佐野はそれなりにラーメンで有名だが、札幌や博多みたいに昔から有名だったわけじゃなくて(伝統が無いといいたいわけじゃない)、町おこし的な目的で無理矢理有名にしたような感がある。今で言うと、富士宮の焼きそばみたいなものだろうか。
俺は1年ほど宇都宮に住んでいたので、佐野なんて行こうと思えばいくらでも行けたのだが、結局一度も行かなかった。会社の先輩が言っていた「全然大したことねえから、行ってもしょうがねえぞ」という話を真に受けてしまった、というのもある。
しかし、たまたま佐野に行く用事があるなら話は別で、どうせ行くなら食ってきた方がいいに決まっている。佐野ラーメンなんか予備知識ゼロなので、別にどこで食ってもよかったのだが、このページに書いてある「100回以上」というのが気になり、その「亀嘉」に行くことにした。
佐野プレミアム・アウトレット内にある案内所で佐野ラーメンマップを手に入れて「亀嘉」の場所を探す。それほど遠くはない。それどころか、もっと遠いと思いこんでしまって行き過ぎてしまった。全く迷わずに行けば10分程度で着くだろう。
こんな店構え
ラーメン屋らしい暖簾
そんなに有名なのだろうか
麺打ち場にはホチキスがポツンと置き去りに
店内はまあまあ混んでいたが、丁度先客がゾロゾロ出て行くタイミングだったようで、ちょっと待ったらガラガラになった。奥の方の座敷に陣取って、背中に「亀嘉」のマークが入ったトレーナーを着たニイチャンに、530円のラーメン2つと、370円の餃子1つを注文する。
量はフツー。スープがきれい。
いかにも手打ちらしい麺
餃子はフツー
手打ちの麺は、太さも長さもバラバラ。それはそれで風情があって良いのだが、いかんせん歯ごたえが無い。しかも湯切りがしきれていないのか、妙にもっさりしている。
スープは透き通っていて、昔ながらのしなそば感に溢れているが、ちょっと煮干しのダシが強すぎるような気がする。悪くは無いのだが。
具に関しては、可もなく不可もなく。
宇都宮を抱える栃木県だけに、餃子は美味いかと思ったが、まあ美味い方ではあるけれども特別ではない。それより値段が宇都宮の倍であることが気になってしまった。
これが佐野名物のラーメンだと思えば、話の種にもなるから悪くも無いんだけど、わざわざこれを食うために佐野まで行く、っていうほどのもんじゃない。何かのついでだったらいいだろうけど。
神奈川のラーメンって随分レベルが高いんだなーって改めて思ってしまった。