ピアッツァ エンジン修理 Part 2 謎のEXバルブ

小山ガレージ入庫の翌々日、早くもメールが届いた(電話会議が多いので、連絡は電話よりメールが良い旨を連絡済み)。

調査結果

O2センサーの交換は終わったものの、特に変化は無かったとのこと。以前O2センサーのコネクタを外して走ってみたところ逆効果だったことがあり、あまり期待していなかったので、特に驚きはない。

さらに2日後、調査結果の連絡が来た。

・圧縮が3番だけ0.7と低い(他は1.2〜1.3)
・シリンダー内の内視鏡目視結果は問題なし
・3番EX側バルブクリアランスが異常(ほぼクリアランスなし)で、常にバルブを押した状態

そしてさらに2日後、追加調査の結果が来た。以下のような内容だった。

・3番シムを交換して、クリアランスを調整した
・結果として、EX側のクリアランスがどの気筒も非常に狭いことが判明
・バルブシートかバルブの減りにより、カム側にバルブが突き出していると想定
・このまま戻しても動くとは思われるが、シムが極薄状態で耐久性には不安が残る

ここで判断を迫られる。この状態(バルブクリアランス調整)で戻すか、ヘッドを開けて普通のクリアランスを保てるように何らかの調整をする(実質的にヘッドOHになる)か、の二択である。

前者の場合、調査費用は事前の合意通り支払いが必要で、さらに作業をする場合はその調査費用はチャラになる。

その費用をチャラにしたいから、というわけではないが、このまま戻しても将来的には手を出さざるを得ないのは見えてしまっている状態で、わざわざ前者を選ぶ選択肢は無かった。作業継続を依頼した。

ヘッドを開けてみると…?

翌週、早速ヘッドを開けた結果が届いた。予想されていた通り、3番だけ異常燃焼しており燃焼室が煤だらけだった。

更に分解してはじめてわかったことだが、何故か3番だけバルブ形状が違っていたようだ。

コレが原因かどうかは明確ではないが、一般論として「他と違うものが含まれている場合は、それが原因または遠因と判断するのが妥当」なので、コイツがズボボボ病を引き起こした可能性が高い。

さてどうするか

バルブ周りが駄目、腰下は問題無さそう、ということで、バルブ周りを中心としたOHをすることとなった。そこでまず以下の選択を迫られる。

【バルブ】
①IN, EXとも全点新品交換
②EXバルブのみ全点交換
③不具合のある3番のEXバルブのみ交換

【バルブガイド】
①全て交換(その際、ステムシール仕様に交換)
②現在のものを再使用

ここまできてケチ臭いことを言ってもしょうがない。当然のように全て交換(小山ガレージ推奨)を選択する。

その場合、次の作業/部品購入が発生するとのこと。

【作業項目】
・シートリング打ち換え
・シートカット
・ステムガイド打ち換え(ステムシール付き仕様)
・シリンダーヘッド最小面研
・タペットクリアランス調整(シム製作含む)
・カムチェーンアイドラスプロケット ベアリング交換
・カムチェーンアイドラスプロケットカバーガスケット製作
・車両復旧&試運転確認 (ヘッド組付け・補器類組付け)

【部品購入】
・エキゾーストバルブ 4本
・インテークバルブ 4本
・インテークマニホールドガスケット 2枚
・エキゾーストマニホールド ガスケット 1枚
・ウォーターマニホールドガスケット 2枚
・インテークコレクター ガスケット 1枚
・インジェクター パッキン 4ヶ
・レイシャフトスプロケット カバーガスケット 1枚
・タペット サーキュラープラグ 4ヶ
・ステムシール 8ヶ
・カムチェーンアイドラースプロケットベアリング(2ヶ)@ミスミ
・フロントパイプガスケット @社内在庫もしくは製作

(以下は持ち込み品を利用)
・スロットルバルブ ガスケット
・シリンダーヘッドガスケット
・タペットカバーガスケット

ここまで来ては引き下がれない。そのまま見積を依頼する。

見積

いざ見積もりを出そうとすると部品価格調査が必要となる。それに時間がかかったようで、見積の連絡が来たのは10日後だった。少なくとも全て揃えられるようだ。それだけで十分と言える。

内容に問題はない。そのまま作業継続をお願いした。いよいよヘッドOH作業突入となる。

なお、この時点で既に8月2日であり、当初予定した「盆休み前には…」は到底不可能となっていた。そんなに早く終わらないだろうと思っていたので特に問題はない。