体調不良のため秋のツーリングに行き損ねたので、リヤキャリアつきテールカウルをつけた状態のままKを放置していた。これから冬までの間にトップケースを装着するほどのロングツーリングに行けるかというと微妙だ。キャリア無しのテールカウルに付け替えるかどうか決めかねていたところに、午前中だけ時間のある日がやってきた。しばらく乗っていないということもあり、とりあえずそのままの姿で三浦半島一周に出かけることにした。
特に意味は無いけど、なんとなくPENTAX K-1II + smc PENTAX FA43mm/F1.9だけを持って出かける。三浦半島ツーリングだと、どうせ毎回同じような場所でしか撮らないのだ。場所の選択肢はそうそう増えそうにない。じゃあたまにはカメラ側を変えてみよう、という魂胆だ。変えるとは言っても、数年前はこの組み合わせばっかりだったんだけど。
カメラにしろ撮影地にしろ、そもそもツーリングルートにしろ、もはやあまり選択の余地がない。どう地図と睨めっこしても、野生の勘を使ってみても、Kの巨体で入れる場所を考えると、自ずと通れる道と停まる場所は決まってしまう。そのルートを淡々と巡る。ナビなんて使いやしないのでホルダーさえ外してきた(メーター周りを撮影する際に邪魔だ)。頼るのは脳内地図と青看板だけ。
行楽によい気温になってきたからか、観光客はさほど多くないけど釣り人が多い。城ヶ島や三崎低温倉庫前などは人が多くて回避した。それ以前に時間的に厳しくなってきたので、いつもの元滑走路のストレートにも寄らずにさっさと帰る。最後に湘南国際村に寄る。
毎度お馴染みの場所で写真を撮りながら一周していると、100kmにも満たないルートなのにやけに時間がかかる。久しぶりのPENTAXだけど操作はすぐに慣れた。というか、未だにPENTAXの方が操作しやすいし、Nikonで間違えて操作してしまうことの方が多い。撮影画像をファインダーで確認しようとしたら外界が見えた、というは何度か繰り返してしまったけどそれも次第に慣れた。
せっかく久しぶりにK-1II + FA43mm/F1.9で撮影したので、あえて絞り開放に近いところの撮影を多めにしてみた。やっぱりNikon Z5 + Z 50/1.8Sのバキバキ解像系写真とはだいぶ違ったものが撮れる。Limitedレンズ特有の、輪郭線が細く、意外と解像はしているけど柔らかめな開放付近、というのは、やっぱりNikon Zで撮れる写真とは毛色が違う。そしてやっぱり緑の発色が良い。どっちが良いかは好みの問題だったり、対象物や天気にもよるけど、これはこれでやっぱり良いねえ、と素直に思える。
PENTAX K-1IIだとNikon Z5のように撮影後にiPhoneに自動転送できないし、GRIIIのように比較的高速なWiFi転送もできないので、物理的にカードリーダーで読みこむしかない。写真を撮るたびに毎度そんな面倒なことはやってられない。そうするとツーリング中にTweetすることもなくなり、iPhoneの利用機会も減るので、結果的に停車時間が少なめになる。写真ばっかり撮っていたから時間がかかったのかと思ったら、実はそうでもなくて単純に時間がかかっただけ、ということがわかった。
そして真の標準レンズたるFA 43mm/F1.9だけで、画角的に何の不満や不足を感じることもなかった。勿論行き慣れた場所だからというのもあるけど。
やっぱりPENTAX FA Limited単焦点だけでツーリングに行くのも良いもんだねえ、と思い直した。