RWS in 鎌倉 参加記録

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かねてより目標にしていた、ラフウォータースイム(略称RWS)in 鎌倉の日がやってきた。数日前までは雨予報だったのだが、幸いなことに雨は早足で通り過ぎ、波風は強いものの、晴天下で行われることとなった。

例によって緊張して寝付かず、若干寝不足気味なまま、借り物号シグナスに乗って材木座海岸に向かう。スタート地点付近には駐輪場がないので、滑川河口付近に停めて歩いて向かう。

IMG_1124 なんとなく気合いが入る

受付で右腕に計測用チップをつけてもらい、両腕に番号をマジックで書いてもらう。そして番号が入った黄色いゴム帽子をもらう。さすがに気分が盛り上がってくるのだが、俺の出番は約5時間後。そう考えると萎える。

やることが無いので、指定された海の家に向かう。RWS参加者は500円に割引される。海の家なんていうものを使うのはこの歳になって初めてのことなので、イマイチ勝手が分からない。とりあえずゴザの上に陣取ってボケーっとする。

IMG_1126 あまり落ち着かない空間だ

やることがないので、再び受付に向かう。一応、開会式というものがある。最初の種目である5kmの部に出る人たちは、既にスタートモードになっているが、俺みたいに半分寝ている人もパラパラといる。この雰囲気からして、5kmに出ない人が開会式に出る義務なんかないことが容易に想像がつく。指示通りに8時前に受付をしたのだが、どうやら午後の種目に出る人はそこまで気合いを入れて来る必要は無かったらしい。

来てしまったものはしょうがないので、しばらくその場でボケーっとしていることにした。5kmの部のスタートが近づいてきた。スタートの前に、右腕のチップを機械に通すらしい。ゾロゾロと並んで1台の機械に通していく。そしてスタートライン(波打ち際)に並ぶ。スターターのカウントダウンが始まると盛り上がってくる。そしてスタート。

IMG_1132 スタートの瞬間

IMG_1134 のんびりしたスタート

5kmの部のスタートは、長丁場だけに、さすがにのんびりしている。そして、多くの参加者が沖の方に行ってしまうと、米粒が跳ねている程度にしか見えないので、見ていても全然面白くない。しょうがないので、また海の家に戻る。

問題はこれからだ。まだ俺の出番まで4時間ぐらいある。とにかくヒマ。何もやることがない。iPhoneがなければヒマすぎて死んでいたのではないだろうか。普段はやらないゲームなんかをして時間をつぶしていると、5kmに出た人たちが帰ってきた。うねりが激しくて大変だったらしい。それを証明するかのように、5kmの次の3kmの部の開始が40分遅れた。しかも3kmは2.5kmに短縮されたらしい。パッと見は大したことないように見えるけど、実はそんなにすごいのか。

そしてまたヒマな時間が2時間続くが、今度は多少やることがある・・・とはいっても飯を食っておくぐらい。しかもゼリーの10秒チャージでおしまい。あとは、開始30分前までに着替え・日焼け止め塗りを済ませて、身体をほぐしてアップするぐらい。開始時間が読めないのでちょっと早めに準備したが、これがちょっと失敗。外で無駄にダラダラする羽目になった。

ゴールの近くでストレッチしながら3kmの部の終了を待つ。最後の一人がなかなかこない。この人が帰ってこない限り自分の出番はこない。いい加減ストレッチをする場所も無くなった頃にやっと帰ってきた。それに合わせるように海に入ってちょっと泳いでアップする。

1.5kmの出場者は、待ちくたびれたようにワラワラとスタート地点付近に集まってきた。オフィシャルの説明が始まる。うねりが強いことと、1.5kmは初心者向けであることを考慮して、900mに短縮するとのこと。多少は短くなると思ったけど、3/5になってしまうとさすがに拍子抜け。周りも概ねそんな感じだけど、明らかに「お前、一体ここに何しにきた?」的なヒトも混じっているので、まあしょうがないかとも思う。

さていよいよスタートだ。その前に、右腕につけたチップを各自機械に通す。そしてスタート地点に適当に並ぶ。明確なスタートラインは無く「波打ち際あたり」という適当なもの。スターターによるカウントダウンが始まる。1分前、30秒前・・・と続く。意外と盛り上がる。そして10、9、8・・・スタート!

