2025 GW 四国ツーリング Day5

そこそこ長かった四国ツーリングも遂に最終日を迎えた。9泊10日に比べれば半分でしかないけど、今の環境を考えれば十分に長く遊んだ。時間が許すならいくらでも走るけど、さすがにもう帰らないと色々よろしくない。

窓を開けて外を見てみると雲が多くてどんよりしている。

ホテルとマンション、コンビニしかない今治駅前

しまなみ海道の来島海峡大橋が見える

ビジネスホテルなので朝食バイキングがついている。会場フロアに行ってみるとそれなりに混んでいた。まだ6時半なのに皆さん随分早いな。あまり食いすぎないように自制しながら食い物を盛る。

自制したので広大な空きスペースがある

朝飯を食いながらGoogle Mapをいじくる。道自体は調べてもしょうがなくて、所要時間が知りたいだけだ。

脇目も振らずに走って9時間41分

しまなみ海道を走るというのに一切の寄り道をしないわけがない。10ウン時間かかると思えばいい。帰るだけだからどうでもよかろう。

部屋に戻ってTVをつけて支度をしていると天気予報が流れる。実は今日は天気がイマイチのようだ。雨雲レーダーを見てみたら、もうすぐ雨だと言っている。

この辺の雨は通り雨っぽいけど、関西エリアはひたすら雨のようだ。

その雨はそのまま関東方面に行くだろうから、今日は雨雲を追いかけるように走ることになりそうだ。そこで地元の天気予報を見てみると、夜には止むことになっているがほぼ1日雨。これはしまなみ海道を楽しんで時間を潰し、午後そこそこの時間になってから帰路につけというお告げにちがいない。

そうと決まれば、焦って出る意味はない。付近の雨雲が通り過ぎるまで快適なホテルの部屋で待つ。そろそろ大丈夫だろうというところで部屋を出て、チェックアウトして出走の準備をする。

他の皆さんも考えることは似たようなものだろう

それじゃ早速しまなみ海道に…の前に、せっかく来たので今治城を見に行く。

それなりに立派な城だ

続いて今治港を見に行く。船の形をした建物が出迎えてくれる。目の前には昨日のアーケードの出口がある。やっぱり駅前よりこちらの方が活気がある気がする。

心残りが全くないかというと、そんなことは無いんだけど、きりがないのでそろそろ四国を出なければならない。諦めてしまなみ海道方面に向かう。今治北IC直前のGSで給油し、しまなみ海道に入る。

去り際はいつも寂しい

この先もしばらく今治市内ではあるけど、四国自体はこれでお別れだ。ありがとう四国、あばよ四国。次に来れるのは何時だろうな。今回は15年も間が空いたけど、次はそんなに空けないようにしたいところだ。

四国を離れて来島海峡大橋を渡る。素晴らしい眺めだ。

止まってゆっくり眺めたくなる景色

しまなみ海道は瀬戸大橋や明石海峡大橋とは違って歩行者、自転車、原チャリも通れる通路が確保されている。そのため今治はどこのホテルもチャリンコ客をそれなりに重視していた。原チャリでダラダラ走りつつ、たまに停まって写真を撮ったら楽しいだろうな。

来島海峡大橋は4km程度で終わり大島に着く。今回は大島を半周することにしたので大島南ICで一旦降りる。降りてちょっとだけ走ったところにある道の駅に寄る。ここもやっぱりチャリンコ天国でバイクの方が肩身が狭い。

これからしばらくは橋背景の写真が増える

ちょっとだけ買い物をして出発する。しばらくは道幅が広い。停めやすい場所があったので停める。どこに停めても背景は良素材だ。

ここ良さそうだな〜と思って停めるとだいたい良い

停まってばっかりで、まったくペースが上がらない

今日は天気の都合でダラダラが許されているので焦る必要はない…とはいえ遅すぎる。そうは判っていても、スーパーがあったので思わず停まってしまう。

爺さんたちが酒盛りしている

そこそこ長い時間営業している

店内は案外広くて離島感がない。土産物もそれなりに多く揃えられており、ここで今治焼き鳥のタレを入手した。今治市街地のマルナカにも無かったのに。

まさかここで出会えるとは

それに加えて昨日の鳥屋で飲んだ山丹正宗(日本酒)も買う。全般的に値段も普通で、やっぱり離島感がない。橋で繋がっているから当たり前ではある。

スーパーを出てちょっと走ると市街地が終わり、センターラインもなくなり、山越えの道が始まる。

これはこれで離島らしい眺めだ

山越えはすぐに終わり、また海岸線沿いの道が始まる。

島の北西側は人が少ない

曇りじゃなくて晴れだったらサイコーなのにな…と思いながら走っていたら晴れてきた。

大島から伯方島に渡る橋が見えてきた

この橋もいい形をしている

反対側からも橋を眺める

海峡の小さい島に東屋みたいなものがあるけど、誰が行くんだ?

