茅ヶ崎でデカいバイク屋といえば、例のウメダモータースと、日本全国に名を轟かす赤男爵ことレッドバロンであるが、この2件は何故か並んで建っている。店が出来たのはウメダの方が全然先なのだが、レッドバロンが店を出す時に何の問題も無かったのだろうか。
ま、客の側からすれば店が近くにあるのは良いことである。先週はレッドバロンは休みだったが、今週はさすがにやっていた。先週のウメダモータースと同じで、案外客が多い。
ウメダモータースに比べると明らかに在庫車は少ないが、それでもビューエルは1台あった。サイクロンでもサンダーボルトでもなく、ライトニングX1である。パッと見はサイクロンに似ているが、コレはインジェクションだったり、タコメーターがついていたり、他にも色々違っていて、定価自体が全然違う。従って、中古車価格も全然違っており、とんでもない値段がついていた。
買えるか、こんなの
それは事前に判っていたことなので別に驚きはしないが、やっぱり高い。見て触るだけならタダなので、あっちこっち覗いてみる。「シートレールを兼ねたシートカウル」みたいな金属部品と、後端部にある刻印が何とも言えずカッコいい。
やっぱり高いだけのことはあるが、この間見たサイクロンM2の2倍近い値段はさすがに参る。レッドバロン名物の50円ジュースも買えないくらいに金が無いのだ。こんな高いバイクは、目の保養をするために存在するのだと思い込むことにする。
店を出ようして出口に近付いて行くと、店の外から2ストエンジンをブン回している音が聞こえた。かなりいい音である。その音を発しているのは、アプリリアRS125であった。もういい年をした、ハゲのオッサン店員が、20台後半とおぼしき男に説明している。派手にアクセルを捻りながら「コレで箱根あたりを走ったらサイコーですよ」なんて言っている。その言い方は、セールストークでもなんでもなく、本音そのものだった。縁側で将棋でもやっていそうなオッサンに、本音でこんなことを言わせてしまうのだから、バイクというものは恐ろしい。