短い距離なので早い奴はガンガン行くかと思ったら意外とそうでもない。周りの人たちはあまりスタートの心得が無いようで、まだまだ浅いのに泳いだりしている。20年前にガード大会に向けてさんざん練習していた俺は、そんな人たちは無視して行けるところまで走って、途中からはドルフィンにする。別に気合いを入れていたわけでもないのに、結果的にかなり前に出てしまった。この貯金が後でモノを言う。

最初のブイまでは、ビーチから沖方向に250m(らしい)。なかなか近づいてこない。それなりにうねりは大きく、本当にこの先にブイがあるのかどうかイマイチ判らない。たまにヘッドアップをする程度では判らず、しばしば平泳ぎを挟む羽目になる。

ブイをクリアすると、今度はビーチと平行に西方向に進み、2つ目のブイを回ることになっている。とにかく人が多くてぶつかりまくる。ここからは泳力や経験が生きるところで、俺がスタートで抜いた人たちに抜かれることになる。お前、ブイはあっちなのに、俺の方に向かって泳ぐんじゃねえ、っていう人も中には居るが、まあお互い様だからしょうがない。

俺は初出場でイマイチ体力の配分も判らないのであんまり無理はしない。抜いたり抜かれたりしながら2つ目のブイに着いた。ここでUターン。ここもまた人が多くてカオス状態。押したり押されたりしながらなんとか回り込んで東に向かう。さすがに行きよりはバラけているのであまりぶつかることもないが、やっぱりたまにはぶつかる。しかもその人たちは大抵しつこくて遠慮しない。うざいので、若干離れたところを泳ぐ。

さすがに疲れてきたが、最後のブイが近づいてくると「これで最後だパワー」が出てくる。ブイをクリアするとあとは岸に向かってガンガン行くだけなのだが、そんなに飛ばすほどのパワーはない。帰りは波が押してくれるから楽なはずなのだが、なかなか岸は近づいてこない。周辺の人たちと競争しながら頑張っているうちに、ようやく足が着くところまできた。腿ぐらいの深さになり、走れるぐらいのところまで来たところで、泳ぎからダッシュに切り替える。ここまで来たら泳ぐより走る方が速い。経験者としては負けられないので、意地になって走って何人か抜く。そしてゴール。

順位はさっぱり判らないが、時間は20分50秒ぐらい。早いのか遅いのかよくわからない。まあそんなのはどうでもよくて、与えられた距離を泳ぎきった上、抜きどころで何人か抜いてゴールした快感は何物にも代え難い。いやーこれは楽しい!

しばらく残りの参加者のゴールを見守ってから海の家に戻った。残りの人の人数からして、俺はたぶん200人中100番ぐらいだろう。シャワーには何人か並んでいたが、待つのが嫌いな俺はさっさと一人打ち上げに入る。

IMG_1137

その後もシャワーは空く気配がないので、諦めて帰ることにした。
大会自体は次のリレーの部が始まろうとしていたところだったが、見ていてもあまり面白いものではない。リザルトは見たかったのだが、どうせそのうちWebに載るし、タイムや順位も見当がついていたので、あまり気にせずに帰ることを選択した。

IMG_1139 あばよ!

しかしこれが若干失敗で、リザルトが載ったのは1週間後。
待ちくたびれたリザルトによると、俺は200人中58番で、タイムは20分40秒。思ったより良い順位だった。先頭数名は明らかに別世界の人たちなので、直接のライバル(?)は、19分から20分ぐらいの人たち。19分台に入れば、順位も40番台になる。距離が900mなので参考記録にすぎないけど、もうちょっと頑張れば、参加者の上位1/4に入れるような気がしてきた。

正直言って、大した意味も無く「ただプールで泳ぐだけじゃつまらないので・・・」程度のきっかけで参加してみたのだが、レース(って言えるほどのものじゃないけど)そのものと、それに向かって練習すること、それらを通じて、なんだかここ20年ぐらい忘れていた何かを思い出したような気がした。

というわけで、来年も出るつもり。