南伊豆・西伊豆ツーリング

もう今年は打ち止めかと思っていたら突然ソロ活動デーが舞い込んだ。天気予報によると、ほぼ1日晴れで寒くなさそうなのでKで出かけることにした。目的地は11月に意図的に選ばなかった伊豆にする。伊豆なら冬でもイケる日があるという目論見通りのツーリング日和だ。

伊豆なんて何度も行っている…と言いたいところだが、実はKで丸一日走るのは2017年以来。そんなに行ってなかったのか。なんて久しぶりなんだ。伊豆スカイラインあたりまではちょくちょく行っているのであまり久しぶり感が無いが、実はそうだったか。

今回の制約事項はこのように定めた。

  • 行き先は南伊豆、西伊豆とする
  • 昼飯は可能なら良さげな食堂に入るが、時間がなければ地場スーパーの惣菜
  • 20:30頃までには帰宅する

8:00前に出発し、柳島での給油を経て、西湘バイパスと箱根新道で大観山に登る。よくある道程だ。

富士山がよく見える

大観山のパーキングは混んでいるに違いないので行かず、時間節約のため箱根ターンパイクの連絡線を使う。最近この道をよく使っている。十国峠線を使えばタダなのは判っているが、130円でこの景観、時間短縮が買えるなら悪くないだろう。

この爽快感を130円で買う

気持ち良い道だ

十国峠線は、案の定先行するトロいクルマに遮られてしまった。さっさと伊豆スカイラインに入る。

電子化する気はまるで無さそうな料金所

この富士山の見え具合はなかなか無い。今日はアタリだな

遠くに相模湾を望む良い眺めだ

伊豆スカイラインを山伏峠で降り、抜け道県道を使って修善寺駅前に出て、さらにその後も定番の抜け道で狩野川沿いを南下する。自動車専用道路(現在は無料)が開通しているので以前ほど抜け道のお得感がない。

R414に合流し、道の駅天城越えで小休止した後、ループ橋を降りたところでなんとなく脇道に曲がり、ループ橋の下にある駐車場に入る。

男の建造物感がすごい

よくこんなの作ったな

この先は、つい最近完成した自動車専用道路で下田に向かって時間短縮する手もあるが、ここまで来て河津以南のR135を走らないのは勿体無い。迷うことなくそちらを選ぶ。バイクなので多少は停められる余地もある。チマチマと停まりつつ、外浦海岸に寄ったりしつつ下田を目指す。

空と海の青が綺麗だ

この絶景駐車場はスルーできない

白浜はいつもながら綺麗だが風が強くて波乗りには厳しい

いつ来ても穏やかな外浦

下田駅周辺の有名なトンカツ屋が健在なことを確認した上で、昼飯を食うべくフードストアあおき下田広岡店に入る。フードストアあおきは惣菜が美味いので、伊豆旅行時の食事調達スーパーといえばここだ。

ここで遅めの昼飯にする

お勧めされたのでこれにする

量もほどよく、さっさとガツガツ食えるので、ツーリング中の昼飯に丁度良い

期待通りの昼飯に満足して出発する。この辺りは波乗りしていた頃に何度も訪れた場所で、久しぶりに寄りたい場所も多いが、既に14時になってしまっているので余裕がない。今回は寄り道は諦めて先に進むしかない。

淡々とR136を走っていると、多々戸浜の前にある食堂「喜作」が閉店してしまっているのを見つけてしまった。南伊豆町に入ったところにあったバッティングセンター兼喫茶店「サイクルヒット」も跡形もなく無くなってしまった。色々と残念なことが多い。

弓ヶ浜に到着した。風が強い。

さらに南西方面に走って石廊崎に向かう。

走りがいのある道だ

わざとらしい場所

石廊崎に着いたが、日が傾きかけてきたこともあって実に物寂しい場所だ。本来はこの先に石廊崎灯台があってそちらが観光名所なのだが、まるでそんな雰囲気ではない。

そのへんの漁港とあまり変わらない雰囲気だ

バスはそこそこ来るのだが…

石廊崎を出て西に向かう。ヒリゾ浜がある中木集落が近づいてくる。

海が近づいてくる

よく写真で見る南伊豆らしい景色

冬の夕方の中木集落は活気がなかった。夏になるとそれなりに活況を呈するのだろう。10年以上前に民宿に泊まってヒリゾ浜で泳いだことはあるが、集落の雰囲気はあまり覚えていない。

何も知らないと普通の漁港に過ぎない

じわじわと伊豆半島の西岸に入りつつある。このあたりが伊豆ツーリングの真骨頂と言えるが、一泊するなり、超ストイックな行動をしない限り、このへんを走るのはいつも午後遅めの時間になってしまう。今日はさほど無駄に時間を食っていない筈なんだが、いかんせん日が短すぎる。17時前に日が沈んでしまうようではどうしようもない。

途中で看板を見かけた波勝崎になんとなく向かう。何があるのか何も知らないが、看板がちょくちょく出るのでそれなりに有名なんだろう。

さほど広くもなく、落石も多い道をひたすら下るだけ

そして着いたところはそこそこ広い駐車場。波勝崎の奥の方に行くにはモンキーベイなる施設に1200円を払わなければならないようだ。そこまでして野性の猿を見たいわけでもないのでさっさと来た道に戻る。

時間がないのにここで無駄に時間を食ってしまった。引き続きR136を快走し、アップダウンを繰り返しながら雲見地区に向かう。雲見の街まで一気に降る坂道は個人的に気に入っている区間だ。温泉街をバイパスする橋の上で伊豆スカイライン以来の富士山に出会う。

