ピアッツァ エンジン修理 Part 3 何故そこを変えるのか

ヘッドOH作業に入った(と思われる)ので、終わったという連絡が来るまでは待つしかない。暫く連絡はこないだろう…と思っていた盆休み明けに、一通のメールが届いた。

・取寄せたEXバルブと、現物のEXバルブの長さが違っていた(現物の方が2mm短い)
・取寄せたバルブは117クーペ用のもので、ピアッツァ用は実は品番が違った
・そしてピアッツァ用はメーカー生産終了品につき入手不可
・加工等の回避策を考えたがリスクもあるので、新規製作で対応したい

何故違うのかはよくわからないが、とにかく現物が違っていて、しかも純正新品が出ないのであればどうしようもない。ワンオフだろうが純正だろうが動けば問題ないので、勿論そのまま継続(バルブ新規作成)でお願いする。

同じG200エンジンで、何故わざわざバルブの長さを変えるのかは実際に設計した人にしかわからない話だが、社長曰く「そこはいすゞの…(以下略)」だそうで、1980年代であればそんなこともあっただろう的な話をしていた。さもありなんではある。

その後は順調

9月も終わろうという頃になり、進捗状況の連絡が入った。ヘッドOH作業は完了し、車体への装着を進めているとのことであった。メールには幾つかの写真が添付されていた。実に良い仕上がりに見える。

新旧バルブ(新規製作品と、元々ついていたもの)の比較もあった。

ただ、作業中に幾つか問題が発生したため、以下の作業が発生した。

  • デスビの回転が渋いので計測したところ、シャフトが曲がっていたため補修
  • スロットル側の冷却水ホースがフニャフニャなので交換

雑な工場だったら無視して進めそうなところをきちんと対処してくれるのはさすがである。

動作確認

そして9月28日、エンジン及び補機類の組付けが完了し、始動に成功したとの連絡が入った。調子よく回っており、是非一度見てもらいたいとのことである。10月4日の朝に確認に行く旨のアポを取り、Vespa LX125ieに乗って確認に向かった。

以前のズボボボ音とは雲泥の差である。実際にどうなのかは乗ってみないと何もわからないが、この排気音からは好調さが期待できる。預けてから3ヶ月近くを要したが、遂に復活を遂げたと言えよう。

これで秋のツーリングシーズンに間に合ったかと思いきや、ブレーキ周りで思いのほか苦労し、それだけでエンジン修理と同じぐらいの時間がかかってしまうことになることは、この時点では知る由もない。