部品の整理をすべく、保管箱に入っている部品類を出したり入れたりしている最中、ふと取り上げたデジパネコントローラからカラカラと音がした。貼ってあるマスキングテープには「2015/12/31 ついにこわれた」と汚い字で書いてあった。年末も押し迫った中、こんな作業をしていたんだから、かなりウンザリしていたに違いない。
過去のTweetを辿ると、こんなことをしていたようだ。
最近不機嫌だったピアッツァのデジパネ、遂に全く速度を表示しなくなってしまったので、部品取り車のコントローラーに交換した。速度表示とともに、数年ぶりに水温計等も復活した。しかし燃料計は不正確極まりない。フロートが駄目なのだろうか。 pic.twitter.com/L7VQbmmECV
— m.sota (@msota_RS) December 31, 2015
その際に外したものなので当然問題アリなんだが、このカラカラ音が原因なんだとしたら、それをどうにかしたら直ったりしないだろうか。そこで興味本位でネジを外してみた。
すると、部品が一つ外れて転がっていた。
部品に印字してあるキーワードで調べたら「クリスタルオシレータ」だそうだ。理由は判らないが、これが基板から脱落していた。何をするものなのかは知らないが、部品が無いのにまともに動くはずがない。
ついでに、他にも異常がないかを見てみる。半田クラックっぽいものは素人目には見当たらない。よく言われている電解コンデンサの膨張らしきものも感じられない。脱落したクリスタルオシレータはもう一つある。とりあえず電解コンデンサとクリスタルオシレータの規格だけ記録しておいて箱を閉じる。
続いては部品調達だ。ネットで探してみると、同じような形状のクリスタルオシレータがあまり見当たらず、もっと小さいものなら幾つかある。いただいた情報によれば規格さえあっていれば形状はあまり気にしなくて良さそうだ。電解コンデンサは、現在取り付けられているような筒の両側から足が出ている形状のもの(チューブラ型というらしい)は今や絶滅危惧種らしく、これもあまり見当たらない。通常の形状のものを強引に取り付けるしかなさそうだ。
部品調達はネットの方が簡単なのだが、丁度外出予定があったので、ついでに小机にあるサトー電気に寄って購入した。○○がないので■■でいいですか? なんて聞かれても、何もわからないので「じゃあそれで」と言うしかなかった。
早速部品を取り付ける…のだが、その前にいま着いているものや、脱落したものの足だけ基板に残っているものを外さなければならない。半田吸取線も除去ツールも持ってはいるのだが、まるで巧く使えなかった残念な記憶しかない。しかし今やYouTubeという強い味方がある。それを参考にやってみると、当然ながら苦労はしたが、どうにか除去することができた。
そして取り付け。こちらはさほど苦労しない。
電解コンデンサもついでにやってしまうという手段もあるが、一旦これだけにしておいたほうが、何が原因で壊れたのかが明確になるので、クリスタルオシレータだけでやめておく(メンドクサいからやりたくないことの言い訳にすぎない)。
さて早速装着だ。過去の経験に従い、潔く運転席を外して潜り込み、現行のデジパネコントローラ(部品取りから持ってきたもの)を取り外す。
そして修理したものを取り付けて、早速キーをONにして動きを確認する。とりあえず全てのインジケータは動き、速度も表示されている。記憶が曖昧だが、修理前は速度表示は真っ黒になってしまっていたはずだ。
そそくさと配線類を整理し、運転席を取り付けて試乗する。速度はきちんと車速にあわせて変化した。そしてトリップメーターも動く。一旦エンジンを止め、再度エンジンを始動したところ、トリップメーターは停止前の距離をちゃんと覚えていた。これまで取り付けていたデジパネコントローラは、この数値を忘れてしまう持病があったので、この点では明らかに良くなった。大した苦労はしていないが、やった甲斐があった。
しかし残念ながらオドメーターは動かない。これを一番期待していたのに…残念だ。しかし、オドメーターについてはコントローラ側の問題ではない可能性もある。オドメーター側も疑ったほうがよさそうだ(意地でも電解コンデンサを交換せずに済ませたいだけ)。