いい感じのカーブと駐車帯

こんな感じで道も景色も素晴らしいので全然先に進まない。まだ1つ目の島だというのに全然出られないではないか。

そして、そろそろ大島北ICが近いが、ここまで走って一周せずに半周で終えるのはありえないだろうという声がどこからか聞こえてくる。ええい、時間はまだある。行ってしまえ。

というわけで、島の東側を南下する。こちらもいい感じだ。

他車がいない道をのんびり走る

テトラポッドが無けりゃもっと良いんだけどね

こうして島の3/4ぐらい走ったところで小さい漁村に着く。この先の道が非常に怪しい。

重量級バイクで行く道には見えない

葉っぱや木の枝、土だまりを越えてここまで来てみたが、この先はさらに怪しい。狭いし路面も悪いのでは行ってもしょうがない。ここは勇気を出して撤退する。細い道を抜けて大通りに出てみると、先ほど寄ったスーパーのちょっと先だった。ここから少し走ると大島北ICになる。楽しかった大島もここで離脱しなければならない。

しゃあない、出るか

この後にも大きめな島は5つほどあるが、さすがに全部寄るわけにもいかない。このペースで寄っていたら日が暮れてしまう。大島と同程度に大きい大三島は15年前に行ったのでパスし、その次ぐらいに大きい生口島に行くことにした。そのため、次の伯方島・大三島はスルー。

ちょっと前に下から眺めた橋で伯方島に渡る

大三島への橋は他のところとは趣が異なる

しばらく大三島内を走り、多々羅大橋を渡ったところが生口島になる。

鶴見つばさ橋みたいな作りの多々羅大橋を渡る

橋を渡り終えたところにある瀬戸田PAで小休止。

ついに愛媛県から広島県に入ってしまった

たしかにここが県境なんだな

天気予報を確認して出発。瀬戸田PAからすぐの生口島南ICを出て周回道路を時計回りに回る。先ほど渡ったばかりの多々羅大橋が見える。

やっぱりつばさ橋っぽいな

記念撮影を終えて出発すると、雲行きが徐々に怪しくなり、空がどんどん暗くなる。そして数分後にはポツリポツリと降り出す。さっきの天気予報は関西方面ばっかり見ていて足元を見ていなかったけど、実は雨が来ていたのか。なんとなく椰子の木が並ぶエリアで停める。

勝手に生口島フォルニアと呼ぶことにした

雨雲レーダーを見る限り通り雨っぽいので気にしないことにする。それはいいとして、問題は道だ。ツーリングマップルではそこそこ評価されている道なんだけど、さっきの大島と比べるとパッとしない。曇っていて海や空の色が冴えないのもあるけど、内陸側に普通の家やら何やらがずっと並んでいるというのもあるだろう。どうしても興醒め感がある。

先に進めば何かが変わるかと期待したけど、あまり変わり映えしない。まあ時間も時間だし、普通に走って離島することにした。

島の造船工場に津軽海峡フェリーの船がドック入りしていた

生口島から因島に渡る橋が見えてきたが、駐車帯がないので停めようがない

結局そのまま生口島北ICから乗ってしまう

因島を経て向島を渡り、とうとう本州に戻ってきてしまった

しまなみ海道は終わり、道は国道2号線バイパスに切り替わる。しばらく走ると山陽道方面への分岐が現れるが、その前にガソリンを入れたいので高速道路方面には行かず、そのままバイパスを進む。ちょっと進んだところで今津PAが現れたので寄る。

なかなか味わい深いPAだ

昨今の小綺麗なSA・PAとは一線を画した昔ながらの雰囲気が好ましい。何も考えていなかったが、時刻も既に13:00を回っており、丁度昼飯の時間だったので、ここで昼飯にする。せっかく尾道に来たので市街地に行って尾道ラーメン…という手もあったが、流石にめんどくさいのでやめといて、ここで尾道ラーメンを食う。

高速走行に備えて往路以来の延長スクリーン装着、音楽再生準備などをしてから出発する。R2バイパスはしばらく空いていたが、福山市街地に来てしまうと急に混み始める。途中でGSが現れたので給油。セルフは一度もなく全てフルサービスだった。今回給油してくれたネエチャンは激しく爪が長い。俺のKみたいに古いバイクはどうでもいいけど、買ったばかりのバイクだったりすると気になるだろう。

山陽道には福山SAスマートICから乗る。なかなか空かないR2バイパスを指示通りに曲がり、看板通りに市街地をウネウネしながら進むとSA施設の裏に出てスマートICに着く。ここは福山SAにも入れる作りだったが、特に用事もないのでそのまま先に進む。時間は14:00過ぎ。ここから約650kmの高速走行が始まる。

道口PA、龍野西SA、権現湖PAとチマチマ停まる。生口島が雨だっただけで、その後は風が強いものも晴れておりツーリング日和だ。

さすがに寄り道しているほどの余裕はないけど、ほぼ走ったことが無いに等しい(15年ぶり2回目)道なので、見慣れない景色ばかりなのでそれなりに楽しい。やたらと巡航速度の高い快走路だと思い込んで走る。

