プラグコード交換時にエンジンの明らかな不調が判明し、とてもそのまま乗れる状態ではないK1100RS。その対策というわけではなく、元々やろうと思っていたスロットル同調調整をやってみた。距離も5万kmを超えているし、特定回転域での振動、右側ミラーが振動で見えない等、同調が原因と思われる問題があったからだが、そのついでにあのエンジン不調も直ってくれたらラッキー、という感じ(症状からして直るとは思えないが)。
同調の取り方は、インジェクションのK1100RSでも通常のキャブ車とあまり変わらない。用意する道具も同じ。気合いを入れるなら4連バキュームゲージを買うのだろうけど、俺にそんな気合いがあるわけがなく、アストロで買ってきた単体バキュームゲージを、ホームセンターで売っている金魚飼育ポンプ用品で繋いだだけのもの。ネットのあちこちにその情報はあるので、実績はあるはず。少なくとも「何もしないよりはマシ」なレベルには持っていけるはずだ。今回主に参考にしたのはこちら。
縦Kでの作業記録はネット上で幾つか見つかるが、いずれもK100RSのもの。どれを見ても「プレッシャーレギュレータと1番を繋いでいるパイプの間にT字継手で分岐させる」的なことが書いてある(毎度おなじみSさんのページ、掲示板[722]のkunjiさんの過去ログなど)。そこで該当しそうなパイプを探してみるのだが、そんなものはどこにも無い。何だこりゃ?
K1100RSだけ特殊なのかと思ってネットを探してみたものの、K100RSの作業記事はそれなりに見つかるのだが、K1100RSのものは見つからない。CLYMERのマニュアルも基本的にはK100RS 2Vのものなので、K1100RSの情報はほとんどない。パーツリストを見てみたが、絵が共通なのでよくわからない。海外サイトまで含めて色々調べてみたところ、遂に「K1100RSにはそんなパイプは無い」という情報を見つけた。実際、俺のバイクには存在しないのだから、何らかの仕様が変わったのだろう。というわけで、このパイプのことは気にしないことにして作業を始める。
同調を取る際は充分暖気せよ、とのことなので、エンジンをかけて放置したまま道具の準備をする。経験者の情報を基にして、買ってきたチューブを適当な長さに切断し、金具とバキュームゲージを接続して組み立てる。
そしてパイプをスロットルの「例のゴム」があるところに差し込み、あとは経験者の情報の通りに同調を取る。
まずはとりあえず1番を測定する状態に金具を開くと、おそらくバキュームゲージがブレまくるので、そのブレがほどほどになるようにバキュームゲージとの間にあるバルブを調整する。これはその後は動かさないようにする。
その後、1番と2番、3番と4番、2番と3番をそれぞれ同程度の数値になるようにネジを回して調整する。これをアイドリング時、2000回転時で実施した。3000回転でもやりたかったのだが、排気音がかなり五月蝿いのでやめておいた。1回だけやっても確定できないらしいので何度か繰り返した。それほど激しくズレていたわけではないが、やはり多少の調整は必要な状態だったようだ。
同調を終えたエンジンは、案の定というか何というか、それ以前の低回転域の不調が目立ってしまって、同調した意味があるのかどうか分からない。
乗ってみないことにはよくわからないので試運転してみると、それなりに回した時のスムースさや、ミラーのブレが無いこと等から、やはり同調の効果はあったようだ。しかしやはり気になるのは低回転域のスカスカ感。思い当たる節があったので、帰宅して試してみたら、やっぱり・・・
アイドリング状態でインシュレータにパーツクリーナーを吹きかけてみると、明らかに回転が低下する。それだけではなく、アイドリング状態でスロットルボディを押したりしてみると、それだけで回転数が変わる。まあ要するに以前やった作業がダメだったというだけの話。東北で発症しなくて良かったと思うしかない。
早速、近くの丸富に部品を注文しにいった。ちょっと前に替えたばかりの部品をまた替えるのは正直言って不快だが、自業自得なのでしょうがない。というか、さっさとカシメ式じゃなくてネジ式のクランプに設計変更してください。
作業時の走行距離:55304km