奥多摩&大菩薩ライン

諸般の事情により11月10日はソロ活動デーということになっていたんだが、パッとしない天気予報のまま日時は流れ、予報通り霧雨で当日の朝を迎えた。

2024年はとにかくそういう日(月1回程度やってくるソロ活動のタイミングで天気予報が悪化する)が多い。天気に文句を言ってもしょうがないとわかっちゃいるけど唾ぐらい吐きたくなる。ったく、ETC二輪車ツーリングプランが11月末で終わろうとしているのに、結局GW以降一度も使わず終わるのか。

文句を言っても雨予報が晴れ予報になるわけじゃないので、バイクの予定をクルマに変更して出かける。行き先は大菩薩ライン方面に定める。理由は、行ったことがないから。

普通に日帰りできる範囲の著名なツーリングルートで、自身未踏の道というのはかなり少なくなっていて、大菩薩ラインはその代表格だった。そして、その途中にある奥多摩周遊道路も、もう20年ぐらい走っていないはずだ。どんな道だったか、もはや覚えていない。湖畔駐車場の雰囲気だけ何となく記憶に残っている。

家を出る時点では辛うじて降っていない

そしてすぐに降られる

とりあえず中央道の上野原ICを目指す。普通に圏央道と中央道を使うと恒例の渋滞にハマるので…と思っていたら、珍しく渋滞していない。天気予報がパッとしないため遠出をやめた人が多いのだろうか。ここぞとばかりに高速を快走していると、厚木PAあたりで雨が降り出す。やっぱり今日はクルマが正解だったか。

渋滞していない八王子JCTを抜け、最後の最後にケチって相模湖ICで降り、上野原までは下道で行く。いつもは相模原ICから中央道に乗ってしまうので、その先というのはほとんど走ったことがないので良い機会ではある。

上野原の市街地を抜け、檜原方面に向かう県道33号に入る。大学が八王子で、たまに学校の行き帰りに山奥をSRX-4でプラプラしていたので、檜原とか小菅とかいう地名には多少の馴染みはあるが、道的には狭いクネクネ道ばっかりだった印象がある。この県道33号も走ったことがあるのかもしれないが全く覚えていない。

県道33号は狭くなったり広くなったりを繰り返しながら高度を上げていく。交通量は少ないので道が狭くなってもあまり苦にならない。

広いところ

狭いところ

途中で大菩薩ライン方面に向かう県道18号との分岐が現れるが、奥多摩周遊道路を走りたいのでそのまま県道33号を走る。東京都との都県境のトンネルを抜け、都道206号を西に向かう。ほどなくして奥多摩周遊道路の入り口に着く。

雨はシトシトと降り続けている

奥多摩周遊道路ゲート

ゲート前の紅葉は始まったばかり

案の定道路の雰囲気は全然覚えちゃいないが、気にせず走り始める。ごく普通の山岳ワインディングロードだが、道幅はそこそこ広く、駐車場もそれなりに多いので撮影観点でも都合が良い。時間が経つにつれ霧雨は止んできたが、路面はウェットのまま変わらず、且つ落葉がものすごく多いので、バイクだと全然楽しめないだろう。こと奥多摩周遊道路に関してはピアッツァで正解だった。

いい感じの駐車場がそこそこある

わかりにくいけど雲海

別の場所に移動したらわかりやすい雲海になっていた

これはいい感じだ

相当いい感じなんじゃね?

すげーなこりゃ

こんな雲海が見られることはおそらく年に数回程度なんじゃないかという気がするが、20年ぶりぐらいに走るのにこんなのに遭遇してしまうと申し訳ない気がしてしまう。しかも交通量が極めて少ないのでダラダラ写真を撮っていても全然迷惑にならない。こんな機会は二度とないだろう。

どうやらここがピークのようで、ここから先は降りになる。紅葉真っ盛りというわけじゃないが、ところどころでピークを迎えた個体に巡り合う。

走っているうちに、撮影好適スポットがちょいちょい現れる。伊豆スカイラインなんかは撮影スポットが多そうで実は少ないが、奥多摩周遊道路はそれに比べると多い気がする(但し砂利なので重量級オンロードバイクには不適)。そのうちの1つに停めてみる。

