K1100RS ユーザー車検(5回目)→箱根・十国峠徘徊

前回は本業多忙で時間がなくてG湘南に頼んだK1100RSの車検。今回は余裕があるのでユーザー車検にした(1回目 / 2回目 / 3回目 / 4回目)。車検としては9回目になる。

車検準備

前回車検以降、それなりに手を加えているので、Kの調子自体は(入手直後の18500km〜30000km程度の好調だった時期を除けば)過去最高レベルにある。アイドリングも水温センサー&蛇腹交換以降は正常だし、タイヤも交換した。プラグなんて何回掃除したかわからない。バッテリーも交換して1年経っていないし、ブレーキ周りもリフレッシュしたし、ABSもアレをゴニョゴニョしたので完璧だ。全く心配ない。

車検のためにあらためて整備する箇所は特にないので、ありのままに整備点検記録簿に記入する。やったことはバッテリーの充電ぐらいだ。

各種書類の準備とユーザー車検の予約を終えた。今までは午前の部を選んでいたが、今回は本業の都合で午前中は毎日会議があるので午後にせざるを得ない。午後にも前半後半があり、予約枠と移動時間の関係で午後の後半、つまり1日の最後の部だ。

午後半休で済むのは良いが、仮にやらかすと当日リカバリーできるか怪しくなるのが難点だ。以前のように納税証明を忘れて家に帰るなんていうのがあるとアウトだ。その手の下らないミスは無いように慎重に準備しなければならない。ハンドルロックやイグニッション周りのラベルなど、今までは確認しなかったところも一応見ておく(湘南陸運局はルーズな部類なのでこれらはチェックされたことはないが、場所によっては見られるようだ)。

車検当日

そして車検当日を迎える。午前中で仕事を終わらせ、昼飯にレトルトカレーを食い、バイク用のウエアに着替え、荷物を入れたリュックを背負って家を出る。もう9月中旬だというのに暑くてうんざりだ。道はさほど混んでいないが、法定速度で走っていると簡単にラジエーターファンが回ってしまう。K設計時の常用気温の範囲を超えているのだろう。Kもへこたれるが、乗っている人間もへこたれてしまう。

這々の体で平塚の湘南陸運局到着。前回までは予備車検場で光軸調整等をやっていたが、今回は省略してぶっつけ本番とし、仮に落ちたら予備車検場に行くことにした。そのため、事前の作業を1つ省略できる。

建物に入り、継続車検用の書類を貰い(以前は数十円払った)、重量税と車検費用の印紙(5,000円+1,800円)を買い(お釣りを財布に入れようとしてたら「後ろが詰まっているので向こうでやれ」と怒られる。他の窓口の対応は以前とは段違いに改善されているが、ここだけ昔のままだ)、自賠責の継続分(24ヶ月で8,760円)を依頼して自賠責保険証書を入手する。今回かかる費用はここで払った合計15,560円だけ。以前より安くなっている。

隣の建物に移動して、サンプルに従って書類にピンクと白の書類に記入する。鉛筆だったりボールペンだったりするのは相変わらずだ。何の意味があるのかよくわからない。印紙を貼る場所はどこにも書かれていないが記憶を頼りに貼る。そして書類を提出すると、特に問題なく受付が完了した。残すは検査だけだ。

Kに戻って検査の支度を整える。今回持ってきたこの洗濯バサミが非常に役に立った。

洗濯バサミで書類を挟んだまま検査場に向かう。二輪レーンは人が少なく、先客は2名だけだった。

そして順番が回ってくる。言われた通りに前に進み、ウインカー、ライト、ホーン、ブレーキレバー等を操作して灯火類を確認する。車台番号とエンジン型式を確認してここは終わる。

測定場所に進み、スピードメーター、前後ブレーキ、光軸の順に調べる。以前は「やったことがあるか?」と聞かれたが、今回は特に何も聞かれることなく、係員のオッサンがつきっきりで教えてくれる。回を重ねるごとに親切になっている気がする。予備車検で確認していないため心配された光軸も無事にパスし、合格となった。隅の方にKを停め、ブースに出向いて判子を押してもらって検査完了となる。

