K1100RSにドライブレコーダーを装着(AKEEYO AKY-868GS)

具体的にコレといった理由もなく、特に差し迫った事情もないのだが、なんとなくK1100RSにドライブレコーダーを付けたほうが良いような気がしてきた。なぜそう思ったのかはよくわからない。

どっちかというと普段使いしているVespaの方が(街中ばかり走っていて、事故に遭う可能性が相対的に高いと思われる)ドライブレコーダーが必要な気がしないでもないが、なんだか似合わないとか、電源を取るのがめんどくさいとか、あまり気分が盛り上がらず後回しになっている。

製品自体にあまり拘りがなく、高い金をかける気もないので、高価な日本メーカー製品は論外で中華メーカー品一択になる。気が向いたときにAmazonをウロウロすること数ヶ月。結果的に購入したものはAKEEYOのAKY-868GSというものである。どうしてもコレが良かったとか、そういうのは特になく、以下のような理由によるものである。

  • 凄い物を求めているわけではないので、ハイエンドではなく普及グレード製品でよい
  • 中華メーカーの中ではそれなりにブランドシェアが高い
  • 一応日本のサポート窓口が存在する(中華品は初期不良が多いため必須)
  • 前後カメラともにFull HDである
  • レビューやYouTubeの動画を見る限り、必要十分な画質
  • たまたまタイムセールで通常価格より格安だった

まあ結局のところ最後の理由に尽きる。

モノ自体は7月上旬には届いていたのだが、初夏の長雨と真夏の猛暑のせいで全くやる気にならず、8月上旬になってようやく箱を開けた。箱は日本語パッケージであり、第一印象としては、想像していたよりかなりまともな製品だった。

とりあえず初期不良対応が可能な期間中に動作確認をしたほうが良いと思い立ち、装着しないまでも接続だけしてみることにした。電源ケーブルの接続が面倒なのだが、この製品には動作確認用のUSBケーブルがついているので、それを使って最低限の確認はできる。

元々K1100RSにはシガーライターソケット経由のUSBソケットはあるので、それを使って動作確認すると、とりあえず前後カメラともに認識して撮影が始まった(この製品は32GBのmicroSDが最初からセット済みなので、最初の接続確認時にいきなり録画が始まる)。

少なくとも動くことはわかった。ではせめて電源ぐらい確保しようという気分になったので、別途AliExpressで300円ぐらいで購入していたUSBソケットと併せて装着することにした。

カメラの余剰ケーブル等も含め、大量のケーブル類が発生するのだが、これらは全てアッパーカウル右側とガソリンタンクの間にある空間に押し込むことにした。おおらかな時代のKだからこれだけ場所に余裕があるが、今時の極限まで切り詰めたようなバイクでは、このような余剰ケーブルはどう処理するのだろうか。十分な隙間があるとは考えにくい。そう考えると余計にVespaには付ける気が失せる。

電源配線は、以前ETCを装着するときにボディアースと車幅灯から引っ張ってあるので、そこに噛ますようにして確保する。とりあえず動作することまで確認してこの日の作業は終了。

その数日後、K1100RSを外に出して前後カメラを装着する。

フロントはアッパーカウルの下に両面テープでステーを装着した。あまり目立たせたくないのでなるべく奥まるようにしたが、奥まらせすぎて録画すると画面右上隅に常にカウルが映り込んでしまうようになってしまった。両面テープなので、装着後の微調整に難があるのは困った点だ。

リヤはどうにもこうにも付けられる場所がないので、セローで使っていた積荷固定フック用のナンバープレートアタッチメントをに装着し、そこにカメラのステーをネジ止めした。

このステーのカメラ固定用ネジというか、ステー自体の締め具合がなんとも微妙で、手で動かすと簡単に動く程度の強さでしか固定できない。フロントは上下、リヤは左右に簡単に振れてしまう。手持ちのワッシャーを挟んだりしてみたがうまくいかないので、とりあえずこのままいくしかない。

