矢口家@平塚

TDM850に乗り、前から気になっていた湘南大勝軒に行ってみた。既に午後2時を過ぎているからガラガラだろうと決めつけていたのだが、店の前にある椅子にはヘルメットを持った兄ちゃんが1人座っていた。まあ仕方ない、1人ぐらいなら待つか、と思いつつ店内を覗いてみると、壁沿いで黙って座っている待ち人が10人以上居るではないか。こんなの待っていられるわけがない。10秒後にはTDM850のところに戻っていた。
仕方がないので他のラーメン屋を探すことにした。平塚のラーメン屋はあまり知らないのだが、R1沿いに「矢口家」という店があるのを思い出し、そこに向かうことにした。
やけに目立つ看板に、何の飾り気も無い店内は、まるでラーメンショップのようだ。先程の湘南大勝軒とは打って変わって空いている。20席も無いカウンターに、先客は2組だけ。午後2時過ぎなんだから、このくらい空いているのが当たり前だ。家系にしては珍しく食券制ではないらしいので、適当に座ってラーメン(600円)を頼む。店員はバイトっぽいニイチャン2人組。手付きを見ていてもイマイチ信用しがたく、ラーメンが出てくるまでにも案外時間がかかった。
パッと見は、若干油が薄めの家系といったところ。海苔は丼の端に差してあるのではなく、真中に三枚並んでいる。その他に今ひとつシャキッとしないほうれん草。麺は太目の縮れ麺で、これはこれでなかなか良い。
スープを飲んでみて、ちょっと驚いた。店名からして家系だとばっかり思っていたのだが、ダシの味がかなり強く出ていて、家系の味を想像していると面食らってしまう。ただ、これが案外悪くない。ちょっと豚骨風味で味が濃いめの醤油ラーメンだとすればかなり良い味だし、あっさりしているのに味がしっかりしていると捉えれば、ハズレを引いた時の家系ラーメンより全然美味い。
残念なのはチャーシューを筆頭に具ががパッとしないことだが、全体的には悪くないし、午前3時まで営業しているというのもエライ。深夜に帰ってきた時の強い味方を発見した気分だった。