ミラーレスの軍門に降る

  • photo

PENTAX KPの後継機は簡単に決まった。挙げた条件に適するものは事実上1つしかなかったので。

条件設定

今更一眼レフをマウント替えしてまで買う気はなく、ミラーレス一眼一択になってしまう。これは時代の流れなのでどうしようもない。

KPの後継なので、用途は普段使いと旅行用。それにバイクツーリング用も加わる。クルマ撮影用途で使う可能性も無きにしも非ずだけど、特性的にはバイクツーリング用途と大差ないし、K-1もあるので、こちらは軽視。

ボディは予算でほぼ決まってしまうのであまり悩む余地がない。レンズの方が選択肢が多いので難しい。旅行用レンズとしてDA18-135mmを常用していたので、それと同じ焦点域をカバーできるものがよい。あとは、普段使い用に明るい撒き餌単焦点を1つ買うことにしておく。

そんなわけで、ボディとレンズあわせて以下のような条件を挙げた。

  • フルサイズセンサー
  • EVFの違和感が少ない
  • 動画や連写性、AF性能は軽視(どれをとってもPENTAXより劣ることはない)
  • ボディと便利ズーム、撒き餌単焦点あわせて30万円以下
  • カメラが主力事業であるメーカー
  • 事業継続性が望めるメーカー

APS-Cは眼中になくフルサイズに限定した。どのメーカーのレンズラインナップを見ても明らかにAPS-Cは軽視していて、PENTAXのようにAPS-Cに良レンズが少ない。フルサイズを買えと言わんばかりなので、素直にフルサイズにする。

一眼レフからの買い替えなので、ファインダーに相当するEVFは重要だ。カメラ屋で試してみると相変わらずEVFの違和感は強いが、その中でも比較的マシに思えたのがNikonだった。SONYは全く駄目だった。

メーカーは、あまり悩む余地がない。Panasonicは元々カメラ屋ではないし、いつまで継続するつもりがあるかわからない。Sigmaはレンズ屋だと思っている。OlympusとFujifilmはフルサイズを出していないので問題外。SONYはEVFの印象も悪いし、元ミノルタというより元ハンディカム屋の感が強い。

というわけでNikonかCanonになる。勝手な認識だけど、クソ真面目なNikonとビジネスライクなCanonというイメージがあり、Nikonの方が印象が良い。かつ自分は西大井にあるNikonの事業所に常駐して仕事をしていたこともあり、親近感がある。そんなわけで、この二者から選ぶならNikonだ。そこにEVFの好印象も加わり、メーカーはNikonに絞る。

Nikonのミラーレス一眼のラインナップなんていうものは全然知識がないので調べてみたところ、Zマウントを展開し始めてからそれなりに経っているため色々ある。性能的にはエントリーレベルで十分なはずなので、最も安いZ5が候補になる。2020年発売の古いモデルだけど、KPもK-1もそれよりもっと古いので全く問題にならない。

次に安いのはヘリテイジ路線のZfになり、性能観点ではこちらの方が評判が良いけど、10万円近く高くなる上、グリップが無くて実用性が低そうだし、そもそもヘリテイジデザインは性に合わないので候補から外す。こうなるとZ5しか残らない。

というわけで、ダラダラ書いたが実は超簡単にZ5に決まった。Z5IIとかいう後継機が出るという噂はあるけど、どうせ値段も上がるに決まってるので、底値状態のZ5で何ら問題ない。どうせ何を買ってもKPより基本性能は上なので(それが自分的に使いやすいかはまた別の話)。

何をどう組み合わせるか

一眼はシステムカメラなので、目的に合わせてボディとレンズをどう組み合わせるかが重要だ。

で、コレも実は簡単に決まってしまう。旅行用のKP + DA18-135に相応するものは、Z5 + NIKKOR Z 24-200というキットが丁度良く、基本的にはそれ一択。

コレに加えて、撒き餌単焦点の40mm f2を追加する。旅行と普段使いなら、とりあえずこの2つで十分だろう。

価格com最安値でこれらを組み合わせると、25万円をちょっと超えるぐらいになる。たまたまキャッシュバックをやっている関係で15000円戻ってくるので、想定予算の30万円を大幅に切ることができる。これにPENTAX DAレンズ群を下取りに出せばさらに戻ってくることになる。

バイクツーリング用レンズ構成で悩む

普段使いや旅行用は簡単なんだけど、もう一つのバイクツーリング用というのが厄介だ。

近年はK-1 + FA43mm/F1.9とFA77mm/F1.8(それに加えてGRIII)、またはK-1 + D FA 24-70mm/F2.8を使っている。どっちかというと後者の方が多い。要するに、標準単焦点+α、もしくは大三元標準ズーム。

