山梨ファミキャン

9月に山中湖でキャンプした際、夜にちょっとした降雨があり、大したことないので何ともないだろうと思っていたら見事にテント内に浸水していた、という出来事があった。10年以上前に買ったお気に入りのNorth Eagleのワンポールテントは、とうとう床面の素材が寿命を迎えてしまったようだ。

しょうがないので新しいやつを買うことにした。同じやつは既に廃版で手に入らない。中古は出ているが、中古テントに34800円も出せるわけがない。流行りのツールームはお気に召さない。ワンポールが色々と楽で良いが、今時のワンポールは軒並み背が低くて前のやつより容積が狭い上に、何故かアウターとインナーが別売のものが多くてメンドクサイ…等々、キャンプブームなんて存在しなかった10年前とは随分事情が異なっている。

結果的に、消去法により投げ売りモードに入っていたLOGOSのTradcanvas VポールTepee400-BAとかいう長い名前のやつを買った。形はワンポールみたいだが、実はVポールなので室内は広い。

ちなみにこのテント&マット一式のセット、購入時は27,900円だったが、いま(2024/10/30)時点で34,976円になっている。値段の上げ下げが激しい。

買ってしまうと使いたくなる。若干寒いだろうと思いつつ10月末に山梨の黒坂オートキャンプ場を予約した…のだが天気予報がパッとしない。キャンセル料がかかる直前にキャンセルして、その後数日間にわたって天気予報アプリと睨めっこを続けた。結局何とかイケそうだったので、金曜日の昼過ぎに決行の判断を下した。数日前にキャンセルしたキャンプ場にたまたま空きがでたタイミングで再予約した。

最近は同じキャンプ場にばっかり行っているので、久しぶりに初めて行くキャンプ場になる。楽しみだ。

Day 1

圏央道と中央道の渋滞は避けようがないので、どこかで下道を走るつもりでテキトーに家を出た。案の定混んでいたので厚木PAのスマートICで降りて相模川沿いの市道を北上し、あとは適当に走って相模湖ICから中央道に乗り、一宮御坂ICで降りた。

まず目指すのは旧御坂町にあるデイリーショップ日の出屋。Google Mapでスーパーを探していたらたまたま見つけた店だが(というか選択肢がそもそも少ない)、惣菜が美味そうな店だ。ここで昼飯を買う。ご飯ものが無かった…というか、どうしても鉄火巻きを食べたいと駄々をこねる人がいたので、そこからほど近いセルバ御坂店に行って手巻き寿司を追加で買う。セルバは初めて入ったような気がするが、なかなか惣菜や肉類の品揃えが良い。

食い物を買ったので八代ふるさと公園に行って昼飯にする。実はこのへんは4月にKで走っているので勝手知ったる道で、この公園もその際に見つけていたのだが、そんなことは話してもしょうがないので何も言わない。

デイリーショップ日の出屋で買った唐揚げ、コロッケ、麻婆茄子はどれも美味い。日によって出てくる惣菜が変わるらしいので、また来たいものだ。

昼飯を食って遊んでから買い出しに行く。先ほどのセルバ御坂店に行こうとしたら、実はもっと近くにセルバ笛吹境川店があったのでそちらに行く。すぐ近くの店なので品揃えも同程度だろうと思っていたら、先ほどの御坂店で試食させてくれた牛肉が置いていなかった。仕方ないので10分ほどかけて御坂店に移動して買い出しを済ませる。そしてようやく黒坂オートキャンプ場に向かう。

このキャンプ場は甲府盆地南側を走る快走農道「みやさか道」沿いにある。4月にKで走ったが、桃の花が満開だったこともあって実に良かった。みやさか道を途中で曲がり、ひたすら走ってこの山を越えたら富士五湖という林道を登っていく。ちょっとした集落を超えたところにキャンプ場が現れる。

ナビの指示に従ってそのまま進むと、ちょっとした駐車場の片隅に机と椅子があって受付のニイちゃんが座っている、という妙な図式の場所に着いた。

車を停めて名前を告げると、ニイちゃんはiPadを操作して予約を確認する。料金4500円を支払って説明を受ける。本日の区画へは、先ほどの林道を少しだけ走って入り口から入り、ちょっと奥に進んだところにあるようだ。地図を睨めっこしながら進み、ここだと思われるところに着いた。何の指定もしていないので偶然だと思うが、かなりプライベート感の強い区画だった。明らかに当たりの部類だ。

色々と脳内シミュレーションをしながらテントとスクリーンタープの場所を定め、まずは新しいテントを建てる。ワンポールのようで実はVポールなので、これまでとは勝手が異なる。

まず最初に全部のペグを打って下を固定し..という流れではなく、まず六角形インナーテントの6本中2本だけ固定し、Vポールに頂点を吊るしながら立ち上げてポール両端に金具を通し、それとあわせて残り4本のペグを固定する、といった流れだ。やったことがないのでインナーの引っ張り具合等の慣れがないので手間取る。

そしてインナーをVポールで立てたあとにフライシートを掛けるのだが、二人で両端を持ってVポールを滑らせながら…という、雨で湿っていたらうまくいかなさそうな手順になっている。できなくはないけどフライシートが引っかかって切れたりしそうで嫌な感じはする。しかもフライシートの前後を間違えて半周回す羽目になった(前のテントは前後とか無かったが、今回のやつは一応ある)。次にやるときは最初からフライシートを被せた状態で立ててみることにした。

というわけで少々時間がかかったが勝手はわかった。次いで寒さ防止のためスクリーンタープを立てる。こちらは慣れているので特に難しさはないが、単純に無駄にデカくてポールも多いので手間がかかる。もう一回り小さいやつに買い直したいが、せっかくシームテープを貼り直したのと、2家族で使う機会がある(かもしれない)ので、結局これを使い続けている。手間はかかるが、テントに比べると簡単に終わる。

