン、ドロドロと流れるオイル。ギシギシと体をきしませながら歩み寄ってくる。あまりの凄絶さに2人は身動きがとれない。そう、セルシオの姿はまさにエイリアンだった。

セル「ピ、ピアーツァ~~」

重い巨体がのしかかってくる。

ピア「く、く、くるしい・・・」

死の淵からよみがえった魔の化身セルシオに2人は勝てるのか? 奴は不死身なのだろうか? 渦巻く闘志にストップモーションはない。黙って見ているクラウンもまた不気味だ。恐怖のACT4につづく・・・。
(MKFCロンドン支部長/霧のロンドンエアポート)

子供「・・・・・・・・・」
ママ「”ピアーツァ”見終ったんなら、早くゴハン食べちゃいなさい」
子供「恐いよぉ・・・・・・。まっくろに焼けてて、ぶすぶすいってて・・・」
ママ「焼魚よ。まぁ、ちょっと焼きすぎてコゲちゃったけど・・・」
子供「恐いよぉ・・・。オイルがドロドロ流れてるよぉ」
ママ「この魚、脂がのってたから」
子供「恐いよぉ・・・。ファンがヒューヒュー回ってるよぉ」
ママ「煙がこもっちゃったから、換気扇回してるのよ」
子供「恐いよぉ」
ママ「・・・・」
子供「ママが黙って見ていると、クラウンみたいで不気味だよぉ」