前者はZ5 + NIKKOR Z 40/F2で代替できるが(Limitedレンズならではの表現力云々は一旦忘れる)、D FA 24-70/F2.8にあたるものがない。Nikon純正で同じスペックのものはもちろんあるけど、Z5より高い値付けなので現実的じゃない。レンズ1本に27万円を出す勇気はない(やっぱりPENTAXってコスパ良いよね…PENTAXがちゃんとしていればこんなに悩まなくて済むのに…)。

旅行用の便利ズームNIKKOR Z 24-200で満足できるならそれでいいけど、たぶん「ちょっと違う」はずだ。70mm以上は必須じゃないし、F値も大きすぎて満足できない可能性が高い。

NIKKOR Z 40mm F2を中心とした単焦点取っ替え引っ替え路線もいいけど、ロングツーリングの場合は標準ズームの方が圧倒的に便利だ。単焦点に近いレベルの写りが得られる大口径の標準ズームも持っておいた方が良い。色々調べてみると、以下3点が候補となりそうだ。

  1. NIKKOR Z 24-70mm F/4 S
  2. NIKKOR Z 28-75mm F/2.8
  3. TAMRON A063Z 28-75mm F/2.8

1番目の Z 24-70mm F/4 S は、レンズ単体の評判は良いけど、F4というのが引っかかる。F4通しレンズは使ったことがなく、F2.8通しに比べて期待するボケが得られるのか未知数だ。

2番目のものはTAMRON旧型のOEMなので候補外。これにするならA063Zの方が良い。

3番目のTAMRONは、Nikon純正至上主義者からはコケにされるかもしれないが、自分的には以前からTAMRON A16/A09を使っていたし、今使っているPENTAX D FA 24-70/F2.8もTAMRON OEMだ。TAMRONを長年使っていて慣れており、且つ写りには好印象を持っているため、何ら問題ない…どころか、むしろ好ましい。

逆に問題なのは価格で、NIKKOR Z 24-70/F4は中古が潤沢で5万円台〜なのに対し、TAMRON A063Zは出たばっかりで中古がない。新品は10万円越え。仕様が違うとはいえ、サードパーティの方が高いという逆転現象が生じている。

そんなわけで、主に値段観点で迷った末、1番目のNIKKOR Z 24-70/F4をお試しで入手することにした。結局F4だと納得できずF2.8のA063Zを買う気がしないでもないが、一度ぐらいNIKKOR S-Lineレンズを体験してみるのもいいだろう、ということにしておく。

ちなみに、NIKKOR Z 24-120/F4で両方を兼ねる、という案もあるけど、ネットの評判を見る限り、このレンズは自分にはイマイチ合わない気がしている。PENTAXでも、評判が良かったHD DA16-85を買ってはみたものの写り(くっきりしすぎ)、大きさの観点で微妙に合わず、それより写りの評価が低いDA18-135に戻ってしまった。24-120は、なんとなくそれと同じ轍を踏む気がする。

中望遠単焦点を追加

それに加え、FA77/F1.8の代替として、中華レンズのTTArtisan AF 75mm F2を購入することにした。旅行時に便利ズームでは物足りない場合にFA77mmを使っていたので、その用途で使う。それに加え、標準ズームを使わないツーリング用に40mmと75mmの単焦点セットを構成する、という目的も兼ねる。PENTAXにおける43mmと77mmの組み合わせに相当する。

Nikon純正だと85mm F1.8あたりが相当するけど、値段が高すぎて全く手が出ない。中華メーカー各社が出している 85mm F1.8 にも魅力的なものはあったが、TTArtisan AF 75mm F2に比べるとどれもデカ重で値段も一回り高い。FA77の残像が残っている自分的にはTTArtisan AF 75mm F2の方が好ましかった。

近年中華レンズメーカーが色々と面白いレンズを出しているものの、PENTAXだと全く享受できなくて歯痒い思いをしていたので、その鬱憤を晴らしたくて買った、という面は否定できない。

購入

Z5は基本的に底値ではあるものの、価格は日々微妙に上下動する。本当はカメラ屋で買いたかったが、なんだかんだで価格.comに出ている安売り店の方が安いのはいつものこと。数千円なら考えるが、万単位の差になると妥協しづらい。結局最安値の安売り店でZ5 + 24-200レンズキットを買った。

NIKKOR 40mm F2レンズは価格差が小さいためマップカメラで購入し、引き換えにPENTAX DA20-40とTAMRON A09を下取りに出した。他にも下取りに出せそうなレンズはあったが一旦思い留まった。

