2000/5/6 - 5/14 後方より一斉総攻撃
雨どいと左リヤフェンダー関係の錆取りを終えた結果、前の方からじわじわと進めてきた錆取り作業も、遂に残す大物はリヤ周りだけとなっていた。何しろコイツはこの車の錆の中でも最も見たくなかった部類に属するほどに広く深く侵攻している上に、どうにも作業のしづらい場所にあるので、必然的に後回しになってしまったのだ。とはいっても、このまま放っておいたらそのうちトランクが単なる大穴になってしまって、トランクどころか単なる吹き抜けになってしまうのは間違いないところだったりするので、まあやるしかありませんかね、しょうがないから。ただでさえエアコンの効きが悪いのに、これ以上穴が開いたらたまりませんです。
パッと見はスペアタイヤの部分だけみたいだけど、ちょっと覗き込むと実はどこもかしこも錆びているというリヤ周り。まずは邪魔モノを取り外さないと先に進まないので、トランク内のブツとかスペアタイヤ自体を外に放り出した後、ナンバープレートのステーを外す。しかし困ったことにコイツは残念ながらリベット留めである。リベットじゃあ錆びたボルトを折らずに外すことに挑戦するという楽しみが全然無いではないか。ったくクソ面白くない。しかもリベット故に簡単には外れないので、余計に楽しくない。これは困りものだ。こういうつまらないものはテキトー且つさっさと終わらせるに限る。早速ドリルを持ってきてリベットを削り落とす。アッサリ外れた。そしてようやく顔を出したナンバープレートのステーのステー(紛らわしいけど、そう表現する以外に無い)の錆び具合のこれまた酷いこと。あーあ、また作業が増えちまったよ。
さあ、邪魔モノは無くなったぞ。こうなったらグラインダーでひたすら削りまくるだけだ。地面にキャンプ用マットを敷き、宇都宮抑留時代に使っていた作業着を着込み、防塵用サングラスをつけて、真鍮ブラシをグラインダーに取付けて準備は完了だ。よっしゃ、取り掛かりますかね。マットに寝っ転がって、一息ついてスイッチオン。
そしてひたすら削りまくること数時間。リヤバンパーの受け側だとか、スペアタイヤがあった場所だとか、ナンバープレートのステーのステー(しつこい)だの何だのと、とにかくゴチャゴチャしていたり平らじゃない場所が多いせいもあって、ドリルだの棒ヤスリだのワイヤーブラシだの何だの、これまでの作業をしているうちに知らず知らずの間に増えていた工具類を駆使して、錆落としは概ね完了した。実は完了と言えるほどに完全に錆を取ったわけではなくて、これ以上削ったら鉄板がなくなってしまう、という寸前で止めてしまったんだけど。完全に削るか、それとも少しだけ残すか、という判断はちょっと難しいところだけど、溶接機材だとかリベッターだとかを持っていない俺にとっては、残念ながら頼るものはPOR15とガラスクロスしか無いのだ。まあリベット関係工具くらいなら買えるけど、そもそもこんな細々とした場所がリベットで何とかなるとも思えないし。このへんの考え方はサイドシルをやった時と同じで、これまた残念ながら素人作業の限界。これ以上錆びないのを祈るばかりだ。そう思いつつ、あちこちに開いた穴から、袋状になっているボデー内部に向けてノックスドール750を噴射しまくる。既に錆びている可能性が高い場所に、こんなのが効き目があるのかどうか判らない。そもそも袋の裏側なんか見えないから、そこが錆びているのかどうかも判らない。ただただ祈るのみだ。ド素人に出来ることはそれしかないんですよ、残念だけど。そしてちょっと残念な一服をする。グラインダーのせいで手が痺れてしまって、ライターの火をつけるのもおぼつかない。
さて、削ったからにはその部分をさっさと処理しなくちゃいけない。処理するとは言っても、いつものようにPOR15を塗って、ガラスクロスを貼るだけなんだけど、これだけ範囲が広いとそれもまた時間がかかる。前回の雨どいに続いて、今回もまた刷毛を持ちだしてあっちこっちにPOR15を塗る。いやーやっぱりヘラでペタペタ塗るより格段に塗りやすいですな。100円の刷毛を使い捨てってのはちょっと勿体無いけど。そもそもマットに寝っ転がって逆さになって塗るっていう時点でヘラなんか無理なんだからしょうがない。こんなのが顔にボタボタ落ちてこようもんなら、そのしつこさは天井の赤い粉の比ではない。そして上からガラスクロスを乗せて、さらにPOR15を塗ってガラスクロスを固着させて、あちこちに開いた穴を塞いだりすればとりあえず完了だ。
スペアタイヤがあるところには、他の場所とは比べ物にならないほどの大穴が開いてしまったので、ここだけはガラスクロスを両側から挟み込むように何枚か重ねなくちゃイカン。適当にやったのでは強度が出ない。そこだけは何日間かかけてじっくり行う。とりあえず最初はPOR15 & ガラスクロスにしたけど、2枚目以降はポリエステル樹脂 & ガラスクロスにしておく。これを何枚か重ねて、それなりに強度が出たと思われるところで終了。思われるってのがナンなんだけど、強度試験が出来るわけでもないので思い込みで終わらせるしかない。朽ち落ちて強度が無さそうなナンバープレートのステーのステー(しつこいっての)も、ちょっとだけガラスクロスで挟んで強化したりして、だいぶ俺の錆取り後処理作業も板についてきたようだ。ついでに他のガラスクロスを貼った場所も、もう1枚重ねて補強しておく。そして、最後に新品のナンバープレートのステーをリベットではなくネジで留めて、さあ、リヤ周りはこれでお終いだ。ま、そもそもこういう作業方法が正しいんだかどうなんだかは自分でも判んないんだけどさ。まあこれから数年経ってみて、この車が動いていれば、それがどうだったのかは判るんでしょうね。そう考えたりしていると、意地でも復活させてコイツで走り続けないと...と思ったりするのでありました。
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