K1100RSで神奈川県境まで行くツアー

ちょっとばかり時間が空いたのでK1100RSで出かけることにした。
少し前にピアッツァで走った道とほとんど同じルートになったのは偶然に過ぎない。比較的無意識にそこを選んでいたということは、多分自分的に好みな道なのだろう。

同じような時間に自宅を出て、同じように暑さにヒーヒー言いながら真鶴道路のパーキングで休憩した。
違うのは海水の色と晴れ具合。どちらも今回のほうがパッとしない。
暑苦しいK1100RSにおいては、晴天は必ずしも歓迎すべきものとは言えない。特に湿度が上がってくるこの時期は。

ただ、走ってさえいれば比較的涼しい分だけピアッツァよりはマシかもしれない。ピアッツァは走ろうが停まろうが常に暑い。

比較的空いているR134を淡々と走る中で、リヤ周りからキーキー音が聞こえることに気づいた。
追走しているスクーターの音かと思ったら自分のK1100RSのものだった。
この前パッドを無意味に入れ替えたのがいけなかったのか。
やはり根拠が不明確なことはしてはいけなかったか。

それが祟ったのかどうかはわからないが、直ったはずのABSエラーが再発してしまった。そこに燃料ポンプから聞こえるミョ〜〜〜という蝿が飛ぶような音が重なり不快感に輪をかける。

「ツーリング中によからぬ事態が発生した場合は、そのままツーリングを続けるとさらにひどいことになるので、余計なことをせずに一目散に帰る」というのはバイクに乗るにあたっての自分的な不文律の一つなのだが、今回はわかりきっていた話と言えなくもないので、それは適用しないこととして先に進む。

全く同じルートでは面白くないので、特に意味もなく真鶴半島を一周したりしつつ、結果的に同じルートを進む。ピアッツァでは性能不足やら何やらでイマイチ楽しめなかった椿ラインを走る。やはりワインディングはバイクで走るべきだ。格段に楽しい。

とはいえ自分は今年に入ってようやく2回目の乗車であり、三浦半島から出たことさえ初めてなので極めて遅い。元々全然速くないのに、不慣れなせいで輪をかけて遅い。次々と背後から迫るスーパースポーツ軍団を何台も先に行かせながら進む。無意味にパニアケースを装着しているのは、遅いということを視覚的にアピールするためでもある。

大観山のパーキングは人が多いので通り過ぎ、誰も居ない別の駐車場に停める。ソーシャルナントカ云々は関係なく、単純に人混みが嫌いなので元々そういう行動パターンである。

標高900mmクラスの場所なのだが気温は21度。涼しいとは言えない。そのまま箱根エリアを走る手もあるが、どうせ車もバイクも多いのでつまらないだろう。曇っていて景観も冴えないし。というわけでさっさと箱根新道を下る。下りきってからR1を少し走ったところにあるローソンに停めて菓子パンを食う。こんなところまで前回と同じ行動パターンである。

さらにこちらも前回と同じく小田原のわんぱくランド方面に向かう。そこから先は少し趣向を変え、南足柄の農道を走る。相変わらず神奈川県随一の素晴らしい快走農道だ。そもそも神奈川には農道自体数えるほどしかないが。

開成町を抜け、曽我梅林付近の景観が良い道と農道を経て海岸線を走り、平塚の鳥仲商店で唐揚げと焼鳥を買う。ソーシャルナントカの関係で惣菜と精肉は別会計になっていた。いちいち時間がかかる。

小腹がすいたので途中で唐揚げを一つつまみ食いして帰宅。走行距離は202km。暑さ以外には身体の疲れがそれほど感じられなかったのは、未だ続く自宅幽閉中、2〜3日に一度師事していたビリー隊長のおかげだろう。

ざっとシャワーを浴びてから、気になっていたABSの状態を確認する。前回と同じくコネクタ掃除(コンタクトスプレーを吹いただけ)で直ることを期待したが、残念ながら直らなかった。そりゃそうだ、そんなに簡単に効き目が切れたら逆に困る。一応リセットもやるだけやってみたが効果なし。これは前回と同じだ。エラーコードも同じく「ABSユニット故障」だ。

何かが起こった場合は、それが起こるまでにやったことを疑うのが定石だ。最近変えたものといえば例のパッドを入れ替えたことだが、そもそもこのK1100RSのブレーキ周りは比較的受難続きで、パッド交換をサボっていてディスクをガリガリ削ってしまったとか、前後ともにマスターからオイル漏れして交換したとか、ろくでもないことを何度も経験している。ABSユニットはデリケート(と言われているが、正直に出来が悪いと言うべきだろう)なので、これだけ色々あった結果として変な影響を受けて単純に壊れたのだろう。

入れ替えたパッドを戻す、ABSユニットのエア抜きをする、といったことをやるだけやるべきなのだとは思うが、暑いし疲れたのでやる気にならない。はいはい、今日はもうやめ。

というわけで買ってきた焼き鳥を食って今日はおしまい。
秋口までは暑くて乗らないだろうし、車検は一年以上先だし、涼しくなるまでしばらく放置かもしれない。自然治癒大歓迎。