2025 GW 四国ツーリング Day3

鶏のコケコッコーに起こされて目が覚めた。寝袋とエアマットだったけど案外よく寝られたようだ。外は明るくなり始めた頃、まだ6時前。そういえばここのライダーハウスの朝飯は「産みたて卵の卵かけご飯」だったな。あの鳴いてる鶏の卵なのか。俺は卵かけご飯食えないからいらないけど。

折角起こされたので寝袋から出て、顔を洗って朝飯にする。

おにぎりとリープルの健全な朝飯

ささっと食い終えたところで、プラプラと散歩しに行く。

あーたーーらしーいーあーさがきた

お前らか、朝っぱらから騒いでいたのは

ダラダラしている間にも出発していく人たちがいる。ライダーの朝は早い。俺はあんまり早くないけど。

とはいえせっかく起きたので早々に片付けを済ませる。寝る前にある程度整えておいたので案外早く支度は終わる。管理棟に行って奥様に鍵を返す。写真を撮るので出発前にあちらに行ってくださいとのことなので快諾する。

さて行きますかね

所定の場所に行くとご主人が待ち構えている。バイクを停める場所に白線が引いてあったりするので、完全に恒例行事化しているんだろうな。撮った写真はどうするんだろうと思ったらFacebookに貼られていた。

ちょっとばかしご主人と話をしてから出発する。お世辞だろうけど、今時のビーエム(案外壊れるらしい)よりクソ古い俺のKの方がビーエムらしくて良いと言われて気分が良くなる。それはいいとして、ここは新参者にも過ごしやすい良いライダーハウスだった。評判が良いのも頷ける。ご主人が飄々としているように見えて色々気配りしてくれている賜物だろう。また四国に来ることがあればここに泊まる計画をしたい。いつまでもあると思えない(し、自分もいつまでも来れると思えない)ので、あるうちに再訪したい。

四国カルストへ

今日の予定は、とりあえず四国カルストに行き、足摺岬まで南下し、柏島を観光してから、高知県を出て愛媛県愛南町の須ノ川公園で無料キャンプする、という算段だ。一旦北に行ってから南に下るという無駄の多いルートになる。本来は四国カルストは前日のうちに済ませておくのが良かったが、まあ無理だろうなあと思っていたら箸にも棒にもかからないぐらい無理だった。

そんなわけで四国カルストに向かうが、そこまでの道は2つある。走ったことがある国道197号か、未走破の県道41号。前者は快走路だった記憶があり、後者は四国名物の突如酷道化のリスクがある。時間的には後者の方が若干早いことになっているが、酷道だと一気に遅くなる。悩ましいが、未走破道に挑む方を選んだ。

とりあえずR56までは昨日来た道を戻る。昨日の夕方とは打って変わって晴れやかな空なので景色が良い。山あいの道から海沿いに出たところで思わず停車してしまう。

素晴らしいツーリング日和であります

久礼の町外れからR56に入る。道は一気に山登りになる。ひたすら山道を登り続ける。他車がいないので楽しい。

ひたすら登り続ける快走路。これは楽しい

ある程度登り切ったところで県道41号に入る。入ってすぐは新たにつけかえられた快走登山道だが、その後は広くなったり急に狭くなったりを繰り返す四国らしい県道になる。かなりの山の中ではあるものの、ちょくちょく集落が現れるので、酷道というほど酷くはならないが、わざわざ停まって写真を撮りたいと思うような場所もない。淡々と20分ほど走ったところで高樋橋という極めて小さい沈下橋が現れる。小さ過ぎて渡ることすらできない。

これはさすがに渡れない

しばし散策して走り出す。程なくしてR197に合流する。高度が上がって寒くなってきたし、これからさらに高いところに行くので1枚着込む。

寒さ対策は万端にしておいた方がいい

R197を西に走る。四国カルストへ行く道は幾つかあるが、基本的には林道東津野城川線の一択だ。他の道はほぼ酷道。自分の経験上もそうだし、どのサイトを見てもそう書いてある。15年前から状況は変わっていないのだろう。

というわけでこの道に入る…前に、一旦入り口を通り過ぎて、檮原の道の駅に寄って用を済ませる。その後、通り過ぎた入り口から林道に入る。

このゲートに出迎えられる

この道は良い道だった記憶があるが、その記憶通り実に楽しい道だ。林道の名にまるでそぐわないセンターラインあり、路面状態良好な道で、かつ平日ということもあって交通量も少ない。両側を林に囲まれていることが多いので景観はさほどでもないが、たまに開ける時は素晴らしい景色が見られる。