TTArtisan 75mm F2は、AliExpressがセールをやっていたので2.2万円で追加購入した。日本の代理店を通して買うより格段に安い。

NIKKOR Z 24-70 F/4は、Z6のキットレンズとして入手してほぼ未使用だという個体をメルカリで5.6万円で購入した。

なんだか当初想定に対して2本増えているけど、目的に応じて追加購入して増殖するのがレンズというものだ。もう何年も一眼レフを使っていて勝手はわかっているんだから、必要なものはさっさと買ってしまった方がいい。気になるものはどうせ買わずにいられないし、仮に性に合わなくても買い値の90%ぐらいで売れるのだから。

入手

いつもの佐川急便のオジサンの手によりZ5レンズキットが届けられた。意外と箱が大きい。レンズが大きいせいでそうなるようだ。40mm F2レンズは別途ヤマト運輸で届いた。

早速Z5レンズキットの箱を開け、Z5を手にする。ボディ単体で持つのは初めてだが、見た目通りで軽い。わかっちゃいるけどカッコは良くない。

続いて24-200レンズを取り出す。こちらは少々大きい(長い)。K-1用のデカ重レンズは太さの方が目立っていたが、こちらは太さはさほどではないが長い。重さは見た目にしてはたいしたものではない。

常用していたPENTAX KP + DA 18-135mmと比べると、1〜2cm長くなってしまった。重さも少し増えている。APS-Cからフルサイズになったことを考えれば許容範囲だろう。

NIKKOR Z 40mmレンズは小さい箱に入っている。勝手にPENTAX FA43mm程度のサイズ感を想像していたが、それに比べると随分大きい。マウント径が大きい分だけ太いのは仕方ないが、厚みも随分違う。

早速レンズを取り付けるべく、まずはZ5のボディキャップを外す…のだが、まずロック解除ボタンの場所がPENTAXとは真逆で戸惑う。持ちにくいったらありゃしない。PENTAXは右手でグリップを持ちながら押せたのに、Nikonは両手必要だ。それに加え、回転方向もまた逆で戸惑う。なんで解除方向が時計回りなんだよ…そんなの一部のバイクの左ミラーぐらいだろうよ…

当たり前だがレンズ側のリヤキャップを外す回転方向も逆。レンズ取り付け時の回転方向も逆。全部逆なので何をやるにも、いちいち考えながらやらないとできない。メーカーを変えた時の洗礼だ。

バッテリーを入れ、スイッチをオンに…したが、何も起こらない。おかしい。さすがにバッテリーがすっからかんっていうことは無いんじゃないかと思いつつ、他に考えようもないので充電器を取り出して充電する。30分ほど待ってから装着すると無事に動いた。予想通りではあるけどホッとする。

試し撮り

動いたので早速試写をする。たまたま雛祭りの時期で雛人形を出していたのでそれを撮ってみる。室内で高倍率ズームというのはISO値を上げざるを得ないが、とりあえず気にせずAモードでF値だけ適当に変えながら撮る。

撮れた画像は、まず第一印象として解像感が非常に良い。Zレンズの優秀さと高感度耐性の高さが効いているのだろう。そして雛人形とはいえ瞳AFがちゃんと効くのでハズレが少ない。ホワイトバランスがちょっと変な感じだし、色味もずいぶん地味だけど、このへんは調整の余地があるだろう。

続いてNIKKOR Z 40mm F2に入れ替えて試写してみる。便利ズームからF2に変えると面白いようにボケる。ボケ具合もいい感じだ。そして、便利ズームに比べると全体的に優しい描写をする。PENTAXのFA43mmに比較的近い。ズームはカリカリ系だけど、こちらの方が個人的には好ましい。

問題はこれからだ。ホワイトバランスに限らず、何かを調整しようとすると毎度やり方がわからなくて困る。露出調整、ISO値の上限設定や固定、AFモード etc。単に画像を拡大するだけでも操作が違う。画像の削除や編集のやり方も全然違う。一つ一つ覚えていくしかない。

意外だったのは、PENTAXで出来ていたのに、Z5だと出来ないことが(事前の勝手な)予想よりかなり多いこと。ハイパー操作系、TAvモード、ホワイトバランスCTE、カスタムイメージ(Nikonにもピクチャーコントロールがあるけど、PENTAXの方が使えるやつが多いし、調整の幅も広い)、アウトドアモニター等々。操作系が違うのは慣れの問題だけど、多用していた機能がそもそも無いとか、色味が期待とかけ離れているというのはちょっと困る。あれやこれやと模索する日々が続きそうだ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です