陽が出てきたので路面の反射がすごい

いい感じの駐車帯だ

ここも混んでいたら誰かしら先客が居るに違いない。偶然にすぎないが良いタイミングで来た。

この先の大きめの駐車場にはさすがに先客が多い。誰もいなけりゃ写真を撮るところだが、他車が入りまくる状況で撮ってもしょうがないので景色だけ撮る。

だいぶ雲も消えて晴れ間が増えた

ここは長居せずに先に進み、これで最後となる駐車帯に停める。

湿っているのでそれっぽい写真になるが、乾いていたらつまらないに違いない

さらに進むと奥多摩周遊道路は終わる。ものすごく久しぶりに来たが、走る観点でも写真撮影の観点でも良い道だった。基本的に山間ルートなので景観の観点では伊豆や富士山周辺よりは若干見劣りするが、停めやすさがそれを補っている。日程や時間帯も良かったのだろう。別のタイミングで来ていたらここまで好印象じゃなかったかもしれない。

そのまま進むとR411に出る。目的地はこれを西に向かった大菩薩ラインなんだが、せっかくここまで来たので奥多摩湖畔も走ってみたくなったので東に向かって走る。

まるで読めない青看板

悪くないクネクネ道ではあるが、奥多摩周遊道路に比べると交通量もそこそこあり、アップダウンもないので、ただ淡々と走るだけの道になってしまう。そのため、さほど面白味はない。ダムのそばの駐車場に停めようとしたら空きがなくてスルーせざるを得なかったこともあって印象はあまり良くない。

しょうがないので勝手に路肩に停めた

結局特に何もすることなく来た道を戻って西に向かう。先ほどの交差点を過ぎてどんどん西に進むと、とうとう山梨県丹波山村に入る。

大菩薩ラインに突入する

どういうわけかここ1ヶ月で何度も山梨県を訪れており、ほんの2週間前にキャンプで行ったばかりなので、妙な親近感のようなものがある。初めて通る道なのに帰ってきた感があるのは不思議なものだ。

ここ大菩薩ラインは、このあたりのツーリングルートとしては定番なんだが、どういうわけか今まで走ったことがなかった。そのため、バイクのツーリングルートとして考えていた道だったところを、天候の都合でピアッツァで走ることになった。これがブッシュ交換前のミシミシ言っている足回りだったらビミョーだったが、今はかなり足回りの調子が良いので、バイク向けのワインディングロードを走るのも悪い話じゃない。

県境から数キロ走ると道の駅たばやまに着く。こじんまりとしていて、あまり商売っ気がない、好ましい雰囲気の道の駅だ。小さめの直売所で土産のビールやジュース、野菜を買い込む。谷底を流れる川沿いには温泉施設もあり、非常に魅力的なんだが、帰宅時間に制約がるので涙を飲んで諦める。今回のルートは今のところ好印象で、また来ることもありそうなので…ということにしておく。

いい感じの道の駅

道の駅を出ると、ポツリポツリと集落が現れるが、基本的には延々山道になる。あとで調べて知った話だが、ここ丹波山村は山梨県でも相当な僻地で、県の中心部に公共交通機関で出ることすらままならない地域のようだ。道の駅から離れるにつれて集落も現れなくなり、単なる山間ロードになる。たまに現れる駐車可能エリアに停めたりしながら先に進む。

ウェザーニュースによると紅葉が見頃ということだったのだが、いかにも紅葉、といった場所はあまりない。たまに真っ赤っかなモミジの木があったり、そこそこ黄色いエリアが現れたりする程度だ。夏場の異様な暑さ(しかも暑い時期が長い)に拠るものなのか、いつもこんなものなのかは判断し難い。

標高が上がりきらない場所はまだ緑が優勢だ

ちょっと黄色が増えてきたかな

だいぶ黄色と赤の勢力が強まってきた

徐々に赤や黄色が増えてきたので、この先にスゴい場所があるんじゃないかと期待しながら登っていたんだが、その期待に反してスゲー場所は現れてくれない。

悪くはないんだけど物足りないんだよなあ

そのまま登り続けているうちに、気づいたら落ち葉エリアになってしまっていた。

もはや落ち葉を楽しむ場になってしまっている

それはそれで良いんですけどね

紅葉狩りに適した標高は過ぎてしまい、もはや落葉の高度になってしまったようだ。結局どこが紅葉のピークなんだかわからないまま終わってしまった。

そのまま進むと、大菩薩ライン最高地点の柳沢峠に到達する。標高は1400m越えなので、かなり高い。駐車場に停めようとしたが、山登りしていると思われる他車が多くて撮影的には面白くないのでスルーした。

ここから先は甲府盆地に向けてひたすら下り坂になる。晴れていれば富士山の絶景が見えるらしいが、残念ながら今日はバイクを諦めてクルマで来ているぐらいなので、当然富士山は見えない。