たまに開けると、その先にはひたすら山々

楽しく走っていると「この先フォトスポット」的な看板が現れたので、それに従って停まる。

これがフォトスポットか

見えるのはひたすら四国の山々だが、そのうちどれかが四国カルスト、というか天狗高原なんだろう。

どれが四国カルストなのかはよくわからない

まあいい、行ってみればわかる。というわけで先に進む。この先もひたすら快走路だ。さっき見た山がどんどん近づいてくる。

いやーこれは楽しい

そして遂に林道は終わり、天狗高原のホテルやら何やらがあるエリアに着く。そこに入ってしまう前に記念撮影をする。

もうちょっと行ったら宿泊施設、というところで停める

とにかく山しか見えない

ここから先はカルスト台地だ

ここ四国カルストには過去2回きているが、いずれも天気はビミョーだったので、快晴時に来るのは初めてだ。どんな景色なのか期待が高まる。何せここは日本三大カルスト台地だ。凄いところに違いない(三大つうても、そもそもカルスト台地自体がそんなに沢山ない)。

下が北のわかりにくい地図

というわけで先に進む。センターラインが現れたり無くなったりを繰り返すような道だ。

この駐車帯から先がこの道のハイライトだ

ここは景色を楽しむ道で、走りを楽しむ道ではない。ひたすらキョロキョロしつつ、うぉーすげー景色だー、と思いながら進む。

この凄さをどう表現していいのかわからない

道は細くなったり広くなったり、そこそこ大きい駐車帯が現れたりを繰り返している。駐車帯があると停まらずにいられない。

素晴らしい眺めだ

それなりに空気が澄んだ晴天だというのに、見渡す限り山しか見えない。前方にある山小屋と風力発電用風車以外の人工物が何もない。

開放感に溢れている

風車が絵になる

途中で止まったりしながら姫鶴平に着く。ここでいわゆる観光地としての四国カルスト(天狗高原)は終点になる。

ここで一区切り

じゃあ次のところへ…とはいくわけがない。もちろんこの道は往復する。

反対方向も勿論良い

走るも良し、停まるも良し

さっき人がいて寄れなかったところに寄る

そしてまた姫鶴平に着く。もう一度走っても良いけど、まあ1往復半したからいいか。

遥か遠い足摺岬へ

というわけで足摺岬を目指す。さっき調べたからわかっているけどすげー遠い。とりあえず目の前の道を進んでクネクネ道を下ってR440を目指す。このクネクネ道は、昨日ライダーハウスで聞いた限りは「そんなに大変じゃない」とのことだった。実際に走ってみると確かにうんざりするほどひどい道ではないけど、楽しくもない。四国にありがちな道だ。

ずーっとこんな感じ

ここは耐え忍ぶ時だ。20分近くこんな山下りをして、R440が近づいてくるとようやく道が広くなる。

いや〜長かった(っていうほどでもないけど)

しかしまあ山深いこと

R440は打って変わってKに相応しい快走路だ。路面状態も良く交通量も少ないのでアベレージ速度が上がる。

まさに快走路だ

城はないのに城下町っぽい雰囲気の檮原町中心部を過ぎ、四国カルストに行く前に途中まで走ったR197に入る。こちらもまた快走路だ。いつのまにか高知県から愛媛県に入っていた。快走路すぎて眠くなってくる。25分ほど走り続けたところに道の駅があったので寄る。

時間の都合もあり、店の中には入らずガム補給の用事だけを済ませた。さっさと道の駅に出てR320を南下する。しばらく走ったところで口の中に違和感を覚えた。ガムにひっついて右上奥歯の詰め物が取れてしまったらしい。なんてこった。バス停前の広くなっているところにKを停める。

ガムの紙に詰め物とガムを出す。口の中がジャリジャリしているってことは、詰め物が取れただけじゃなくて奥歯も砕けたなこりゃ。これはどうしようもない。帰ってから歯医者に行こうにも、帰宅翌日から世間一般は連休に入ってしまうので、治療できるのは1週間先だな。

そして僕は途方に暮れる

とにかく先に進もう。Googleさんの言う通りにR381を進んでいると、国道がJR予土線の線路を跨いだ。その向こう側にいい雰囲気の駅が見えた。何となくそっちに行ってしまう。

