2010年以来、15年ぶりとなる4泊5日の四国ツーリングを無事に終えることができた。
帽子をなくす、歯の詰め物が取れる、カメラのクイックリリースが壊れるといったマイナートラブルはあったものの、それ以外はKも自分も何事もなく無事に帰宅できた。製造後30年、走行8万km越えの老体であることを考えると、文句のつけようもない結果だと言えよう。
走行ルート
走行距離は2,500kmを超えた。うち1,200kmぐらいは高速道路移動(2日分)が占めるので、実質1,300km(3日分)ぐらいか。1日あたり400kmちょっとと考えれば、まあそんなもんかという気がする。
ルートとしては、15年前(9泊10日)に好印象だった場所に再訪しつつ、初見の場所も交える計画にしたので、若干無理目になったかもしれない。
まったく初めて行った箇所は、坪尻駅や小歩危の展望台、にこ淵、四国カルストの行き帰りのうち数本の道、高茂岬、しまなみ海道の大島と生口島、といったように、あまり多くはない。
そもそも四国の超有名ツーリングスポットはある程度限られており、それらに行くだけで結構な時間を食う。その隙間に新しい場所を挟むだけで期間が終わってしまう。
もし次にあまり時間を置かずに再訪する機会があれば、たとえば四国カルストや足摺岬、佐田岬あたりは諦めてもいいと思うけど、また10年単位で空いたら行きたくなってしまうだろう。ま、10年後にまだバイクに乗っているかはなんとも言えないけれども。
四国は基本的には道が狭いし山も険しい。取り回しが重いKで隅から隅まで楽しめるとは言えない。本当に楽しみたければ軽くて扱いやすいバイクで、時間をかけて回るべきだろう。そんな機会が訪れるかはわからない。
天候
初日は7割雨で、ルート変更を余儀なくされた。帰路は、何も考えずに走ったら雨を追いかけるようになっていたが、天気予報を信じて走ったら雨に降られずに済んだ。
それ以外は概ねまともな天気だった。特に晴れた四国カルストは初走行だったので良い経験になった。
K1100RS
去年に続いてまったくのノートラブルだった。逆に気持ち悪い。
出発前にタイヤ交換をしたため、何も思い残すことなく出発できたのは良かった。ケチりたい気持ちもあったけど、気になるものは交換しておくべきだと再確認した。とは言え、無駄に手を出して調子を落とすこともありうる(例:スロットル同調)。やるべきこと、意図的に放置することをうまく使い分けなければならない。
今回は電装品が増えるため、ヘラーソケットから電源を取るUSBソケットを追加した。iPhone13 Pro Max充電用にほぼ常時使っていたが、特に問題はなかった。
なお老体のK1100RSは最後まで好調をキープした。昨年春のABSユニット交換以降はほぼ手をつけていない。50000km走行ぐらいから遠出するたびに何か起こっていたが、昨年、今年と何も起こらないので逆に不安になる。今回で86000kmを超えた。目標の10万kmまであと3〜4年ぐらいか。無事にいけるだろうか。 pic.twitter.com/UMsb7KQq8h
— m.sota (@msota_RS) May 3, 2025
費用
想像していたより多くの出費が発生した。
とは言え、うち3万円が土産物なのだから、これはどうしようもない。モンベルTシャツだけで1万を超えている。基本的に自分が食ったものは土産物としても買った(骨付鳥、讃岐うどん、カツオ、八幡浜ちゃんぽん etc)ので自ずと増える。スーパーに寄るたびに酒を買うのでさらに増える。これもどうしようもない。
そしてガソリンと道路代だけで約5万円。さすがに一般道はあり得ないし、帰路は深夜割引を効かせてもコレなんだからどうしようもない。15年前は1000円高速時代だったし、ガソリン代も半額近かった。残念ながらこれは避けられない。
自分基準で言えば飲食費も高い。居酒屋に2回も行ったことが効いている。客観的に見ると、5日だったらこのぐらいかかってもさほど違和感はないが、基本的にツーリング中はあまり食わないので、やっぱり高い。