あと残っている部品はマイクを兼ねたリモコン。リモコンを使う機会は無さそうだが、マイクで走行音を撮れるのはそれはそれで面白いので、リモコンをETCユニットにビニールテープで止めておく。

装着作業は完了したので、K1100RSを車庫に戻し、最後にもう一度ドラレコの状態を確認しようとしたところ、突然こんな表示が出るようになってしまった。

これはおかしい。そして色々操作しているうちに、電源ボタンが押しっぱなしになる現象が頻繁に発生することに気付いた。これは物理的な問題で、押したボタンが戻ってこない。電源ボタンとこのエラーは関係なさそうだが、いずれにせよ問題が多い。

そして、こうなる。

やはり中華品は初期不良が多い。購入直後に使い倒して粗探しすることは必須作業だ。

Amazon経由で製品サポートに問い合わせしようとしたが、販売者と直接コンタクトすることができずAmazonのチャット対応となり、結果的に返品&再購入となった。こちらとしては単純に不良品として交換してくれればいいのだが、仕組み上できないとのこと。タイムセールで安く買ったので、単純に再購入だと損するという話をすると、差額分のAmazonギフト券を提示されたので受け入れた。再購入品はすぐに届いた。不良品はヤマト運輸に持ち込んで着払いでAmazonに送る。正直めんどくさいが、安さの代償として受容せざるを得ない。

カメラやら何やらは同じもののはずなので、再購入品の本体だけ繋ぎ直してみたが、結局このエラーは出たまま。ただ、試しにモバイルバッテリー経由で起動してみると発生しないため、車体から電源を取る際に何らかの条件があると発生するようだ。

ネットで調べると、電源にノイズが混入すると発生するためフェライトコアを使うと直るという説がある。2台で発生するのだからこれはそういうもの(電源系の改善が必要)と思うしかなさそうだ。なお、電源ボタンに関してはこちらは正常だった。

残る課題は、本体というかメインユニットをどこにどう設置するのか、という話である。このユニットは3インチの液晶がついていて、いかにも走行中にも見えるような場所に置いてほしそうに見えるが、実際にはこのユニットは防水仕様ではなく、シート下等の雨水が来ない場所に置くことを想定されている。

そのため、このK1100RSにおいては、ビニール袋なり、付属のシリコンカバーなりで覆った上で、ケーブル類を押し込んでいる場所に同じく押し込むのが正しい姿なのかもしれないが、自分がK1100RSに乗るのは年に数回で、雨予報ならほぼ乗らないため、あまり雨対策は重視しなくて良い。そのため、GoPro互換ブラケットを使ってハンドルバーに固定することにした。雨が降ったらビニール袋で覆うなり何なりすればよい。

ようやく装着が完了したため、試運転して画質を確認する。YouTubeの動画で事前にある程度把握していたが、まあまあな画質だ。一昔前、SJ4000ぐらいの中華アクションカメラ程度の画質だと思えば良い。ただしブレ補正機能が全く無いので、路面が悪い場合や段差などでの上下動時の画質は酷いが、これは仕方ない。単なる走行動画としても使えなくはない程度の画質である。

ただ、以下2点は問題と言わざるを得ない。

  • 音声と映像がズレる。動画は1分1ファイルだが、最後の約1秒が無音になる。よくよく見てみると、60秒分の音声が約59秒に圧縮されてしまうようだ。そのため、動画後半では音声と映像にズレが生じる。
  • 128GBのSDカードを本機でフォーマットして録画し、それをMacで読もうとすると読めない(Windows PCでは読める)。

これらについて、製品マニュアル記載のメールアドレスに確認のメールを送ったが返信が無かった。返信がないということはそういう仕様(自分からすれば不具合)なのだろう。

どちらも致命的ではないので、安物を買った代償として受け入れることにする。どうしても中華メーカー製品ではこの手の妥協が避けられない。その分だけ安いから仕方ないのだが。