また無駄に時間を使ってしまった。先に進む。R441に合流したところでそのまま南下するべきところだが、さきほど吉野生駅に寄ってしまったがばかりに、こっちにも寄らずにいられなくなってしまった。

半家駅は15年前も来たけど雰囲気は特に何も変わっていない。変わりようもないだろう。

なお、半家駅に向かうR381は、これもまた素晴らしい快走路だ。

これも良い道だ

今度こそ南下するが、途中で沈下橋を見つけて寄り道してしまう。こんなことばっかりやっているから時間がなくなるとわかっちゃいるんだけどやめられない。

橋の真ん中あたりで水質検査のようなことをしていた

先ほど合流しなかったR441に入って南下する。こちらも快走路だが工事が多い。丁度止められた場所から有名な岩間沈下橋が見えた。

20年ぐらい前に橋から飛び込んだ場所のような気がする

その後もR441は工事だったり狭くなったりを繰り返す。案外交通量が多いこともあって徐々に道自体の印象が悪くなってくる。そうこうするうちに四万十市街地に入る。丁度ガソリンスタンドがあったので給油する。足摺岬まではまだあと1時間ほどかかるようだ。

四万十市から土佐清水市へ向かうR321は案外交通量が多く速度が出ない。これまた耐える時間っぽいけど、徐々に耐えられなくなってきたので大岐海岸の駐車場で停まる。前に来た時もここで停まった気がしないでもない。

サーファーはいるが波は小さめ

海岸から10分ほど南下すると土佐清水市街地に出る。街並みを抜けて南下したところに足摺岬がある。そこまでの道は3本あるが、Googleさんの指示通り西海岸の道を下った。前回来た時は足摺スカイラインを使ったが、その後西海岸側にトンネルができてそちらがメイン扱いになっているらしい。走り出してから気づいたが、東側を走って時計回りの方が良かったんじゃないかと思うが後の祭り。ちなみにこの西海岸の道は沿道に住宅やら店舗が多く、普通の生活道路感があり、道の良さの割には快走感がない。

このような気分の良い区間は限られる

しばらく走り続けたところで足摺岬に到着する。バイクは道っぱたに停めさせられる。前回来た時もロータリーの中だか何だかの妙なところに停めさせられた記憶がある。無料なので文句はない。

警備の人にここに停めろと言われる

さあ着きましたよ足摺岬!!

早速足摺岬に向けて歩き出す…が、先端の灯台まで行くと大変だし時間もかかるので、手前の展望台でやめておく。ここでも十分景色が良く満足感がある。

例えようもない海の青さ

なんとなく最南端という感じがする

一定の満足感を得られたので足摺岬を後にする。

柏島へ

帰路は東岸を走る。こっちの方が寂れていて良い雰囲気だ。

南部は何もなく良い雰囲気

しかし北上するにつれて民家が増え始め、道も狭くなり、単なる田舎道になる。結果的には西も東もあんまり変わらない。

土佐清水の市街地を抜けると、R321が足摺サニーロードと名乗る区間になる。海沿いの景観の良い場所もあるが、どっちかというと内陸の単なる田舎国道区間の方が長い。その田舎国道沿いにある道の駅に寄る。ここで鰹のタタキやら何やらの土産物を買い、クール宅急便で自宅に送る。

比較的こじんまりとした道の駅

この時点で既に16:30近い。これから柏島を経て愛媛県愛南町というのはだいぶ無謀感があるが、とりあえず先に進まないと始まらないので出走する。道の駅を出てちょっと進むと海沿いに出る。ここからしばらくは景観が良い区間が続く。遂にサニーロードがその真価を発揮し始めたか。

これが勝手に想像しているサニーロードだ

あの橋も期待できそうだ

橋を出てから少しの間は、ザ・サニーロードという感じだ

しかしこれは長続きしない。すぐに内陸に入って普通に田舎国道に戻ってしまう。つまらなさが高まってきた頃に柏島方面へ向かう交差点が現れる。これを左折して県道を進む。しばらくは民家が目立つ田舎県道だが、長いトンネルを抜けると突如として快走路と化す。

右前方に島々を見ながら快走

そのまま走り続けると道は高度を下げ、柏島の撮影スポットに着く。

これはいい青さだ

ここは15年前も来ている筈なんだけど、まったく記憶にない。いったい何を見たのだろうか。

前回はあの後方の橋から何も覗き込まずに素通りしちまったのか?

