製造業が1週間丸々休む夏休みの中で、1日だけソロ活動の日が訪れた。原チャリツーリングは先週行ってしまったし、Kに乗るには暑すぎる。その暑さのせいで錆取りなんぞ全くやる気にもならない。せっかく丸1日フリーなのにただ泳ぐだけというのも勿体無い。
そんなわけで、夏真っ盛りにピアッツァで大した目的もなく出かけることになった。昨年までは考えもしなかったことだが、エアコンがあると随分違う。
せっかくなのでザザッと洗車してから家を出る。ここまで晴れなくてもいいのにと言いたくなるぐらい快晴なので、8時過ぎでも既にそこそこ暑い。目的地はよくわからないがとりあえず西に向かう。金曜日の朝なのでR134は空いている。
いつもの柳島で給油し、先週原チャリでは乗れなかった西湘バイパスに乗る。西湘PAもクルマは少ない。隅っこに停めて撮影に興じていると、同世代ぐらいのオッサンに話しかけられる。最近はどこかに出かけると1〜2回程度は話しかけられるのが標準だ。
ここまではエアコンのおかげで快適だったが、ちょっと撮影している間に室温が爆上がりしてしまった。本革シートが熱を保持しているのでさらに暑い。西湘PAを出てバイパスに戻り、走行風を回してみるが役に立たない。このままでは身体に悪い。とりあえずそのまま進んで箱根新道に入り、しばらく進んだところにある駐車帯の日陰でしばし休息を取る。
箱根新道を途中で降りて大観山に向かう。途中の駐車帯はいつも通り誰もいないのでここに停める。どうせてっぺんの駐車場の良い場所は誰かがいて停められないのだ。こっちのほうが良い。
さすが標高1000m、そこそこ涼しい。しかし日差しが強いので車内はすぐに暑くなる。
その後てっぺんまで登ったが、案の定ビューポイントには空きがないのでさっさと出る。
さてこの先どうしよう。候補として西伊豆か富士山を考えていたが、西伊豆に向かう道は渋滞が多いので富士山方面にする。問題はその経路だ。元箱根から仙石原あたりの県道と国道をダラダラ行ってもいいが、好天なので芦ノ湖スカイラインに行っても良い気がする。800円は高いが、涼しさと晴天に背中を押されて払ってしまった。
杓子峠の駐車場に停める。眺めが良いのでクルマが入れ代わり立ち代わり入ってくる。そのクルマと観光客が写らないような構図を色々試行錯誤してみたが、あんまりうまくいかない。
そのため、富士山方面ではない(誰も居ない)写真が増えてしまう。
雲が多くて富士山は7割ぐらい隠れているのでさほど悔しくはない。
杓子峠でそこそこ時間を食ってしまった。腹も減ってくるので先に進むが、駐車帯が多いせいでしばしば停まってしまう。砂利だったり、大きめの段差があったりするのでK1100RSだとあまり入る気がしないが、クルマなら関係ない。太陽の位置と走行方向の関係で後方からの写真ばかり増えていく。
三国峠に着いた頃には、富士山はさらに見えなくなっていた。
このまま箱根スカイラインに行って御殿場に向かって昼飯にする贅沢ルートか、仙石原に向かって昼飯にするルートか、少しだけ悩んで後者を選ぶ。仙石原のAコープで助六を買い、乙女峠手前の駐車帯の日陰エリアに入る。クーラーバッグからルートビアを取り出して昼飯にする。
標高も高く日陰なのでそこそこ快適だ。昼寝したくなるのをぐっと抑えて先に進む。
そのまま富士山スカイラインを通って朝霧高原あたりまで行くつもりだったのだが、芦ノ湖スカイラインで時間を食いすぎて微妙な状況になってきた。とはいえ時間が中途半端すぎて、ただ帰るには早いし、朝霧高原まで行くには出遅れ気味だし、という微妙なタイミングだった。少し考えた結果、行かずに後悔するより行ったほうが良いということにして、そのまま富士山スカイライン方面に向かう。
Googleさんの言う通りに御殿場市街地を抜けて富士山スカイラインに入る。こちらは道自体は良いのだが芦ノ湖スカイラインとは違って景観も冴えないし、写真を撮れるような駐車帯もない。このへんが観光有料道路と無料県道の違いか。富士山スカイラインも元々は有料道路だったが、将来的な無償化前提で作ったのか、観光収入目的で作ったかの違いだろう。
