Vespa LXの出荷状態ではサイドスタンドは装着されておらず、センタースタンドだけ。大抵の原チャリはそうなので、LXだから特別だという話じゃない。
センタースタンドしかないからといって、実用上困ることはさほどない。足場が柔らかい場所(海沿いの砂地みたいなところとか)で立てにくいとか、オイルフィルター交換時にセンタースタンドをオイルが伝ってやりにくいとか、その程度のものだ。
とはいえ、サイドスタンドを付けたいなあという願望は随分前からぼんやりと持っていた。上に書いた「ちょっとだけ困る」に加えて、実はそれらより大きい理由は「センタースタンドを立てた状態で写真を撮るとイマイチ格好悪い」だ。
元々LXは国産スクーターに比べて腰高感があるが、それがセンタースタンドでさらにブーストされてしまう。特に真正面から撮った時に間抜け感が出てしまう。画角を工夫すればある程度対応できるが、そんな工夫などしないで済むならそれに越したことはない。
サイドスタンド自体はメジャーな後付けパーツで、後付け可能なようにネジ穴は用意されているし、純正オプションとしても提供されている。割安な社外品もいくつか出ている。取り付けは簡単そうだし、値段もそんなにすごいものじゃない。
じゃあさっさと買えばいいのに、無くても別に困らないという真っ当な理由が先行してしまって10年近く買わずにいたが、正月でなんとなく気が大きくなっていたのか、Yahooショッピングの還元率が高い日に思わず注文してしまった。
発注したのは純正品ではなくBuzzettiのもの。Amazonで検索したら出てきたというだけの理由。自分はただ乗っているだけでマニアじゃないのでBuzzettiというメーカーは知らないんだけど、S.I.Pのこの説明をみる限りまともそうだ。
Amazonの出品はマーケットプレースで、Amazonで買うよりYahooなり楽天なりで買った方がポイント分お得なのでYahooショッピングで買った。
数日後、佐川のいつものおじさんの手によってサイドスタンドが届いた。思ったより重量感のある箱を開けると、巨大な水戸納豆のような梱包に包まれたサイドスタンドが出てきた。
翌日、早速装着する。とりあえず包装を解いて説明書を読む。英文によると右側に付けろと書いてあるように見えるが、どう考えても左側の誤記だろう。
LXを少し動かして作業スペースを確保し、床に100均のアルミシートを敷いて寝転がって穴の位置を確認する。やっぱり左側じゃないか。とりあえずパーツクリーナーを吹いて掃除する。ネジ穴にもブワーッと吹いておく。
取り付けは、サイドスタンドを当てがった上で、付属する2本のキャップボルトで締め付けるだけだ。イタリア製品故に建て付けが悪い(穴の位置がズレているとか)ことを懸念していたが、そんなことはなかった。
早速スタンドを立ててみる。サイドスタンドは、足元のカウル(なんて言うんだろう)の下に隠れていて、普通のバイクのスタンドのように、乗車状態のままスタンドを出せるような位置にはない。一応足の踵で出すことはできるが、スタンドを立てるほど遠い位置まで動かすには足の長さが足りない。身長180cm以上ないと無理だろう。降りてからカウルの下に足を突っ込んでスタンドを出すしかないようだ。
しかもこのスタンドはオートリターン方式なので、スタンドを出し切ったところで車体を傾け、スタンドを地面にくっつけないと戻ってきてしまう。
そんなわけで微妙に使いづらいが、たぶん使っているうちに慣れるだろう。
そして、微妙に左側に傾いていて、且つセンタースタンドによって持ち上がっていない分だけ、見慣れたLXより車高が低く見える。
これだけで見た目がよくなる。期待通りだ。
というわけで作業完了。早速出かけたのは言うまでもない。
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