☆☆☆☆☆ 聖戦士ピアーツァACT4——ベレットの囁き

セルシオの巨体にのしかかられ、もだえ苦しむピアーツァ。ギシギシと車体をキシませ必死に耐える。

スタリオン「しっかりしろ!」
ピアーツァ「チ、チクショウ!この俺のジウジアーロ・デザインのボディを汚すなんて!」

ピアーツァを救おうとセルシオにスタリオンは体当たりを試みる。しかし、巨体はビクともしない。

クラウン「フッフッフ、無駄だ」

クラウンが長い沈黙を破った。

クラ「俺達トヨタリアンのパワー源は販売台数だ。”いつかは・・・・・・””・・・・・・でなければ””ごめんあそばせ”等々は販促作戦のコードネームだ。販売台数が2ケタ、ましてや生産中止を囁かれるお前達には勝ち目はない」
ピア「そ・・・そういえば”のぶしで”もトヨタリアンに・・・」
スタ「何だって?」
クラ「奴も我等の洗脳により手下になった」
スタ「何てこった。チクショウ!」

悔しさのあまりスタリオンは発狂した。レッドゾーンを振り切り、タイヤからは白煙、その中でリトラクタブルライトが閃光を放ち、セルシオ目がけて矢のごとく突進した。ズッゴーン! 大きな衝突音と共にセルシオは突き放された。

ピア「助かった、ありがとスタ・・・」

スタリオンがおかしい。ワイパーとハザードが意味もなく動いている。

ピア「ス、スタリオーン!」

・・・・・・どこからともなく天使のような囁きが・・・。

ベレット「大丈夫です。彼は愛に恵まれてます。愛している人間がいるかぎりきっと・・・。そしてピアーツァ、あなたも愛されてます。必ず最後に愛は勝つのです」
ピア「もしや、あなたは”ベレット乗るまで彼女作らん”の・・・」

彼等の死闘は、新たな展開を始めた。”愛は勝つ”は本当か?それとも気休めか? ACT5へ続く。
(MKFCロンドン支部長/霧のロンドンエアポート)

子供「ママもすぐ、”いつかは一戸建て””庭付きでなければ”とか言うね」
パパ「つらいよなぁ。愛情だけはいっぱい注いでいるのに・・・。何回も言われてパパも洗脳されそうだよ」
子供「洗脳ってどういう意味?」
パパ「脳ミソを洗われて、考え方を変えられちゃうこと」
子供「頑張って。愛は勝つんだよ」
パパ「おー、山田邦子の”愛はチキンカツ”ってやつだな」
子供「ピアーツァだよ」
ママ「KANでしょ?”ピアーツァ”見終わったんならお風呂入って。ママが頭洗ってあげるから」
子供「洗脳されるからヤダ」
ママ「じゃ、ゴハン食べちゃって」
パパ「チキンカツじゃなきゃヤダ」