辛うじて富士山が見える

午前中の快晴っぷりとはだいぶ雲行きが変わっており、夕焼けを見られるかはかなり怪しい。そして、日が暮れるまでに西海岸を北上し切れるかも怪しい。とりあえずR135を北に走る。気持ちの良いワインティングが続く。松崎の街並みに着く。普段は素通りしてしまうが、なんとなく信号を曲がってウロウロする。それなりに古い街並みが残っているようだ。

川沿いの味わいのある眺め

山がうっすらと赤く染まる。晴れていればもっと綺麗だっただろう

河口は小さい港になっている

さらに北上して堂ヶ島に出た頃、一瞬だけ雲の隙間から夕焼けが見えたが、Kを停める場所がなくそのまま走るしかなかった。R136は海沿いから内陸に向かい、トンネルを抜けて黄金崎あたりで再び海沿いに戻って来た頃にはほぼ日が暮れてしまった。こうなるとひたすら帰ることに専念するしかないが、もうちょっと北でこの瞬間を迎えたかったものだ。ちょっと早過ぎ(家まで遠過ぎ)だろう。

R136沿いのコメリ駐車場に停めて、昼前に脱いだ防寒系の服を着込み、グローブも防寒グローブに変える。もう撮影もしないのでカメラ類もパニアケースに仕舞う。帰宅に向けて走りに徹するモードにチェンジする。

ほぼ暗い中を土肥まで北上し、修善寺に向けてR136を走る。数年前に来た時に峠道を大改造していた記憶があるが、おそらくその工事はもう終わっていて快適に走れる。真っ暗でなければもう少し楽しかったかもしれない。峠を登りきり、船原トンネルを抜け、暗くて寒い中を淡々と走り、月ヶ瀬の道の駅に出る。この道の駅には初めて寄る。まだ18:00前だが当たり前のように閉まっており、トイレと交通案内しか使えない。

閉まるのが早いのはここに限った話ではない

ガソリンスタンドまでの道を調べてから道の駅を出て、初めて使う伊豆縦貫道(無料区間)に乗る。修善寺で降りてR136に戻り、修善寺郊外のショッピングモールにあるマックスバリュに寄る。いくつか定番の土産物を買う。

大仁のGSで給油し、帰路を調べる。既に景色や走りを楽しむ状況では無いので、極力楽に安く帰れる道を選ぶ。少しだけ投資して伊豆中央道を使って函南に出て、そのまま北上してR1で箱根を越える手段を選ぶ。

伊豆中央道の料金所を回避する手段も知っているが、メンドクサさが上回ったので素直に払う。その後も順調に進んでR1に入る。寒いことを懸念していたが、それなりに着込んでいたのでさほどでもない。しかし頂上近くになるとさすがに寒くなり、たまに現れる気温表示は3度とか書かれている。無駄に休憩しても寒いだけだし、交通の流れも良いので、よく一休みする頂上のパーキングもスルーして箱根新道を降る。こちらも順調に流れており、そのまま西湘バイパスに入る。橘の料金所を過ぎて西湘PAで久しぶりの一休みをする。記録によると56kmを59分で走破したようだ。久しぶりにKっぽい走りをした気がした。撮影機会が無いとこうなりやすい。

心地良い疲労感だ

19:45に西湘PAを出た。目標としていた20:30帰宅は無理だろう。しかし流れが良いので非常に順調に進み、途中柳島のGSでの給油を経た割にはかなり短時間で自宅までの道を走破し、20:39に帰宅できた。西湘PAからの所要時間では過去最短に近いだろう。

今回の反省点としては、もっと北で夕暮れを迎えたかった、南伊豆と西伊豆に時間を割きたかった、この2点。早起きしてさっさと出れば簡単に解決できる話だ。次回機会があれば、遅くとも6時台前半には出発したいところだ。あとは、比較的自宅に近い箱根や伊豆スカイラインあたりでの撮影没頭時間を減らすぐらいか。

最近好調なKは今回も全く問題なく走りきった。できるだけ長くこの好調具合が続いてほしい。意外な問題としては、テザリング母艦のiPhone13 Pro Maxが夕暮れ頃にバッテリー切れを起こしたことで、購入1年半弱にして日帰りツーリング分さえも保たなくなってしまったことにガッカリした。それに加えて充電用のモバイルバッテリーもヘタっていて、ろくに充電できなかったことにもガッカリした(2個持っていたので事なきを得た)。

撮影について

PENTAX K-1 MarkII + HD PENTAX-D FA 24-70mmF2.8を使った。着け外しが面倒なのでフードをつけっぱなしにしたいのだが、そうすると大きいウエストバッグを使わざるを得ず、デカ重具合に拍車がかかってしまった。移動することの比重が高い区間では極力パニアケースに入れ、肩への負担を防ぐようにして疲労を防いだ。体積が大きい土産物を買わない限りはパニアケースを使えるので、この組み合わせでも問題なかろう。河津七滝ループ橋のように広角24mmが役立つ場所もあったので、ツーリング記録用としては使い勝手が良い。今回初めて晴天下で使ったが、青や緑の色のりも良好だ。今後も日帰りツーリングではこの組み合わせでイケそうな気がしているが、土産物が少ないことが前提になる。急な雨等でパニアケースに突っ込むことまで考慮すると、一泊二日以上はちょっと無理だろう。