蛇腹取付&水温センサー交換

部品一式来たる

発注から10日後、英国Royal Mail発送の国際小包が届いた。

Welcome to Japan

蛇腹が入っている割には随分小さい箱だな、と思いつつ開けてみると、箱の中にギチギチに詰め込まれていた。

部品は?

梱包材の中に居た

ブローバイホース(やはり裂けている)と温度センサーがつけっぱなしだった

オマケつき

気になるのは中古蛇腹の品質だ。見てみると、1番に小さい亀裂が入っているものの、外したやつに比べると圧倒的に品質が良い。25ポンドでこれなら大満足だ。

ほんの小さい亀裂がある

亀裂部分には接着剤を塗っておく。

コレがなかなか良いとの噂

締める際に邪魔にならない程度に塗る

これで準備は整った。

水温センサー交換

さてそれでは蛇腹を…の前に、水温センサーを交換する。これは春先から夏にかけて延々悩まされていた、暖気後のアイドリングが不安定になる現象への対策だ。各所の掲示板の過去ログ等を読み漁った結果と、温度変化に伴って駄目になるという事実からコレじゃないかと類推したものだ。当たるかどうか自信がないので、残念ながら蛇腹と一緒にMOTORWORKSから買った中古品への交換だ(センサーなんて新品のほうが良いことはわかりきっているが、当たりかどうかわからないものに1万5千円も払う勇気がなかった)。

中古センサー

ちなみにこちらは蛇腹と同じく20ポンドちょっと。アテがハズレてもそれほど痛くはないが、ホントにハズレなのかを判断しづらいという課題は残る。この作業をもう一度やりたくはないので、やっぱり新品にしとけばよかったと思いながら作業を始める。

まず最初にやるのは冷却水を抜くこと。センサーは水路の途中にあるので、水を抜かないことには始まらない。本来はドレーン兼水温計センサー(水温センサーではない)から抜くらしいが、センサーが折れたら嫌なのでホースを外して抜いてしまう。ここは10年ぐらい前に一度外しているので、簡単に抜ける。

しばし放置

さて水温センサーを…と言いたいところだが、取り付けてある場所がよろしくなくて、19mmのフレアナットレンチがまともに入らない。エアクリーナーボックス一式をまるごと取っ払ってもできないのだからどうしようもない。本来の手順的にはラジエータを外すと思われるので、ラジエータ外し作業に入る。

まずはラジエータに繋がるホースを抜いていく。思いのほか簡単に抜ける。しかし、ラジエータに繋がっているファンのコネクタ(燃料タンク裏のコネクタ集積部にある)がなかなか外れない。シリコンスプレーを吹いたり揺すったりして、やっとコネクタが外れたと思ったら、今度はそのコネクタをエンジンとタンクの間にあるゴム板にある穴を通すことができない。

抜けてくれない

ファン自体を外すのは面倒でやる気にならない。ラジエータを外すことは諦めて、水温センサーを固定しているエルボみたいな部品を外してしまうことにした。

こっちを外してしまう

こちらはこちらでレンチが入りづらい上にネジが固くて作業性が悪いのだが、全く外れる気配もないコネクタと延々格闘するよりは、少しずつであっても進むほうがまだマシだ。かなり時間をかけてようやく一式を外し終えた。

丸ごと外す

そして水温センサーを外す。水温センサーは真鍮製だか何だかで、強度が低い。そのため、取り外す際に折れてしまうことがあるらしい。これまでの錆取り作業の経験上、ネジ折れには極めて敏感になってしまう。アストロプロダクツで買ってきた19mmのフレアナットソケットを噛ませ、慎重に力を入れながらじわじわと外す。なんとか折れずに抜くことができた。

緊張する

そして中古品の水温センサーに入れ替える。ワッシャーだけは新品。

取付作業のなんと気楽なことか

あとは外した部品を次々に戻していくだけだ。エルボを取り付け、無駄に外したラジエータ固定用ネジを締め、水温センサーを接続し、ケーブルをタイラップでフレームに固定し、外したホースを繋ぎ、ホースクランプを締め、冷却水を入れる。