宿泊費は無料キャンプでケチって1万円を切ろうとしていたが、初日にカプセルホテルに泊まったため超えてしまった。とは言え、騒ぐほどの値段ではない。
というわけで、随分かかったが、細かく見てみると妥当な額ではあった。
撮影など
主にNikon Z5 + TAMRON A063Z 28-75/f2.8 を使った。途中からC-PLフィルタを装着し、その後はずっとその状態で、フードは外しっぱなしにした。PENTAXのようにC-PLフィルタ用のフード窓がないのと、フードがあるとバッグに入らないのが理由だ。自作イメージコントロールを使ったが、帰宅後にあらためて作ったやつの方が出来が良い(PENTAXの雅により近づいた)ため、ここに載せた写真はほぼそれでRAW現像しなおしている。
あまり撮影に時間をかけていられず、とりあえず撮っただけみたいな写真が増えるため、写りがどうこう言うつもりもないが、RAW現像素材として見ればまあまあな画質は得られた。
Z5を使う利点は、iPhoneアプリでBluetooth連携を設定しておけば、撮影後に縮小画像が自動転送される点だ。これのおかげでTwitterへのアップロードが非常に楽になった。
Z5を入れたウエストバッグは腰に巻かずにトップケースに入れっぱなしにした。唯一、四国カルストだけは撮影しまくりだったためウエストバッグを出して腰に巻いた。
それに加えて、首に下げたGRIIIもたまに使った。わざわざトップケースからZ5を出すほどでもないと思った時はこれを使ったが、Z5よりiPhone転送に手間がかかる(アプリで逐一選んで手動転送)ので、結局Z5を使って自動転送させた方が簡単だった気がする。トップケースから出すのが面倒なのは事実だけれども。
GRIIIを持っていくかは直前まで悩んで、結局は持っていかない後悔より持っていく後悔(邪魔だけど)を選んだが、結論としては持っていっておいて良かった。特に高松や今治の市街地散策で重宝した。次からは悩むのはやめて、素直に持っていくことにしよう。
走行動画撮影用のInsta360 One RSは、結局ハンドルに取り付けたステーから自撮り棒を介して装着した。坪尻駅展望台でUlanziのクイックリリースが破損したので結局ほぼ全線にわたって自撮り棒だった。この自撮り棒方式の利点は、そこそこ高い場所から見下ろすような動画が撮れる点だ。逆に言えば、撮影時に邪魔だ。自撮り棒をグルグル回して都度抜くなんてやってられないので適当に誤魔化したけど、やっぱりクイックリリースの方がうまく隠せる。
動画は、高速道路はタイムラプス、以降は4Kで普通に撮ったが、たまに退屈な国道移動箇所はタイムラプスにした。撮るだけ撮った動画をどうするのかは自分でも決めかねている。全線10倍速(タイムラプス状態)ぐらいにして残しておきたい気もするけど、どうせ見ないという気もする。
micro SDカードは512GB, 256GBをそれぞれ1枚、あとは128GBを数枚持参した。結果的に512をフル消費、256が少し余るぐらいだった。夜間以外はほぼ撮影しっぱなしだったが、高速道路や市街地の退屈な区間はタイムラプス撮影にしたり、超本命区間以外は5.6Kではなく4Kにして節約した。
おわりに
総じて満足度の高いツーリングになった。雨は降ったが致命的な影響はなく巧みに回避し、代替手段(瀬戸大橋、高松散策)も楽しめた。Kも自分も大きなトラブルもなく、無事に帰ってくることができた。
やり残したことはいくつかある。高知の中心部や桂浜に行きそびれたとか、柏島に着いたのが夕方になったため展望台からの海の色が青くなかったとか、予定していた無料キャンプ場(美濃田、須ノ川)に1つも行けなかったとか、温泉に行けなかったとか…
逆に、宿毛の無料キャンプ場、高茂岬、紫電改、佐田岬メロディーラインよりさらに上の風車沿いの道、といったように、まったく計画もしていなかったのに遭遇できたものもあった。
どれもこれもツーリングの醍醐味だ。来年どこに行くかは勿論現時点では決まっていないし、たぶん来年は四国じゃない気がするけど、次こそは10年単位で間を空けないようにしたいところだ。