n回目の給油口錆取り

ピアッツァに限ったことではないが、クルマの給油口近辺は錆びやすいポイントとして有名である。最近のクルマのことは全くわからないが、1980年代以前のクルマに関してはどれも似たようなものだろう。

うちのJR130ピアッツァは購入した時点で既にボロボロで、約20年前に一旦自分で錆取りしてPOR15とパテを盛り盛りにした。その後残念ながら当初の処理が不完全だったため錆が再発し、2009年にニッパに修理を依頼している(今になって写真を見てみると、わざわざ頼むほどじゃないようにしか見えないが)。

このニッパによる対策もそれほど長持ちせず、数年前にガリガリ削ってパテ盛り、最低限の平滑化だけやったのが現状である。このまんまもう3年ぐらい乗っている気がするが大して気にならない。慣れとは恐ろしいものだ。

ただ、修理した下側は概ね問題ないもののヒビ割れが出たりしているし、何もしていない左側も割れたり浮き上がったりしている。

マフラーやらエンジン廻りやらを色々やっているうちに少し気になってきてしまったので、いつだったかの米国出張中になんとなく買ってしまったリューターセットを持ってきて削り始めてしまった。

こうやって「思わず」行動してしまったのは、既に塗料のオカジマでミスティホワイトのスプレーを調色済みだからだ。マフラーで奔走していた際に近隣を通るためについでに作成したものだが、この塗料がなければおいそれとは手を出せない。

削ったら塞がなければならない。早速手持ちの厚付けパテを塗る。

ここからは削る・確認する・不満があれば盛り直す、の繰り返しになる。このパテは速乾性の筈なのだが硬化剤が微妙に足りなかったり、混ぜ混ぜ行為が不足していたりするとやたらと乾燥に時間がかかることがあるため、繰り返し作業の間隔が著しく空いてしまう。不満があまり無い状態になるまでに1ヶ月以上かかってしまった。もう少しやりたい気もしたが、待つのがメンドクサくなってやめてしまったというのが正直なところだ。

そして遂に塗装となるが、その前にサフェーサーを塗らなければならない。普通ならクルマ用に売っているものを使うのかもしれないが、こういう小面積の場合は目の細かいプラモデル用の方が個人的には使いやすい。

ここからは、またもや塗る・削る・確認する、の繰り返しである。パテのように乾燥まで数日ということはないので作業性は良い。但し風が強いと塗れないので天候に左右される。

このクルマのように、何度も同じような修理をしていると、過去の色々な素材が削っているうちに現れ、且つその素材が硬かったり柔らかかったりするのでうまく平滑化できない。何度かやったところで諦めて終わりにする。

そして遂に塗料のオカジマ特製ミスティホワイトの登場である。2本で9千円というまあまあな値段であるが、現物合わせのワンオフであり、値段をどうこう言うべきものではない。ちなみにこの「アドミラアルファ」というのは耐候性の良い高価な方で、もう1ランク安いものもあるが、2000円ぐらいの差だったのでケチらないことにした。

マスキングの状態や、ゴミ等がへばりついていないことを確認し、なるべく風が弱い日を狙って塗る。

微妙にタレたように見えるので、1200番のペーパーで削りつつ何回か重ね塗りする。一度の吹付けは何往復もせずにせいぜい2往復に留め、乾いてから何度か重ねる方が失敗しない。

割れが再発したり、凸凹が残っていたりと気になるところもあったのだが、横浜オフの日が近づいてきてしまったのでここで一旦終わりとする。2000番のペーパーで磨き、コンパウンドで艶出しをする。

最後にフューエルリッドを取り付けて、一応の完成となる。

調色してもらったとはいえ、周りの色とは完全には合っていないようで、若干黄色が強めになっている。フューエルリッドの色(これを預けて調色してもらった)とは合っているので、塗料のオカジマさんは良い仕事をしてくれたと言える。周辺との違いに文句を言うのはお門違いだ。少なくとも遠くから見る限りは何もしない以前の状態よりは遥かにマシになっているので、これで一旦終わりにしよう。どうせまたそのうち錆びて浮いてきたり、パテが痩せて割れたりするに違いないのだ。