車検が切れてから、うちの庭に放置状態になっていたSRX400を手放した。
SRX自体への思い入れ、それに加えて色々と思い出深い車両ではあるのだが、これ以上持ち続けることが様々な意味で難しくなった。金銭的にも、心理的にも(ほとんど後者なんだが)。
たまにエンジンをかける程度で、基本的にはほっぽらかしになっていたSRX。残念ながらエンジンがすぐにかかる状態ではなかったが、支援を得てキャブレターを掃除して復活した。MAGURAのセパハン、NISSINのマスターシリンダー等、俺が後付けした部品を純正に戻し、ほぼ最初に出会った時の状態になった。
オークションでこのSRXを落札してくれたのは、おそらく大学生とおぼしき若者だった。休日の朝早くに、レンタカーの軽1BOXに乗ってうちに引き取りにきた。おそらく限られているであろう自己資金の中でこのSRXを落札し、車を借りてきた彼は、タイダウンベルトなんていうものを持っているわけもなく、ホームセンターで買った荷造り紐で車体を固定し、意気揚々と帰っていった。
SRXが、彼の下でどのような次の車歴を重ねるかは判らないが、このままうちの庭で朽ちていくよりは、間違いなくSRXにとっていいことであるはずだ。
彼が落札してくれて良かった。単なるお別れ以上に、一つの区切りがついた気がした。さようなら、SRX。