スロットル&蛇腹取り付け

ここまでは前座だ(とは言ってもかなりメンドクサかった)。これからが本番だ。

まずはスロットルを取り付ける…のだが、その前に燃圧レギュレータからインジェクタのレールに繋がるホースを入れ替える。

新品純正ホースはやけに長い

ピアッツァ用に買った日産純正品を使ってしまえ…と最初は思ったのだが、直角に近い曲がり方をしているのでおとなしく純正品にした。何かと共通なのか、妙に長いので無駄な部分は切ってしまい、燃圧レギュレータに繋ぐ。ここは何故かワンイヤークランプ指定になっている。ネジ式にしてしまおうかと思ったのだが、迷いつつ新品を買ってしまったので、おとなしくそれを使う。久しぶりにこのクランプを締めたが、やはり癖があって簡単ではない。

他に何も使いみちがない工具が10年ぶりに登場

そこそこうまくいった

そしてスロットルを元あった場所に戻す。その前にスリーブには薄くシリコングリスを塗っておく。次にまた抜くときに抜きやすくするためのおまじないにすぎない。そしてアクセルワイヤー、チョークワイヤー、スロットルポジションセンサーのコネクターを元に戻す。

このへんは外すより付ける方が簡単

続いてエアクリーナーボックスの下側を元の場所に戻したところで、真打ちの蛇腹登場である。

やっと着ける時がきた

その前に、ブローバイホースを交換しなければならない。

新旧比較

これもワンイヤークランプ固定なんだが、ここはさすがにどうでもいいだろうと決めつけて手持ちのネジ式を使った。

Before

After

そして蛇腹も元の場所に戻し、ワンイヤークランプを通した上でスロットルに押し込む。続いてブローバイホースを差し込んで外したときと同じくマイナスドライバーでホースクランプを回して固定する。さらにエアクリーナーを装着し、ボックス固定用クランプ3箇所を固定し、温度センサーのコネクタを差し込む。そして最後の難関、蛇腹のワンイヤークランプ4箇所を締める。

やっと元通り

外していた燃料タンクを戻す。その際に、燃料タンクからインジェクタレールに繋がるホースは、日産純正部品に交換した。

その他、何故か外していたモトロニック等も元に戻し、おそらくエンジン始動できるであろう状態になった。

試始動・試運転

そこそこメンドクサい作業をしたので、結果に期待しながら、キーをオンにしてセルを回す。燃料が行き渡ってエンジンがかかった。

それはいいことなんだが、期待に反してアクセルに対する反応が鈍い。エアクリーナー攻撃をしても無反応なのでエア漏れ(締め忘れや不足)ではなさげ。排煙が黒いので明らかにおかしい。暫く放置してもあまり変わらないので、暖気の問題でもない。だからといってエンストするかと言うと、そんなこともない。

とりあえず試運転をしてみたが、明らかに変だ。バランスが非常に悪い。3気筒になってしまったかのようだ。

この状態はなんとなく身に覚えがある。プラグを外して比べてみると、3番だけギャップが小さかった。

何故そうなったのかは不明

シックネスゲージで全て0.9mmに揃え、黒くなっているプラグを掃除して再装着した。そしてプラグコードを接続して再始動すると、明らかに良くなった。

とはいえ、プラグギャップは10年前ほど酷く違っていたわけでもなく、こんなに違いが出るかと言うと怪しい。プラグコードの接続を間違えていたとか、ポカミスの可能性も否定できない。

まあなんにせよ良くはなった。あとは何度か試運転してみて、本当に改善したのかを様子見するだけとなった。そして、水温センサー交換効果もまだわからない。これは少し長めに距離と時間を乗ってみるしかないだろう。

「蛇腹取付&水温センサー交換」への2件のフィードバック

  1. ピンバック: 試運転4連発 | sabitori.com

  2. ピンバック: スロットルポジションセンサー位置調整 | sabitori.com

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