ピアッツァ ラリー仕様について

1980年代初頭、PFジェミニZZはラリーの世界で無敵の強さを誇っていた。ラリー車両規定の変更により、全てのエンジンチューニングが禁止された為、ラリー向きの車はパワーウェイトレシオ及びサスペンション性能に優れ、機動力がある事が重要なポイントとなった。
ピアッツァは2Lである為、PFジェミニZZよりパワーがあり、且つPFジェミニZZとサスペンション形式が同一である事から、PFジェミニZZのサスペンション部品の流用が出来る事により、各チューニングショップはラリー車のベースとしてピアッツァに大変注目しており、次期全日本ラリー戦の主力車種に最適と目されていた。

ルート6ではピアッツァXEをベースにしたラリー車を作成し、第9回KASC岩手山岳ラリーに投入した。デビュー戦は第1ステージは好調であったものの、第2ステージでコースアウトし、足回りを壊してリタイヤに終わったが、ルート6ではラリー参戦を通じピアッツァのサスペンションの優秀さを激賞。海外ラリー仕様開発も進められる事となった。
国内ラリーだけでなく、将来的にはサファリラリー参戦も視野に入れていた。

仕様

ベースグレード XE
Fコイル PF ZZ用 バネレート 7.9kg/mm
Rコイル 特注品 バネレート 3.5kg/mm
ショック PF ZZ ラリー用 Wチューブ ガス封入式
ホイール INTRA 6J-13″
タイヤ BS RD306 175/70HR13
ブッシュ 全てウレタン化
ミッション PF ZZ用クロスに換装 1st:3.507 2nd:2.505 3rd:1.831 4th:1.418 5th:1.000
L.S.D ルート6製Bタイプ Final:3.909(ノーマルと同一) 
アンダーガード ジュラルミン製 (8mm厚)
ヘッドライト ハロゲン100W
シートベルト シンプソン4点式
ロールバー ジュラルミン製4点式
ラリーコンピュータ ラリーパートナー(ルート6製)

外観

タイヤとホイールが交換された他は、リヤにマッドガードが取り付けられ、純正アンダーガードの代りにジュラルミン製アンダーガードが装着された以外は通常のピアッツァのままである。ラリー車両規定の関係と車体構造により、ピアッツァには補助ライトの装着が難しい為、補助ライトは取り付けられていない。

ボディカラーはシャモニーホワイト。