事務所に戻って窓口で書類を提出し、暫く待つと車検証とステッカーが交付される。これにて車検完了。

とにかく気温が高くて暑いことを除けば、今までのユーザー車検で最も楽勝だと感じられたが、陸運局の対応が良くなったことと、K自体に不安がないことの相乗効果だろう。

西へ向かう

せっかく車検を取ったというのに暑くてへこたれ気味だったが、せっかく車検を取り、且つまだ15時前なので時間の余裕がある。これで何もしないのは勿体ない。とりあえず西に向かうことにした。

湘南陸運局から相模湾に向かって南下し、R134を西に走り、そのまま西湘バイパスに入る。車検合格前に比べてK自体は何も変わっていないのに、何故か快調に感じられるのは不思議なものだ。巡航速度が上がってラジエーターファンが回らなくなったことも無関係ではないだろう。

ちょっと前にピアッツァの写真を撮った場所と同じような場所で同じようなことをする。平日で人が少ないのでやれることが増える。

そのまま西湘バイパスを流し、箱根新道に入る。残念ながら流れが悪く、大観山へのICまでは我慢を強いられる。そこから大観山までは空いていて、且つ気温が下がってきたので快適だ。いつも混んでいる大観山も人が少ないが、霧が多くて景観は冴えない。勿論富士山は見えない。

ここで帰るという手もあるが、ここまで来てしまうと勿体ない根性が俄然顔を出してくる。そのまま帰れるわけがなく、箱根ターンパイクの箱根伊豆連絡線に行ってしまう。ここはあっという間に終わってしまうものの、撮影スポットが多い。平日で交通量も少ないはずで、路肩に停めても大して迷惑にならないだろうという打算もある。そして、実際その通りだった。

そのまま十国峠のレストハウスに向かう。いつもはトロい一般車に行く手を遮られるが、平日はそんなこともなく快走できる。

数分でレストハウスに到着したが、駐車場の入り口にはチェーンが張られており、蛍の光が流れていた。17時で閉店になってしまうようだ。ひな壇の上にある駐車場がなかなかの撮影スポットだったのに残念だ。

仕方がないので路肩に止めて夕景を撮る。夕景というほど赤くないが。

さてそろそろ帰らねばならない。熱海峠を下ってR135から帰るか、来た道をほぼそのまま戻るか。行きと帰りは別ルートにするという主義からすれば前者なんだが、熱海峠の下りは全然面白くないし、その後のR135もまず面白くないので、一部未走行区間があるという言い訳をして来た道を戻る。

そのまま箱根新道に入り、ひたすら下る。最後に少しだけ流れが悪くなるが基本的には順調そのもの。西湘バイパスも同じく順調。西湘PAで一休みして、平塚の老舗ラーメン屋「飛附亭」に入る。茅ヶ崎在住時は西側からの帰宅時にしばしば寄ったが、葉山への移住後は随分ご無沙汰しており、15年ぶりぐらいに食う。あーそいえばこんな味だったな、という感想だ。

15年前と比べればラーメン業界もだいぶ様変わりしていて、その頃はほぼ存在しなかったようなラーメンが増えているし、客の趣向も変化した。そんな中で、似たような味を提供し続けるのはなかなか苦労するだろう。勝手なお願いだが、そのまま続いていてほしいものだ。

柳島のGSで給油してから帰宅した。平日夜のR134は空いていて良い。そして勿論暑さとも無縁だった。途中からは普通のツーリングになってしまっていたが、リュックを整理していたら車検証が出てきて、そもそもの目的が車検だったことを思い出した。

かろうじて行きと帰りは別のルートと言えなくもない

撮影について

最近おなじみのPENTAX K-1 MarkII+TAMRON A09の組み合わせ。ツーリングだとやはりズームは楽だが、単焦点の軽快さ・割り切りの良さも捨てがたい。しかし毎度時間に追われることを考えると、標準ズーム1本がベターなんだろう。

カスタムイメージはピアッツァでの芦ノ湖&富士山スカイラインと同じく「リバーサルフィルム」ベースで色温度と明瞭度を調整したもの。K1100RSの紺白カラー・曇天が重なると、このカスタムイメージは非常にしっくり来る。