わざわざ上の道に戻って確認したが、やっぱり良い色だ

飛び込む馬鹿がいるのか

過去にどう思ったかなんて今更確認できるわけもないけど、たぶん今回と同じく先を急いで焦っていたんだろう。なにしろ今回の行き先は15年前と同じ須ノ川公園なんだから。

柏島の海の色に満足したので来た道を戻るが、途中に展望台があることがわかっているのでそこに寄る。快走県道から曲がると突如酷道になるのは四国名物なのでもう慣れた。湿った狭いクネクネ道を登ると駐車場に着く。

はいはいまたコレね

まだまだ先は長い

ここから展望台までは150mと書いてある。舗装された歩道を歩いていくが、どう考えても150m以上歩いているのに着く気配がない。どうやら150mというのは山道を登った時の話だったようだ。

やっと展望台が見えてきた

展望台に登って柏島を眺める。夕暮れの素晴らしい景色ではあるが、昼間の陽が高い時間帯だと海が青く見えるはずで、そっちの方が本来の姿の筈だ。今回は旅程の関係でどれだけ頑張っても15:00以前にここにくることはなかったはずで、どうやっても青い景色は見られなかっただろうから別に何とも思わないけど、また機会があれば青い景色も見てみたいもんだ。

コレはコレでいいんですけどね

寝床探し

目的は達成したが、困ったことに時間がどんどん過ぎていっている。既に17:30を回ってしまった。目的地の須ノ川公園(無料キャンプ場がある)までは1時間以上かかる。途中で買い物したりすることを考えると1時間半を超え、さらにテントの設営などをしていたらもっと遅くなる。須ノ川公園の向かいに風呂屋(温泉ではない)があるので、半ばそれが目当てなんだけど、その風呂屋に行くのは20時過ぎとかになりかねない。

いったいあそこの風呂屋は何時まで営業しているのだろうか。念のため調べようとしたら、Googleさん曰く今日はそもそも営業していないらしい。え?風呂屋が休みなんてあるの? そこで公式サイトを見てみると、確かに水曜日は定休日になっている。ありゃ。

それでもGWなので臨時営業しているんじゃないかと淡い期待を持って電話してみたが一向に出ない。ありゃりゃ、ホントにやってないみたいだ。

風呂が無いことがわかっているのに、わざわざ遠いところまで行く意味はない。この近くにキャンプ場がないかを大慌てで探すと、案外簡単に見つかった。宿毛の市街地からすぐの場所にある咸陽島公園で無料キャンプできるらしい。

他にも有料キャンプ場はいくつかあるけど、無料という言葉の魔力が強過ぎて他の選択肢など目に入らない。ただでさえ本命(これも無料)にフラれているのだから、ここで無駄金を使う意味などない。しかもここから近い上にスーパーからも近くて便利だ。悩む理由などない。決定だ。

行き先が決まったので、意気揚々とクネクネ道を降りる。来た道を通ってR321サニーロードに戻って宿毛に向かう。目指すのは宿毛市街地のスーパーで、約25km程度の道のりだ。以前来た時に何故か観葉植物を買った道の駅大月は既に閉店しているのでスルーし、その後もあまり変わり映えのしない田舎国道を淡々と北上する。

海沿いを走ると夕焼けが見える

宿毛市街地に到着し、公園に行く途中にあるスーパーFUJIに入る。神奈川県でよく見かける富士スーパーとは何の関係もない。以前見た時とはロゴが変わったような気がする。もっと平べったいロゴだったような。

だだっぴろい敷地内にある

何の関係もございません

FUJIに寄れるのは最初で最後っぽいので、本来ならゆっくりみてまわりたいところだが、まだ夕焼け、というかマジックアワーが見れる可能性があるのでそそくさと買い物を済ませる。キャンプ場というか公園で火が使えるか怪しいので要調理な素材は避け、惣菜類を中心にビールと酒も買う。

ここからはナビの指示通りに公園に向かう。短い橋を渡って島に入り、その後は尾根沿いを西に進み、急坂を下ったところに公園がある。無料キャンプ場故に混んでいることを心配したが杞憂だった。先客は10組程度でガラガラ。そしてマジックアワーはまだ続いていた。キャンプの準備は置いておいて大慌てで撮影する。