往路は吹田回りの中国道だったが、帰路は新名神を使うことにして、宝塚北SAに入る。ここで給油したが、往路のGSよりさらに5円ぐらい高い。月が変わったからだろうか。

ボリすぎだろこれ

時間は既に17:00過ぎ。まだずいぶん明るいので感覚が狂う。結局西日本の日の長さに最後まで慣れなかった。そして標高のせいもあるのか冷えてきたので色々着込んで出発する。

新名神は新東名と同じく比較的新しい道路なので作りも雰囲気も似ている。周りが山ばかりで景色の変化が少ない。これは飽きる。そして高槻JCTで名神に合流するが、そこまでの曲がりながら降りていく道の雰囲気がなかなか良い。暗くなってきて前方の街並みに灯りが灯り出すとさらに良い雰囲気になるだろう。

そろそろ合流だ

画像だとよくわからないがいい感じの下り坂だ

その後は往路と同じく京滋バイパスを走り、これも同じく滋賀県の土山SAに停める。いくら日が長いとはいえ、18:40を過ぎている。さすがにもう暮れる。

辛うじて夕焼け

宝塚北SAの時点で既に寒かったが、さらに寒くなった。こういう時はお茶に限る。

ありがてぇ

そして自宅までは残り400kmとなった。まだ半分ぐらいしか走っていないとも言えるし、14:00まで遊んでいたんだからそんなもんだろうとも言える。

寒いのがクソ寒いになる前に先に進む。しかし歯医者の予約をすっかり忘れていたことに気づいたので慌てて次の鈴鹿PAに停める。だだっ広い駐車場で電話したが、風が強過ぎて声が通らない。なんとか連休明けの5/7(水)に予約できた。

PAなのにやけに広い&電灯が多い

やることはやったので出発する。山の中を抜けて伊勢湾岸道に入ると強風をモロに受けるようになる。50km/h規制がかかっているが誰も守っちゃいない。クルマはそうでもないかもしれないがバイクはかなり怖い。あまり景色を見ている余裕はない。橋が続いた後に現れる刈谷PAで休もうかと思ったが、満車で入れないとの表示が出ていたのでスルー。なんだか行けるところまで行ってしまえという気分になったので岡崎SAはスルーして浜松SAに入る。給油して軽食を食う。ガソリン代は宝塚北SAより5円ぐらい安い。全国統一料金だとばっかり思っていたけど違うのか。

ずーっと前の岐阜の帰りにもここで給油したな

眠くなるのでこれだけ

浜松SAのあとはしばらく停まらず中井PAまで行く。この時点で0:00を迎えた。特に狙っていなかったがETC深夜割引が効く時間帯になった。秦野中井ICで降りると料金は8,000円と表示された。深夜割引えらいぞ。改悪されるらしいけど。

この辺りまで来ると路面が湿っていて、雨が上がったばかりだということを感じさせる。こんな時間なので下道はガラガラだ。二宮まで南下し、西湘バイパス無料区間、R134を快走。いつもの柳島のGSで給油した。

ほかに誰も走っていないR134を突っ走り、1:12に無事帰宅した。案外疲れていなかった。さすがK、高速道路淡々走行には強い。

Day5 まとめ

基本的に帰るだけの日だったはずなのに、関西・関東の雨予報のため遅く帰らざるを得なくなり、結果的にしまなみ海道を楽しむ時間をかなり確保することができた。元々そんなに早く帰るつもりもなかったところに、遅くする理由ができたので割り切ることができた。

しまなみ海道を走るのは2回目になるが、前回降りたのは大三島だけで時間は夕方。今回は午前中の大島が中心となった。橋で繋がっているとはいえ、それなりに離島らしさもある。一部を除いて道も良いし、もちろん景色も良い。こういうところはKみたいなバイクは持て余すので、原チャリが楽しいだろう。

生口島も含めて、しまなみ海道で遊び過ぎたので昼飯はPAになった。計画的に走って尾道ラーメン屋に行くという手もあったことに後になって気づいたが、まあ意地でも食いたかったわけでもないので別のよかろう。

その後の淡々と高速を走る区間の快適さは、さすがKといったところで、微妙に前傾(自分の身長が低くて手が短いせいもある)している割にはさほど肩や腰にもこないところが不思議だ。今回もそれほど苦痛を感じることもなく走り抜けた。

昨年発生した「ずっと同じ格好をしているので膝が硬直して痛くなる」を避けるべく、SA・PA停止回数を多めにしたり、速度低下箇所では足をブラブラさせたりといった対処をした。昨年よりはマシな気はするが、何が効いたのかはよくわからない。

全般的に極端な疲労感を感じることもなく長い1日を終えた。シャワーを浴び、無事の帰還を祝して酒を飲んで寝た。