タイヤ交換(7回目)

2007年に18,500km走行のK1100RSを入手し、先日の東北ツーリングで75,000kmを超えた。概ね10,000km弱でタイヤが寿命を迎えるため、そろそろタイヤ交換の時期だ。

東北ツーリングからの帰還後にタイヤを確認すると、案の定スリップサインは完全に出ていた。行く前の時点でスリップサインが出る直前だったので、こうなることは予想できた。わかっていたのでツーリング中は確認しなかった(無駄に確認して溝が無いことに気づいてしまうとツーリングがつまらなくなる)。

見ると乗る気が削がれる溝具合

暑くなると乗らなくなるのは目に見えており、秋口までロングツーリングに行くつもりもないので、タイヤ交換をするモチベーションが全く上がらずに放置していたが、困ったことに9月に車検切れを迎えるため、その前に交換せざるを得ない。

本格的に夏になると余計に乗る気が失せるし、仕事が本格化して多忙になる前に済ませたいということもあり、突然やる気を出してリサーチを始めた。

タイヤ選び

まずは何に交換するかを決めなきゃいけないが、K1100RSは特にリヤタイヤのサイズ(160/60 R18)が特殊なので選択肢が限られる。

BRIDGESTONE BT-023
BRIDGESTONE T32
PIRELLI ANGEL GT
METZELER ROADTEC Z8

実質的にこの4つのどれかしかない。

現状はBSのT30 Evoで、印象的には良くも悪くもなく普通。その後継で現行品がT32だが、これはどういうわけか異様に価格が高いので却下。BT-023は過去に使用歴があり、ロングセラーな分だけ安いが、10年前のタイヤと同じものを今更選ぶ気はしない。

というわけで、PIRELLI ANGEL GTとMETZELER ROADTEC Z8の二択になる。この2つを比べると、使ってみたい度で言えばBMWと同じく独逸ブランドのMETZELERなんだが、価格が問題だ。ANGEL GTの方が前後合わせて数千円安いっぽい。そのためANGEL GTを基本路線とする。

店選び&タイヤ確定

次は店選び。こちらは過去に交換作業以来歴があり且つ近場の店にするつもりだったのだが、たまたまタイヤ店「GRIFF」のネット記事を見てしまい、且つ店のサイトを見てみると案外タイヤ、工賃ともに安いので、こちらに依頼することにした。

サイトにあるメールフォームから夜中に見積もり依頼を送ると、翌日午前中には返信が来た。PIRELLI ANGEL GTが総額48,700円、METZELER ROADTEC Z8は49,900円。1,200円しか違わないので、憧れ(というほどでもないが)のMETZELERにいってしまうことにした。

メールに返信して注文確定となり、同時に6/16(金)の18:00に訪問するアポも確定させる。

交換実施

16:30に在宅勤務を切り上げ、着替えを済ませてK1100RSを準備する。タイヤ交換して帰るだけなので荷物は最低限。GRIFFがある荏田までは、夕方の一般道利用だと18:00に間に合わないため、仕方なく横浜横須賀道路と第三京浜を利用した。港北ICから向かうと中央分離帯の反対側なので若干行きづらいが、場所自体はわかりやすいところにある。

到着。夕方なのに暑くてうんざり

店の前に停めて、作業中の店員さんに挨拶する。奥の巨大テレビのところにある椅子で待っていてくれとのことだったので、置いてある雑誌を読みながら待つ。18:00の予約ではあるが、前の作業が押していて、実際にKの作業が始まったのは18:30頃だった。これはまあ仕方がない。

丸椅子に座って待つ

滅多に読むことがないバイク雑誌の読書に没頭していたが、ふと作業状況を見ていると、一名がリヤに荷重をかけて前輪を持ち上げ、もう一名がその間に前輪のシャフトを引っこ抜くという、SPEEDSTARで見た光景と同じものが見られた。GRIFFのサイトによると店主さんは元SPEEDSTARとのことなので、やり方もあちら仕込なのだろう。

