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何故オヤジ扱いされてしまうのか?
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海外ではどうなのか知る由も無いが、日本でのBMWのイメージは間違いなく「オヤジ」である。車だと多少はカッコ良いイメージがあるのに、バイクでは何故かオヤジなのだ。何を隠そう、この俺自身もBMWの集団に出会うと「クソっ、この邪魔くさいオヤジ集団め!」なんて鬱陶しく思ったりしていたもんだ。一体どうしてなのだろう。この素朴な疑問についてちょっと考えてみよう。
原因はいくつかあろうだろうけど、若い奴がオヤジと決めつける理由としては、以下のものに大別されるんじゃないだろうか。
- 不良っぽさが無い
- 走り屋は誰も乗っていない
- レースのイメージが無い
- 若者には高くて買えない
- 漫画に出てこない
- ケースだの何だのがついていて、速そうに見えない
他にも色々あるんだろうけど、まあこんなところでしょう。そもそも日本の若い連中、特に学生にとって、大抵の場合バイクは突っ走るためのものであって、そういう時期に憧れるのはWGPに出ているようなバイクのレプリカだったり、少なくとも多少は速そうに見えるバイクだったりする。見た雰囲気が遅そうなバイクとか、カッコ悪いバイクは駄目なのだ。あと、バイクってのはちょっとワルい奴が乗るっていう印象があって、そのせいか、いかにもワルソーなバイクの方が若い奴にはウケが良い。アメリカンなんかその良い例だよな。
漫画の影響も無視できない。バイク関係の漫画自体があまり無いが、その殆どが走り屋関係、レース関係で、何れにしても硬派路線である。さあのんびりツーリングしましょう、なんていう漫画はまず無い、というよりそんなの誰も読まないだろう。だからBMWなんて漫画世代には全然身近なバイクじゃないのだ。そういえば某BMW BIKESで無理矢理「キリン」に出てきたR100RSを取り上げていたが、あれだけじゃ誰の印象にも残らないっての。
最近では意味不明なカスタムブームや懐古主義ブームがあったりして、ちょっと古くさくて改造パーツが沢山有るものが人気が高い。当然足代わりという需要もあるだろうけど、そのためにわざわざBMWみたいな高いバイクを買ったりはしない。そんな金があるわけがない。それに、そんな金があるなら車を買うだろうし。
では逆に、何故オッサンがBMWを選ぶのか考えてみよう。
- 高い=ステータス性があると勝手に思っている
- 峠最速を目指す気がさらさら無い
- 車もあるし、バイクは完全に趣味の乗り物だと思っている
- 上記に関連して、バイクはツーリングにしか使わない
- 何となく乗ってみたかったし、金もなんとかなる
最初のものは日本人一般に共通する悪しき思い込みに過ぎないのだが、何れにしても金が有るか無いかは非常に重要な要因だ。何しろBMWは高いのだ。コイツの新車を買うのなら、日本車が2,3台買えるし、車だって買える。しかも新車が、だ。よっぽど好きなヤツじゃないとBMWの新車なんか買わないだろう。まあそういう人が居たおかげで俺は中古車が買えたんだから、そういうヒト達に感謝しなくちゃいけないんだけど。ま、何にしてもオッサンがBMWを選ぶ傾向があるというより、オッサンじゃないと買えないんだよな。
そう考えると、BMWって若い連中がバイクを買う場合の選択肢に入ってくるっていうことはかなり稀なことなんだよな。だから若い奴がBMWに乗っているっていうこと自体が稀なのだ。結果として、日本で見かけるBMW乗りはオッサン中心になってしまうのだ。だから「BMW==オッサンバイク」っていう図式が成り立ってしまうということになる。
とはいうものの、実際にK100RSに乗ってみると「BMW==オッサンのためのバイク」というのは明らかに間違っているということはすぐに判る。少なくとも遅いわけじゃないし、俺みたいな下手糞にも簡単にそれなりの速度で走れてしまう。正直言って、ちょっとした峠ならNinjaより(結果として)速い。俺がNinjaを扱いきれなかったっていうのは当然あるけど、それ以前にK100RSの方が全然扱いやすいのだ(ただ1つの問題は、扱い易すぎて速く走っているような気がしない点にある)。その結果として、遠い所に極めて楽に行ける。Ninjaの時は、一日中走ったらもう次の日は走りたく無い、って感じだったけど、K100RSは全然そんなことは無い。若いうちは色んな場所を旅して見聞を広めなくちゃいけませんぜ。それに、R100GSなんかに乗って世界一周なんてのは、若いヤツじゃないと出来ないもんな。現実問題として。
というわけで、BMWモーターサイクルはオッサンバイクではなく、若いヤツが乗っても十分楽しめるバイクだということを声を大にして主張したいのであります(笑)
Over 100,000km Project