ひたすら3Dシャトルをいじくりながらホームセンターに向かっているうちに、いつの間にかヘッドユニットの照明が暗くなってきていた。これが全ての前兆だったのだ。
踏切や信号で渋滞にはまり、ようやく信号を抜けて裏道を疾走していると、アクセルを踏み込んでいる時に息つきを感じるようになった。最初は気のせいかと思ったが、加速するたびにおこるので間違いない。どことなくガス欠っぽいような挙動に思えたが、燃料計を信じるなら、ガソリンはちゃんと入っている。となるとあとは点火系か? それともミッションが遂にお陀仏になったのか?
そんなことを考えているうちに、メーター周りやらカーステレオやら、至るところの照明が普段より暗くなっていることに気付いた。うおーこりゃマズい。半ばヤケクソでアクセルを吹かしまくってみると、すぐに照明の明るさは元通りになった。ってことは充電系は問題無いのか。単にバッテリーが死にかかっているだけなのか?
そうこうしているうちにホームセンターに近づいてきた。しかし、この状態でエンジンを切ってしまうと、もうエンジンを再始動できる保証は無い。こんな時は意地でもエンジンを切らずに帰宅するに限る。バスコークは諦めて帰ることにした。MTだとやたらと緊張する。エンストしたら一巻の終わりだ。普段だったら予備のバッテリーを積みっぱなしにしているのに、こういう時に限って積んでいない。ついでにブースターケーブルも無い。ったくタイミングが悪い時に壊れやがって。
その後も何とかエンジンはかかりつづけているが、エンジンの息つきはより激しくなり、加速するたびにガクンガクンと上下動するようになってしまった。これじゃまるで尺取り虫だ。こまめにヘッドライトを切ったりしながらバッテリーを節約する。3Dシャトルどころかカーステレオの電源もオフだ。
こうして命からがら駐車場に着いた。一旦エンジンを切り、もう一度エンジンをかけようとすると、セルはほとんど回らなかった。やっぱりバッテリーだったか。こんなことになるなら、JR130みたいに最初からセルが回らない方がよっぽどマシなような気がしてきたぞ。