その後も椅子やらテーブルやら何やらを出して設営を終える。1時間半程度で終わったので思ったより早かった。

設営が済んだので散歩に出かける。先ほど受付をした場所とは反対側に実は本当の受付がある。そのあたりからの甲府盆地の景色はなかなか良い。ほったらかしキャンプ場なんかに比べるとシケたものなのかもしれないが、比べなければいいだけの話。

その受付はカフェ(飲み食いは外)も兼ねていて、生ビール等のアルコール、グラタン等の食事が提供されていて、20時まで営業している。キャンプ飯にこだわらないなら何も準備しなくても済むというのは悪くない。俺は全然こだわりはないが、買ってしまったものは食わなきゃいけないので今回は生ビールは諦める。

というわけで、火起こしをして、晩飯の準備を始める。空は徐々に赤くなってくる。良い雰囲気だ。

ビールを飲みながら炭に火がつくのを待つ。

炭の準備ができたので晩飯にする。いつもの家でやっているものとあまり変わり映えしないが、こだわりがないので問題ない。

腹が膨れたので、腹ごなしの散歩も兼ねて夜景を見にいく。

寒くなってきたのでスクリーンタープに入り、ホットワインを飲みながら日本シリーズを見る。

炭が燃え尽きるとスクリーンタープの中でも寒くなってくる。ヤケ酒としてスキットルに入っているウヰスキーをラッパ飲みしてテントに入る。ワンポールではなくVポールなので中は広々としているが、ゴロゴロと転がる人が現れるので実質的な広さは大差ないかもしれない。スリーシーズン用の寝袋で快適に寝られた。

Day 2

例によって他の客より圧倒的に遅くテントを出る。このキャンプ場はチェックアウトが12時だからか、朝から火を多しているグループが多いが、うちは一度もそんなことをしたことがないし、やる気もない。ごく普通にカセットコンロでホットサンド・粉コーンスープ・珈琲の朝飯にする。前日余ったウィンナーと、食べ切れなかった唐揚げがついてくるので贅沢な部類だ。

食事を終えて撤収を始める。テントやタープは微妙に湿っているが、林間サイトで陽が当たらないので乾く気がしないためそのまま仕舞う。前日そこそこ片付けておいたのであまり時間がかからず終わる。

2日目の最初の行き先は、つい先日ピアッツァで行った桔梗屋の工場だ。その時は三連休で物凄く混んでおりアウトレット品の購入を諦めたが、今回は普通の週末なのでそんなことはないだろう、と期待しての訪問だ。キャンプ場から桔梗屋までは20分弱。着いてみると、予想通りさほど混んでいない。

とりあえずアウトレットでお菓子類を買う。

工場見学を済ませて降りてきたところではアイスが売られている。当たり前のように食わせろと駄々をこねる人が現れたので、仕方なく買う。選んだのは何故かソフトクリームではなくシェイクの方。

桔梗屋工場を堪能したようだ。満足感とともに出発し、すぐそこにあるスーパー「いちやまマート」に行って昼飯を買う。朝飯がそこそこ多めだったので控えめにしておく。買った昼飯を持って北に向かい、やはり先日ピアッツァで走ったフルーツラインを通って笛吹川フルーツ公園に行く。先日は通り抜けてスルーした場所だ。

駐車場の目の前が屋外ステージと芝生広場だったので、そこで昼飯にする。

特に期待もせずに普通に食い始めたのだが、この春巻きが実にうまい。スーパーの惣菜のレベルじゃない。品揃えがなかなか良かったので、良いスーパーだなー程度に思っていたが味までこんなに良いとはびっくりだ。また山梨のスーパーで買い食いする機会があれば是非買いたい。

何の予備知識もなく行ったが、この日の笛吹川フルーツ公園はハロウィンイベントが行われていたようで、薄気味悪いBGMが延々流れており、あちこちでカボチャやら何やらが配置されている。スタンプラリー的なものも実施されていて全部集めるとお菓子や風船が貰える。

良い日に来たなと思っていたら、子供の小学校の同級生一家に遭遇した。この一家とは以前横須賀の公園で遭遇したが、今度は山梨か。偶然にしては出来過ぎだ。

当然のように子供たちは遊びまくっていて、それでどんどん時間が経っていく。自分の体力が消費されずに済んで良かったと思うしかない。なんだかんだでそれなりの時間になったので帰ることにしたが、なかなか帰れないのはいつものこと。結局公園を出たのは16:00近かった。

中央道は例によって渋滞しているので、いつものように御坂峠を越えて帰る。東富士五湖道路の山中湖〜須走間が事故で通行止めになっていたので、そのまま三国峠を越えてR246で帰った。単なる週末なので混雑はさほどでもなかった。途中の大井松田IC付近のすき家で牛丼を食い、そのまま淡々と走って帰宅した。

総括

富士五湖周辺では何度もキャンプや宿泊をしたことはあるが、甲府盆地エリアに泊まるのは初めて。このあたりのキャンプ場は富士五湖周辺よりは若干お安いようで、公園も多いし、スーパーもなかなか良い上、今回は行きそびれたが温泉も豊富なので、また機会があれば行ってみたい。

10月下旬ということで寒いことを懸念していたが、さほどではなかった。一応持っていたライトダウンジャケット等が登場することはなかった。2024年は異様に高気温なので、あまり参考にはならないかもしれない。

初めて使ったテントは、まだ1回しか使っていないので何とも言えないが、ワンポールの良いところが微妙にそがれていて面倒になっているのが残念だ。慣れで解決できることを祈りたい。

「山梨ファミキャン」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: 奥多摩&大菩薩ライン | sabitori.com

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です