2015年に買ったアプリ開発用MacBook Pro 13インチ（Mid 2014の整備再生品）が、Xcodeの鈍重化に耐えられなくなってきたので買い替えた。主戦機はできれば2年、いくら長くても4年で買い換えるべきというのが持論なので、いずれにせよ買い替えのタイミングだった。
主たる開発拠点が通勤電車内なので、可搬性に優れる13インチを選ぶ、というのが従来の選択理由だったのだが、いったい次に出勤するのがいつになるのか見当もつかず、開発は主に夜中の自宅で実施している現状では、再び13インチを選ぶのが正しいのかどうかわからない。とはいえ、これ以外のものを積極的に選ぶ理由もないので、結局コレに落ち着く。
一応購入前に色々と比較はするのだが、譲れない条件として「16GBメモリ」がある。Xcodeがメモリをかなり浪費している感があるのでこれは必須だ。ディスクはそれほど使わないし、CPUはもちろん速いほうが良いが、フルビルドに10分単位かかる巨大アプリを作るわけでもないので最重要ではない。
となると、選択肢はこの三択になる。
- MacBook Air 13インチのメモリをCTOで16GBにする
- MacBook Pro 13インチ（安い方）のメモリをCTOで16GBにする
- MacBook Pro 13インチ（高い方）を格安店で買う
格安店で買えるのは3つ目だけ。13インチの高い方はデフォルトでメモリが16GBなので、吊るしのスペックで全く問題ないが、他はCTOが必須となり、つまり定価販売となる。そうなると価格差がほとんど無くなってしまうので、相対的にコストパフォーマンスの良い「MacBook Pro 13インチ（高い方）」となった。
価格comで何店かの格安店が数分おきに1円ずつ下げるチキンレースを見守り、ある店の在庫が残り1個になった（しかも好都合なことにクレジットカードが使え、5%キャッシュバックも適用される）ところで注文した。
格安店で買うと初期不良時のサポートが…という話もあるが、Apple製品はどこで買おうが購入後の対応はAppleと直交渉なので、わざわざ高い店で買うメリットなど何もない。ポイント還元率が異常に良いタイミングなら別だが。
そして翌日にはモノが届いた。箱の隅が潰れているが、そんなのはどうでもよい。
Appleステッカーは相変わらず付属していた。
起動して最低限の動作確認をする。Touch Barは初めて使うが、第一印象としてはチマチマ表示が変わって目障りだった。慣れれば便利なのかもしれないが。
すぐにわかるような初期不良は無いことがわかったので、NASのTime MachineにあるMacBook Pro Mid 2014のデータを移行する。NASからのコピーなので、たかだか200GB程度なのに激しく時間がかかり、１日近くかかってようやく終わった。待っていれば終わるので別に構わないのだが、進捗を示すインジケーターがあまり参考にならないのがよろしくない。
本体が代替わりすると、それまでの周辺機器が全く使えなくなるのがMacの悪い癖だ。これまではHDMIケーブルとUSB-A端子を使っていたのだが、USB-Cオンリーになってしまったので何も繋げない。仕方ないので6in1のハブというかドック的なものを買った。これは通過儀礼と思うしかない。
ここ数年、この手の周辺機器については日本メーカー製品の品質低下が酷く、中国のそれなりのメーカーと信頼性の差が感じられないどころか、今やそこそこ売れている中国メーカー製品の方が良い（粗悪品を掴まないための眼力は必要だが）。日本メーカーにはもう少し頑張ってほしいのだが、残念ながらもはや逆転不可能だろう。
Time Machineからの復元が終わり、ハブが届いたところでようやく使えるようになった。元々据え置きでLGの27inch 4Kディスプレイに繋いでいるため、パッと見ただけでは何も変わった気がしないが、さすがに何をやっても速い。これまでXcodeのプロジェクトを切り替えたり、シミュレーターを起動するだけでも激しくモッサリしていたのだが、全て爆速とは言わないが普通の速度で動くようになった。思えばAir 2011からPro 2014に買い替えたときもそんな感じだったので、どうせ同じことが将来繰り返されるのだろう。
とかなんとか考えていたら、遂にApple SiliconのMacが出てしまうようで、もしかするとこの2020が最後のIntel MacBook Pro 13インチかもしれない状況になってしまった。Power PC化、OS X化の時と同じく、販売開始から２年ぐらいは様子見した方が良いと思われるが、通常のマシン入れ替えサイクルからすると、次の買い替え時は丁度その落ち着いた頃になりそうだ。とりあえずそれまではコレを使い倒そう。