真夏の原チャリツーリング 2023

盆休みが始まる日に、どういうわけかソロ活動デーがやってきた。

じゃあどこかへ出かけるか…と言いたいところだが、困ったことに盆休み初日故、どこに行っても混んでいる。とはいえ全く何もしないのも勿体無い。出かけないなら整備なんだが、緊急性がある整備項目もないし、なにより暑くてやる気になれない。さてどうしようか。

そこで俄然存在感が高まるのがLX125ieだ。コイツなら渋滞もさほど苦にしない。以前の記憶をたどると、2020年の盆休みに真夏の原チャリツーリングと題して丹沢方面に行っている。その時はコロナ馬鹿騒ぎ真っ最中だったので若干事情は違うが、真夏の割には楽しく走れた記憶がある。

そんなわけで、4年ぶりに同じことをやることにした。

西へ向かう

会社に通勤するぐらいの時間に起き、朝飯と家事を済ませ、小さいクーラーバッグに保冷剤・凍ったペットボトル・ルートビアを入れる。カッパと長袖シャツ、クーラーバッグをメットインに入れ、カメラが入ったリュックを背負って準備完了。2020年の時と同じく、準備は意図的にテキトーにする。テキトーすぎてビーサンと椅子を忘れたが、なくても別に困らないだろう。気合が入っていないことを示すかのように、8時すぎに出発する。

R134を西に走って柳島で給油するいつものパターン。盆休みな上に波もあるのでR134は朝から混んでおり、たったこれだけで1時間もかかる。西に向かうにあたり、鎌倉〜江ノ島あたりを超えるだけで往復2時間ロスするのは本当に無駄だ。メットインに入れたクーラーバッグが熱でやられていないか心配だったが、給油ついでに確認したところ問題ないようだ。

その後もR134は混んでおり、平塚ビーチあたりで内陸の道に切り替える。どうせ西湘バイパスには乗れないので、いつかはこうなるのだ。そのままR1を西進し、二宮で曲がって北上し、二車線になるところにあるザ・ビッグに寄る。ここはとにかく安くて良い。おにぎり弁当と塩分チャージタブレットを買う。

その後は定番の抜け道である県道77号を西に向かう。信号で停まった際に左右を見て、直感で面白そうだったら曲がる。

ここはいい感じの登り坂だったが、そのまま行ったら逆戻りしてしまいそうだったので、途中の竹藪で停めて戻った。

こちらの東名高速沿いの山道も良い感じだったが、こちらも全然関係ない方向に行ってしまうため途中で引き返した。

地図看板があるところで停めてボケーとしていたら物凄い轟音が聞こえた。すぐそこに人工サーフィン場があり、その動作音だった。

また県道77号に戻り、坂を下りきって、いつもは左折するところを右折して川沿いを渋沢方面に走る。途中で川の向こうに小田急小田原線の線路が見える場所が現れた。LXを停めてカメラを準備しているうちにEXEが通り過ぎていった。EXEはカッコよくないのであまり悔しくない…はずなのだが、その後に来た車両が小田急史上最悪な外観の食パン電車ばかりだったので、EXEを取り逃したことが悔やまれるようになってしまった。

ふたたび寄へ

以前ピアッツァでたまたま発見した寄集落を目指す。

集落を過ぎたあたりの川沿いの道が撮影スポットだ。今回は夏の盛りということもあり、川で泳いだり、BBQしたりして遊んでいる人が多い。川遊びスポットとしてもなかなか良さそうだ。

その先のキャンプ場等を過ぎたところに林道があり、その奥には橋があるのだが、ピアッツァで来た時はビビってそこまで行かなかった。今回はLXなので楽勝だろう。臆することなく進む。

撮影のために行ったり来たりしていたら、橋の端に泥があるのに気づかず握りゴケしそうになった。ちょっとは臆したほうがよかったようだ。

橋の先は通行止め。日陰だし、風も多少は遮られているので、ここで昼飯にする。

山中湖へ

この先に道は無い(あるけど行けない)ので、来た道を戻る。時間はあるともないとも言えるような状況だったが、この日は帰宅が遅くても問題ないため、ここで帰らずに先に進む。目指すのは山中湖だ。理由は「涼しそう」というだけ。