曇っているのでよくわからん

山下りのR411は、ここ何年かで相当改良されたようで、実に走りやすい。大規模なループが2回も現れるので相当気合を入れて工事したようだ。しかし、ここを頑張って工事したところで、甲州市と奥多摩を繋ぐだけに過ぎない(そこまで重要性があると思えない)。単なる東京都〜山梨県の移動だったら中央道があるんだから、このニッチな区間をそこまで頑張る必要あるんですかね? というのが正直な感想。まあツーリングロードとしては良い感じなので別に良いんだけど、カネの突っ込みどころを間違えている気がする。

こうして延々と快走路の山下りをしているうちに大菩薩ラインは終わり、つい先日訪れたフルーツラインをまたぎ、塩山の市街地に入る。

ホントだったら昼飯に地場のラーメンを食いたいところだったが、前日食い過ぎてあんまり腹が減らないので、スーパーで買い食いすることにした。そこで目指すのは、先日やたらと美味い春巻きにありつけた「いちやまマート」の塩山店だ。春巻きをいま食うわけじゃなくて、晩飯のおかずに買って帰るのが目的だ。

コレが美味いんですよ

一応小腹も空いたので昼飯も買う。先日迷った末に買わなかったちらし寿司とコロッケを買う。実にリーズナブルだ。

安い。

山梨のスーパーの惣菜コーナーは、先日行ったセルバも良かったし、いちやまマートも良い。こんな店が近くにあれば良いのに。

いま食うものと晩飯に食うもの、そして土産物を買い込み、ピアッツァのリヤパーセルシェルフをテーブルがわりにして昼飯にする。

昼飯を終えて向かうのは本屋。

さて、そろそろ帰らねばならない。この道を真っ直ぐ進めば中央道の勝沼ICなんだが、ここまで来ているのに快走農道フルーツラインを走らないなんて考えられないのでそちらに向かう。

いつ来ても良い雰囲気だ

いつ来ても素晴らしい快走路だ

晴れていたら南アルプスがよく見えるんだけどなあ

あまり撮影に興じているわけにもいかないのでさっさと帰る。勝沼ICから中央道に乗る。しばらくは快調だったが、例によって渋滞の表示が出た。どこで脱出するか迷った挙句、上野原ICを選んだが、これは失敗だった。談合坂スマートICを選ぶべきだった。ダラダラと高速道路に拘束される無意味な時間を過ごす羽目になった。

上野原ICで降りてからはひたすらR20を走り、相模湖駅を過ぎて千木良から県道に入り、R412、R413を経て相模原ICからふたたび高速に乗る。これも寒川南ICで降り、産業道路沿いの業務スーパーとロピアで食材の買い出しをして、いつもの柳島のGSで給油してから帰宅した。とりあえず普通に晩飯の時間に間に合った。

晩飯はもちろん春巻きだ。レンジで温めたらやっぱり美味い。

総括

ブッシュ交換したピアッツァで、高速道路とワインディングの両方を走ったが、交換直後と同じく好印象。Irmscherのシャキッとしていたハンドリングが乗り移った…とまでは言わないが、ストレスなく走り抜けた。帰宅後の心身の疲れも以前に比べれば少ない。

奥多摩周遊道路を走るのは、おそらく15〜20年ぶり。その時はIrmscherだった気がする。大菩薩ラインはたぶん初めて。

バイクで行くつもりで考えていたルートをピアッツァで走ってしまったが、終わってみるとやっぱりバイクの方が楽しそうなルートだった。ピアッツァだとつまらないというわけじゃなくて、それはそれで十分楽しい。むしろ奥多摩周遊道路の砂利駐車帯はクルマじゃないとキツいので、ピアッツァで良かった部分もある。

まあこの日は天候的にも路面的にもクルマが正解だった。奥多摩周遊道路は延々ウェットな上に落ち葉だらけで、バイクじゃ全然楽しめなかったに違いない。

このルートの問題点は、半分以上高速道路で、且つ小仏トンネル〜八王子JCTあたりの慢性的渋滞区間が含まれるところ。自宅から大して遠いわけでもないのに足が向かないのは、この渋滞のメンドクサさと、それを避けるために超早起きするならもっと遠くに行く、といった色々な要因が掛け合わさってそうなるのだろう。

圏央道・中央道を使わずに、R412/413や道志みち、富士五湖あたりを通って行けばいいんだろうけど、どれも時間がかかってしまって、それだけでお腹いっぱいになりかねないのが困りもの。

そんなわけで、次にいつ行くかはさっぱりわからないが、バイクでこのあたりに行ってみたい欲はそれなりに高まった。とはいえ、どういうタイミングで行くのが良いのか(どうすれば渋滞を避けられるのか)さっぱりわからないけど。

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