多田野投手を応援します

通称トホホ掲示板でリンクされていたCNN.co.jpの記事から引用する。

オハイオ州クリーブランド(AP) 米大リーグ・インディアンズ傘下の2Aアクロンで昨シーズン活躍した多田野数人投手(23)は27日、クラブハウスで記者会見を開き、立教大学在学中の3年前にゲイ・ポルノビデオに出演したことについて、「一度だけの過ちだった」と悔やんだ。同投手は「もし許されるならば」と前置きして大リーグ挑戦の意欲を語った。

多田野投手は「人間は誰でも過ちを犯すもの。望むべきは、教訓を学び、歩みだすこと」などとする英語の声明を発表した。日本プロ球界から敬遠された同投手は昨年3月、インディアンズと契約した。

多田野投手をドラフト一巡目で指名する予定だったのは大洋である。指名回避の名目は「肘の故障」だと報道されたが、ビデオに出演していたことが本当の理由だというのは周知の事実だった。しかし、それを書いていたのはせいぜい夕刊紙くらいで、朝刊紙もテレビもそんなことには一切触れなかった。
先日の記者会見で、多田野投手は自ら真実を告白した。日本のマスコミは、ごく普通にそれを報道した。しかし、ドラフト指名回避の理由は相変わらず「肘の故障」のままだった。
このCNNの記事が素晴らしいのは、今ま覇?椶離泪好灰澆?按譴靴独鬚韻討?燭海箸鬚?舛鵑判颪い討い襪箸いΔ海箸世韻任呂覆ぁM軸?罎気┐眇┐譴覆?辰織廛輒邉絣Δ琉塗瑤鮟颪い討い襪海箸澄M?△砲泙澆譴親?椶離泪好灰澆犬磴海Δ呂い?覆ぁ

多田野投手は大学NO.1の投手として、2002年の日本球界のドラフトで一巡指名が確実視されていた。しかし、ドラフトの約1カ月前に、週刊誌がビデオに出演している同投手の写真を掲載し、日本のプロ球団は指名を見送った。同投手の代理人、アラン・ネロ氏は「日本プロ野球のコミッショナーは多田野を指名しないように各球団に要請した。しかし、彼は誰かを傷つけたわけではない。殺人に関与したわけではない」と述べた

大洋が多田野の指名を回避した理由は、やはりコミッショナー指令だったのだ。
「肘の故障」という理由なんて誰も信じちゃいなかったが、世間一般的には結局それが既成事実となった。そして、大洋ファンでもない限り、今やそんなことは覚えている人はいないだろう。
その結果、プロ野球界とマスコミは、多田野投手の日本における将来を潰した。
クリーブランドのチームメイトはこう言っている。

春季キャンプで多田野投手と同部屋となるサイズモア外野手は、「彼は(ビデオ出演を告白するときに)神経質になっていた。でも、それが彼に対する見方を変えることはなかった。彼は正直に告白したし、それは終わったことだ。誰もそれ以上のことは言わない。いい奴だし、素晴らしい投手だ」と述べている。

春季キャンプの成績次第では、大リーグ昇格も視野に入る。インディアンズのサバチア投手は「このチームは彼にとって相応しいチームだし、正しい組織だ。いい仲間がここにはいる。誰だって人生の中で何か後悔することをしている。彼もほかのみんなと同じ人間というだけだ」と話した。

仮に社交辞令だったとしても、周囲がこう言える環境にあること。そして実際にチームが多田野投手を雇い、サポートしていることが素晴らしいと思う。
別に米国賛美論を展開したいわけじゃないが、日本で行われたことよりはよっぽどフェアだと思うし、人間味が感じられる。日本は過去の過ちにより将来を封じ込める。米国は過去を捨てて将来に期待する。米国という国の懐の深さ、大きさ、広さといったものを感じずにはいられない。
多田野投手、日本なんかに居なくて良かったよ。あのまま日本に居たら、野球をする機会は奪われ、真実を告白する機会さえも与えられぬまま、ひっそりと忘れられていっただろう。クリーブランドから既得権益にまみれた馬鹿どもを見返してやってくれ。
それと、やっていたのが野球で良かった。相撲じゃこうはいかない。