停めようもないのでひたすら走る。進むにつれて先ほど芦ノ湖から見えていた雲の中に入ってしまったので日差しが無くなり、高度も上がったので涼しくなる。エアコンを切って窓を開けて走ると丁度良い。
水ヶ塚の駐車場に入ろうとしたのだが、富士登山者のクルマで満車状態だったのでスルー。ちょっとした空き地があったのでなんとなくそこに停める。
少し進んだところにある駐車場に入る。先ほどの水ヶ塚とは違ってガラガラ。晴れていれば富士山が見えるのだが今回は全く見えない。
そのまま富士山スカイラインを下る。延々降りたところにある十字路で判断を迫られる。時間的には左折してR469で帰るのが妥当なんだが、数十分先にある目的地に行かないのもなんだかなあという気がする。特に目的もないので行かなくても何も困らないのだが、気分的に収まりがよろしくないという話だ。なので、十字路を右折して朝霧高原に向かう。
雲行きはさらに怪しくなり、時折雨粒がポツリとフロントガラスに落ちてくる。そんな天気なので富士山は勿論見えない。クルマも多めなので特に飛ばせるわけでもない。淡々と走り続けて道の駅朝霧高原に入り、トイレを済ませて土産物を買う。
このあたりは撮影好適地が多いが、富士山も見えないし、今にも雨が降りそうだし、何より時間がないので、これ以上は特に何もせずそのまま帰る。
来た道そのまんまでは面白くないので微妙に道を変えながら戻り、先ほどの十字路を過ぎてR469に入り裾野・御殿場方面に向かう。朝霧高原付近とは違って道はガラガラで走りやすい。
途中で良い感じの脇道があることを思い出したので向かってみた。日が落ちつつあり徐々に暗くなってきているので、さらに雰囲気が良くなっていた。
その少し先の撮影スポットにも寄ってみたが、ここは背景に富士山ありきなので残念ながらイマイチ。
先を急がねばならないが、平日だというのに東名高速は大井松田〜足柄SA間で渋滞している。R246や箱根も混んでいる。これじゃ週末と何も変わらないではないか。
仕方がないのでR246で進むが、途中でGoogleさんが駿河小山駅あたりを通る裏道を案内したのでそちらに向かう。確かに空いていたが、最後のR246との合流がまるで駄目だ。青信号の時間が短すぎて、且つ前方が渋滞しているので全然合流しきれない。随分待たされて合流したが、これじゃR246をそのまま走ったほうが早かったに違いない。
大井松田IC付近から南下し、国府津ICから西湘バイパスに乗ってそのまま淡々と帰宅した。走行距離は300km弱。そこそこ走った部類か。
途中でラーメンを食いたかったが時間がなくて食いそびれたので、帰宅してからサッポロ一番塩ラーメンのカップラーメンを食った。
撮影について
最近常用しているPENTAX K-1 MarkII+TAMRON A09に加えてD FA★50/1.4を持っていった。たまにここぞという場面で単焦点を使ったが、それ以外は概ねA09だった。A09の画質には特に不満はないが、やっぱり比べてしまうとスターレンズのほうがパッと見で違いがわかるぐらいに良い。便利さとどっちを取るか。
せっかくK-1 MarkIIにしたので、MarkIIにしかない機能「手持ちリアル・レゾリューション・システム」を何度か使ってみた。結果としては、言われてみれば確かにちょっと解像感が上がったような気がする…という程度には意味があるが、普通に撮影したものと比べないとわからない程度だ。西湘PAの写真は手持ちリアル・レゾリューション・システムを使ったが、あの画像を見てそうだとわかる人は居ないだろう。
そして、撮影後の処理数十秒かかるので、最後の仕上げの1枚ぐらいじゃないと使う気になれない。そしてRAWデータのファイルサイズも150Mとか巨大になるので、いずれにせよ乱用は禁物だ。
現像は軒並み色温度を4500K程度にして、葉っぱの緑色を濃くするようなホワイトバランスにしてみた。全開のLX125ieの時はカメラ内RAW現像だったが、今回はLightroomを使った。やった瞬間は自己満足できているが、忘れた頃に見てみるとやりすぎだと思うかもしれない。