役に立たない電動消しゴム

藤沢スピリットとIrmscherを剥がそうと試みたものの、かなり中途半端で情けない状態のまま断念してしまったのは2週間前の話である。
前回はドライヤーを使ったが、それだけだとかなり苦労したので、今度はヤカン&熱湯で試してみることにした。
040131_yakan.jpgなんだかカップラーメンが食いたくなる
熱湯をかけたり、擦ったりしてみたが、やっぱり劇薬の役目は果たしてくれない。必殺技「爪攻撃」に頼らざるを得ないのはドライヤーと変わらない。これじゃじれったくてしょうがない。遂に奥の手を出すことにした。
040131_cutter.jpg商品名「ステッカーはがしたカッター」
ふざけた商品名からも判るようにエーモン製品である。要するにカミソリの刃みたいなもので、それなりに効率良く剥がせるのだが、ヘタすると塗装も剥がしてしまうので、コレを使うのはまさに諸刃の剣である。俺が持っているものは10年以上前に買った古いもので、こともあろうにGPz750Rのクランクカバーのガスケットを剥がすためのスクレーパーがわりに使ってしまったので、刃はとっくにボロボロである。こんなのを使うのは自殺行為なのだが、もはやメンドクサさは最高潮であり、こんな自殺行為でさえ試さずにはいられなかったのだ。
というわけで自殺行為を試してみたのだが、やっぱり塗装に傷をつけまくってしまう。何か他に方法は無いものか、と考えを巡らせているうちに、JR130の錆取りをしていた頃に妙な道具を買っていたことを思い出した。
040131_eraser.jpg商品名「Eraser Pad」
古い話なので定かじゃないが、確かステッカー剥がしという名目で売っていたはずだ。当時は結局使わずじまいで、そのままJR130のトランクに転がっていたのを今になって引っ張り出してきた、というわけだ。
こういう変な道具は、乗っている車じゃなくて、解体車とかで試すべきじゃないかと思うんだが、Irmscherに関しては今更傷なんか気にしたってしょうがないので、躊躇無くコレを使うことにした。早速電動ドリルを持ってきて、電動消しゴムを装着した。
040131_drill.jpg消しゴムでステッカーが剥がれるのか?
うーん、なんだか全然剥がれそうな気がしない。まあやってみないことには判りゃしないので、とりあえず擦ってみるか。恐る恐る回転している消しゴムをステッカーに当ててみても、表面にうっすらと残っていた印刷文字が消えただけで、ステッカーなんか剥がれやしない。一応消しゴムの目的は果たしているが、ステッカー剥がしとしては全然機能していない。
ここまで来たらヤケクソである。かなり力を入れて消しゴムを押し当ててみたところ、明らかなゴム臭が漂ってきてしまった。慌ててドリルを離すと、それなりにステッカーが剥がれているではないか。おお、遂にやったぞ!
確かにステッカーは剥がれた。しかし、困ったことにボデーには傷がつきまくっている。しかもただの擦り傷じゃなくて、細かい凹みのような傷だ。これは始末が悪い。
ちょっとばかり考えた末、電動消しゴムを使うのは断念した。クソッ、折角楽に剥がせると思っていたのに。
仕方なく、熱湯をかけながら「ステッカーはがしたカッター」を使って、全ての”Irmscher”を剥がし終えた。しかし、尋常ではない傷がついてしまった。これじゃ剥がさない方が良かったんじゃないかと思えるくらいだ。
040131_result.jpgなんでこんなに白くなるんだろう
しかし、幸いなことに、この車は単なる”黒”である。黒い塗装についた傷は、タッチペンさえあれば簡単に直せてしまう。実際にやってみたら、それなりの状態までは戻せてしまった。
040131_result2.jpg暗くてよくわからん
この上からいすゞ純正の”Irmscher”ステッカーを貼ってしまえば完璧、と言いたいところだが、困ったことにステッカーを買ってあったのかどうか忘れてしまった。確か買ったような気がするのだが。
こうしてようやく右側の”Irmscher”を剥がし終えたのだが、まだ左側がまるまる残ってるし、左右フロントフェンダーの”SURF EDITION”のおふざけステッカーも残っている。あー気が重い。