ひょんなことからハンドプレーンというものの存在を知った。これは一言で言えば「持つところがあるビート板」みたいな木製の板で、ボディサーフィンをする時に手に持って使うらしい。これで波のフェイスを押さえつけるようにすれば進むという理論らしい。こんなの持っていたらパドリングできないじゃん、という素朴な疑問もあるが、普通はフィンを使うらしい。
このハンドプレーン、買うと2万とか3万とかするらしい。なんでこんな板っきれを加工したようなものがそんな値段なんだ? 当然買う気がしないので、作ってみることにした。
手持ちの板を探してみたら、MDFしかなかったのでそれを使った。水に弱いので本来は使うべきじゃないが、とりあえず習作なので良しとした。ちなみに板サイズは45cm x 45cmだが、縦はそのままでいいとして、横幅は最も広いところで25cmにした。
まずは形状を決めなければならない。正直どんなに頑張っても性能面で大差ない気がするので、それっぽいものを適当に作った。
適当な型紙を作り、それを使って板にマジックで線を引く。
あとは電動工具でガシガシ作る。
ここで切り出したのは仮の形なので、削って仕上げる。
ここで仕上げ用のグラインダー用アタッチメントのヤスリを荒目しか買わなかったのが失敗。削れすぎて逆にやりづらい。そんなことにもめげずに作業を続ける。
あとは適当にオービタルサンダーやヤスリで仕上げをして、ベース作りの作業は完了。ここまでだいたい1時間ぐらいか。
海で使っても大丈夫なように塗装したいところだが、MDFなんてそのままじゃ水分を吸ってしまってダメだ。そこでサンディングシーラーを塗り、その後つや消しクリアラッカースプレーを吹くことにした。
ラッカーなので乾燥は早い。1時間ほどで乾いた。出来上がったモノを見てみると、あまり悪くはない感じ。
こうして出来上がったハンドプレーン、早速鵠沼で試してみた。
鵠沼を選んだのは、このへんの海水浴場の中では比較的波が大きいことと、あとは単に近いから。波のサイズはセットで胸ぐらいだろうか。このぐらいのサイズがあるとボディサーフィンもそれなりに楽しめる。早速沖に出て使ってみたが、たまにうまく乗れた時は(感覚的に)20mくらいいっぺんに進んだような気がする。しかし、乗る時にタイミングを逸すると乗れない。ダンパー気味の波に無理矢理乗ろうとすると、きっちりパーリングして巻かれまくったりする。それでも乗れればなかなか楽しい。そして何より、こんな小さいモノとはいえ、自分で作ったボードに乗れるというのはなかなか気持ちがいい。
波がデカい時は、普通に波乗りするより、こっちの方が面白いかもしれない。