この店のことを、我々は「家康」と呼んでいる。うちから近いことと、いつ行っても大抵開いていることから「困った時の康家頼み」というのは、完全に我が家に定着してしまった。ここでラーメンネタを書き始めてからも何度か行っているはずなのだが、何故か書くことをすっかり忘れていた。もはや康家は「ラーメン屋」という感覚ではなくなってしまっているようだ。
この店は、R134の浜須賀交差点から藤沢方面に斜めに進んだところ、ブックオフの向かいにある。それなりに歴史がある店だと思うのだが、いつからあったのかは定かではない。俺がバイクに乗るようになった頃には既にあったような気がする。周りにサーフショップが多く、チサンポイントが近いせいか、夏になるとやけにサーファーの客が増えて、ちょっと入りづらくなる。
今日もいつものようにラーメン(500円)を頼んだ。康家のラーメンは、一言で言えば「家系になり損ねた醤油豚骨ラーメン」みたいなものだ。スープは家系ほどくどくないし、麺は大抵の家系よりちょっと細目だし、海苔は2枚しかない。
唯一家系らしいところは、スープの味が行くたびに微妙に違うことだ。今日は普段よりあっさり目だった。
そして、家系の具と言えばほうれん草なのだが、この店は一時期のほうれん草高騰騒ぎで具をあさつきに変更して以来、未だにほうれん草に戻さずにあさつきのまま。これには参った。俺はネギが嫌いなのだ。毎回毎回、ほうれん草が復活していることを期待しながらラーメンを頼むのだが、今日もやっぱりあさつきだった。
こんな感じで、なんだかひたすらマイペースな康家。世間のラーメンブームなんかほっといて、ずっとこのままであってほしいものだ。