R246を西進し、小山町に入ったところで県道147号で明神峠を超えて山中湖方面へ進む。

この登り坂は125ccの原チャリには少々キツく、アクセル全開でも制限速度をやっと超えるぐらいしかスピードが出ない。斜度のせいなのか、空気が薄くなった際のECU制御が馬鹿なせいなのかはわからないが、どっちかというとキツすぎる斜度の問題だろう。

山梨県境を超えてパノラマ台へ向かう。残念ながら雲が多くて富士山はほぼ見えない。一応写真は撮ったが、ここで富士山が見えないのでは意味がない。

別荘エリアを過ぎて湖岸周回道路に入ったところにあるガソリンスタンドで給油。観光地にしては安い。

その後は湖を反時計回りで一周する。湖側の車線を走ろうとすると自ずと反時計回りになる。予想通り気温が(下界より)低く、湿度も低めなので快適だ。

途中でオギノ山中湖店に寄る。盆休みにキャンプ場でBBQをするであろう人でごった返している。ここがこんなに混むのは年に何度もないだろう。かきいれ時だ。皆さん大量に買い込んでいくが、自分は吉田うどん1つだけ買う。

反対側の湖岸も走りつつ、適当に脇道や湖岸に入る。原チャリならではの行動だ。

道志みちで帰る

1周したので山中湖を去る。時間が有り余っていれば富士五湖を制覇するところだが、さすがにそんな時間はないので帰る。来た道で帰るのは主義に反するので、時間がかかることは承知の上で道志みちで帰る。

道志みちは、神奈川のバイク乗りは好んで行く人も多いが、自分はあまり好きではない。クルマが多くて糞詰まることが多い、無駄にかっ飛ばすバイクが多い(同類と思われたくない)のが理由だ。しかし原チャリだとそのどちらの嫌悪感も軽減されるのであまり問題にならない。

山中湖から道志みちに入った直後は、涼しいを通り越して寒くなりかけていたが、進むにつれて高度も下がり丁度良くなる。神奈川県に入ると涼しさも無くなり、また蒸し暑さが戻ってきてしまう。

そこそこ長かった道志みちも終わりそうなところで宮ヶ瀬方面へ向かう。既に18時を過ぎており、元々駐車帯に乏しい宮ヶ瀬はさらに閉鎖的になってしまい、写真の一枚も撮れないまま通り過ぎてしまった。そして清川村の道の駅でトイレに寄ったところで日が暮れた。伊勢原、平塚を抜け、寒川から茅ヶ崎に入ったところにある「一乃利」でラーメンを食う。

新店舗で食うのは初めてだが、味は以前とあまり変わらない気がする。相変わらず美味い。

行きと同じく柳島のガソリンスタンドで給油し、あとは特に寄り道もせず帰宅した。R134の江ノ島〜由比ヶ浜あたりは、20時を過ぎても若干混んでいた。

燃費は案の定良くなっていたが、以前ほどではない。どちらかというと、以前の給油量が少なくて過剰に燃費が良くなったのが正しい気がする。

当たり前だが全線一般道で、暑い中を原チャリで260km走るとさすがに疲れたようで、珍しく日付が変わる前に寝てしまった。

撮影について

先日購入したPENTAX K-1 MarkII + TAMRON A09の組み合わせにした。気軽な原チャリツーリングなので単焦点ではなくズーム。過度な期待はしていなかったのだが、元々K-1とVespaのミッドナイトブルーの相性が良いからか、A09の実力なのかはわからないが、妙に艶めかしい写真が撮れていてびっくりした。もうこれでいいじゃん、という気がする。

拡大してみると解像が甘いのは確かだが、自分はMacの画面(27inch 4K液晶)でしか画像を見ないので、そのあたりはあまり気にならない。これで十分だ。

バイクツーリング中の撮影でレンズ交換するのはそれなりに億劫なので、ズームレンズ1本で済むなら(自分が納得できるなら)それに越したことはない。今回の結果は、そう思わせるのに十分なものだ。

事前にビビッド系のユーザーモードを作っておいたので、寄集落以降はだいたいそれで撮影し、それ以前は「リバーサルフィルム」を使っていた。それはそれで良かったのだが、帰宅後にRAW現像遊びをしている際に色温度をいじくると良い雰囲気になることに気付き、「しつこくないリバーサルフィルム」兼「GRIIIのネガフィルム寄り」的な設定を編み出した。ここに載せたのは、その設定で一括RAW現像したものだ。万能ではないが、それなりに納得できる結果になった。

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