10年以上前にダブル・ペンタックスなどと馬鹿なことを言いながら一眼レフPENTAX K-mのダブルズームキットを購入して以来、PENTAXの一眼レフカメラを愛用している。
たまに重さや大げさ感などに苛まれてコンパクトカメラに移り気するのだが、結局また戻ってきてしまう。
iPhoneのカメラ性能も向上しているが(というより、もはやそこしか向上しなくなってしまったのだが)、一眼レフカメラでの撮影体験とは全く別物なので、今のところ一眼レフを手放す気はない。
K-m以降は、中古の安物から高額なものまで様々なレンズを取っ替え引っ替えしつつ、ボディはK-30(2012年購入)、KP(2017年末購入)と乗り換えてきたのだが、このKPは機能的にも利用感的にも大変優れており、動体相手のAFがイマイチな以外はこれといった不満もなく、総合的には非常に満足している。
実際に使ってみると、これは本当に良いカメラだ。買ってから3年経つが、ほとんどの操作は手に馴染んでいて、しかも未だに使ったことがない機能があるほど多機能だ。KP61スターレットを連想させる名前がどーたらこーたらとか言ってすまなかった。
PENTAX KP。最初はナンジャコリャと思ったけど、じわじわくるなコレは。だんだん欲しくなってきた。しかし名前がよろしくない。どうしてもスターレットを連想してしまう。
— m.sota (@msota_RS) January 26, 2017
そのKPが遂に生産終了となってしまったようで、且つ後継機も出る雰囲気がない。K-3 MarkIIIがそろそろ出るらしいが、価格帯もターゲットもぜんぜん違うので乗り換えるつもりはない。フルサイズのK-1は、仮に買うとしたら買い替えではなく追加だろうし、用途も限られそうだ。そのため、使い勝手の良いKPを手放すことはありえない。今更他社に乗り換える気もない。
そんな状況の中、KPの販売価格相場は商品寿命末期の投げ売りモードから在庫僅少の反発モードに入るかどうか、といった微妙な情勢となった。そこで色々考えてみる。
- 各種ポイント還元等を含めて実質70000円ちょっとで買える
- 手元のKPをヤフオクに出せば、手数料等を差し引いても50000円以上で売れそう(状態は良好だし、ボディとバッテリー以外はK-30用を転用したため未使用なのでその分高く売れそう)
- となると、差額20000円程度の出費で3年利用した個体から新品個体に入れ替えられる
- 当然、その分だけ長く使うことができる(まあ個体差によるハズレがなければの話だがこれは運なので)
ガンガン新製品が出てくる他社ではありえない話だが、何をやっても牛歩なペンタックスだけに、このような「全く同じ製品の買い替え」もさほど不思議ではない話になる。
要はそこに(自分にとってのKPの寿命を延ばすために)わざわざ2万円をつぎ込むかどうか、という話なんだが、後継機が出るかどうか不透明な状況ではさほど悪くない話のような気がするし、とはいえ仮に今後壊れたら中古のKPをそのときに買えば済む話じゃねえか、という気もする。2万円を自分の中で正当化できるかどうかという話である。
そうしてショッピングカートに入れたり出したりを繰り返していたところ、幾つかの格安販売店で遂に販売終了となった。もはや買おうにも買えない。
そうか、縁がなかったのか。そう思っていたところに、ポイント還元を含めると実質63000円、という商品が現れた。しかも販売業者は怪しいところではなく大手だ。
「3年利用した個体を新品にする費用」が2万円で悩んでいたところに1万円というものが現れたのだ。1年あたり3300円。DAZNとSpotifyの月あたりの合計金額と大差ない。利用頻度(ほぼ毎週末稼働している)から考えれば十分な費用対効果ではないか。元々の「1年あたり6600円」でもかなり安いのだが、それが半額になるインパクトは大きい。
当然の帰結として、このような結果となった。
このまま新しい方を予備機として持ったまま古い方を使い続ける、という考えも無くはないが、クルマもバイクも壊れまくっているため金銭的な余裕はあまり無い。目先のオークション売上50000円を取ることにする。
2台のKPを並べて、カスタマイズした設定やレンズ調整情報を手作業で逐一新しい個体に移し替えた。名残惜しいが、古い方はヤフオクに出すことにする。新しい方がハズレ個体でないことを祈る。一応コレをちょっと使ってから古い方を売りに出そう。
ピンバック: 変わっていないことを確認するために牛丼を買いに行く | sabitori.com
コメントは受け付けていません。