いや〜いい色ですねえ

カウルの反射もいい感じだ

夕陽大好きマンとしてはたまらない光景だ。それなりに満足したので、Kをキャンプエリア、というか公園に移動させる。草地の周囲は舗装になっているので奥の方まで進む。

その目の前の草地に、防水バッグから取り出したテントやら何やらのキャンプ道具を置く。テントを取り出して組み立てて、地面がユルユルだったので付属の釘みたいなショボいペグを足で踏んで留める。エアマットを膨らましたり、ランタンスタンドを立てたり、テーブルや椅子を組み立てたり、といった感じで準備を進める。比較的すぐに作業は終わる。

というわけで、暴風の福島県鮫川村以来1年半ぶりぐらいのバイクキャンプだ。実は随分久しぶりなんだな。

周りを見回してみると誰も火を起こしていない。どこにも書いていないけど、多分下記厳禁なんだろう。それはなんとなく予想できていたし、そこまで火遊びにこだわりはないので別に構わない。むしろ準備や片付けが楽になるので好都合とも言える。そんなのは放っておいて晩飯にしよう。早速買ってきた惣菜類とビールをテーブルに広げる。

つまみっぽいやつばっかり。のんびりやりましょう

エビスも土佐巻き(鰹のタタキの巻き寿司)も美味い。特に何かをするわけでもなく、座って飲んで食うだけ。至福の時間だ。星が見えたら言うことないが、そこまで求めるのは贅沢というものだ。心地良い気温の中で飲み食いが進む。

さらに日本酒を追加

まだ21時代だというのに、ほとんどのキャンパーはランタンを消して寝ているか、テントに入っている。ちょっと離れたホテルの風呂場の会話が聞こえるぐらい静か。ダラダラしているのは自分だけ。皆さんどんだけストイックなんですか。

さらに時間が過ぎるにつれて徐々に気温が下がり、だいぶ寒さを感じるようになってきた。寒さ対策で持参していたライトダウンジャケットを着込む。

いい感じで眠気を感じるようになってきたが、1つ問題がある。シャワーを浴びるかどうかだ。自分は水泳部に所属していた上にプールの監視員のバイトをしていたからか、ちょっと汗をかいたらすぐにプールにドボンと入ってスッキリするという快感が忘れられず、シャワーも風呂も済ませていない状態で床に入ることに著しく抵抗があるタイプだ。

この公園は海の目の前だからか、トイレ棟の一角にシャワールームがある。基本的には水シャワーだけど温水コインシャワーも兼ねていて、3分100円で使える。

上記の理由もあってシャワーを浴びたいのはやまやまだが、それと同じぐらいメンドクサさも感じている。浴びるか、浴びぬか。延々逡巡していたが、遂に重い腰を上げてシャワーを浴びに行くことにした。トイレにも行きたかったし。

しかしそのコインシャワーにこんな落とし穴があろうとは思ってもみなかった。

一波乱あったがどうにか泡を洗い流してシャワーを終えた。すっきりした。浴びておいてよかった。

暗い中を歩いてテントに戻る。せっかくスッキリしたので、そのまま寝てしまうことにした。

Day3 まとめ

元々無理目な計画だったこともあって走行距離は昨日より100km近く長くなった。初めて晴天下の四国カルストを走ることができたことが今回の最大の収穫だ。遂に本来の姿を知ることができた。困ったことに周辺に特に見所がなく、アクセス道路も事実上1本だけ(あとは酷道)という特殊な場所なので、事前に天気を調べて晴れじゃない場合や、ライブカメラで駄目そうな場合はスルーしても良いだろう。

四国カルストから足摺岬は、勝手にそう遠くないと思い込んでいて調べもしていなかったが、実際にはかなり遠かった。途中も快走路ばっかりというわけでもなく、退屈な区間も多い。これら2箇所は同一日にしない計画にした方がよい。もしくは、足摺岬周辺に宿泊するなら構わないと思うけど、その後にアレもコレもの場合はやめた方がいい。

須ノ川公園に行けなかったのは残念だったけど、代わりの公園がなかなかの穴場だったので、残念さが薄らいだ。いつまでキャンプ場として使えるかわかっちゃもんじゃないので、今回泊まれたのは貴重な経験だった。

案の定、前半に余計なことをし過ぎて後半に焦ることになった。この悪癖はたぶん治らないだろうな。