いつか見た光景

作業が終了し、代金49,900円を支払う。滑りますから気をつけてくださいね、といういつもの一言に加え、慣らしは100kmやってくれという初めてのお言葉が出てきた。普通に帰るだけで50kmぐらいになってしまうので、ちょっとだけウロチョロして余分に距離を稼げばそれで十分だろう。

帰路

どうも〜と挨拶しながら、恐る恐る走り出す。30年ぐらい前につくし野のドライバースタンドを出たところで、GPz750Rのタイヤ交換直後にすっ転びそうになったことがあるので馬鹿にできない。怪しまれない程度に蛇行しながらのんびり走る。

作業終了時点で既に19:30過ぎ。腹が減っていたので、近くにある港北の有名店「くじら軒」に向かう。バイク置き場なんていうものは勿論無いが、店の前にロードサイクル置き場があったので、その前に停めた。

名物のパーコー麺は既に売り切れていたが、元々そんな気は無かったので普通の濃口醤油ラーメンの食券を買う。850円なのでお高めな部類だ。奥の方のカウンター席に案内され、TVKの大洋対ロッテという自分的にはたまらないカードの野球中継を見ていると、さほど待たずにラーメンが出てきた。

有名店だけあってレベルが高いラーメンで、特にスープは他店とは一線を画す美味さだ。とはいえ850円なので、このぐらいでなければ困るとも言える。600円のラーメンショップとは明確に棲み分けられていて、どちらも値段なりの楽しみ方をすれば良い。

あとは帰るだけなんだが、100kmとは言わないまでも多少距離を稼ぎたいので、無駄に一般道で大黒ふ頭あたりまで走り、R357でベイブリッジの下段を渡り、みなとみらい周辺もダラダラ走ったりする。とっくに日が暮れて気温が下がっており、Tシャツとメッシュジャケットで快適に走れる。タイヤに溝がある安心感、空気圧が正常になったことによるハンドリングの良さ等が相まって、さらに快適度が高まる。

新子安から大黒ふ頭に向かう

既に21:00過ぎだが、山下公園やみなとみらい周辺は人が多くて落ち着かない。再びR357に向かい、無駄に広い割には誰も来ないあたりでしばし撮影に興ずる。

そのまま「はま道路」まで走ってしまいたい欲望を抑え、R357を南下する。だだっ広くてガラガラな直線道路は慣らしに好適だが、あまりにも曲がらなすぎるのも困りものな気もする。真ん中周辺しか皮むきできない。たまに現れる交差点でそこそこ寝かせつつ、加減速は抑えながら曲がったりして慣らしを進める。

タイヤ性能が良いのか、空気圧が適正だからなのか、新品で段減りしていないからなのか、理由は明確じゃないがコーナリングの感触は非常に良い。スパッと曲がるのではなくネットリ曲がる。Kのエンジンの性格(ガバっと開けても加速はじんわりしている)に合っている気がする。

その後は普通に自宅に向かい、70km弱走って帰宅した。100kmには満たないが、ほぼほぼ慣らしができたことにしておく。

タイヤ遍歴

これまでのK1100RSのタイヤ遍歴は以下のようになる。

DUNLOP SPORTMAX D221
DUNLOP ROADSMART
MICHELIN Pilot Road 2
BRIDGESTONE BT-023
BRIDGESTONE T30
BRIDGESTONE T30 EVO
METZELER ROADTEC Z8

理由は様々だが、一度も同じタイヤを履いたことがない。仮に前輪だけ減りが早くて前輪だけ交換したくても、その頃には同じタイヤを入手できないことがほとんどなので、毎度前後同時に替えているので、結果的にこうなる。次はどうなることか。

恒例のモンク

過去のリンク先で毎回書いているが、バイクのタイヤ価格はとにかく高い。とはいえ最初の頃はまだ4万円以下で、その後4万円代前半を推移していたが、今回は間が開いたことや、世界的なインフレや円安の影響もあってか、遂に5万円一歩手前まできてしまった。世界情勢を勘案すると、次は5万円台に入っていることは間違いないだろう。

今後何年Kに乗るかはわからないが、仮に100,000kmまで乗るとすると、あと2回はタイヤ交換が必要だ。その頃にはいくらになっているのだろうか。