東北ツーリングの最後の最後に壊れてしまったオドメーター。Kのオドメーターが壊れるのは有名な話で、殆どの場合はギヤが劣化して歯が欠けてしまうことが原因。
こんなの明らかに設計ミス(材料選択ミス)で、リコールものだろうと言いたいぐらいだが、残念ながらBMWはそのような対応をしていない。仕方ないので先人の知恵に従って直すしかない。
故障箇所確認
まずは本当にギヤの問題かを確認しなければならない。そのためにはメーターAssyを外さなければならない。そして、そのためにはスクリーンを外したほうが作業しやすい(外さなくてもできるっぽいが、さほど苦労せずに外せるものは外しておいたほうが明らかに作業性が良い)。
そんなわけでカウル内張りとスクリーンを外す。内張りはしょっちゅう外しているが、スクリーンは全塗装の時以来だ。
そしてメーターを外す。メーターAssyは、ベースにネジ4本(5mmのキャップボルト)で固定されている。まずはこれを全部外す。この時点でメーターAssy自体は外れる。そして、コネクタもまたネジ(3mmのキャップボルト)で固定されているので、これも外す。これで完全に取り外せる。
外したメーターを部屋に持ち込んで分解する。分解の仕方は詳しい動画が上がっているのでそれを参考にする。いい時代だ。
コレを見ながらじわじわと作業を進める。
そしてオドメーター部を取り出す。ギヤを見てみると、明らかに歯が欠けている。やっぱりコレか。手で回してみても空転するばかりで、これでは動かなくて当たり前だ。
ダメなのは黄色いやつと、モーター直結の12Tで、残りは生きている。時間の問題の気もするが。
ギヤ調達
ここまでは予想通りだった。
となると、新しいギヤを調達しなければならない。選択肢は3つ。
1. 作る
2. 海外から買う(伊minitools、米orometergears)
3. ヤフオクに出品されているものを買う
まず最初に1.を考える。12Tは汎用品は使えるらしいが、問題は黄色い方。2つのギヤを張り合わせた上で軸径も揃えるような工作をしている強者の事例が存在しているが、正直言って面倒くさい。他に何も選択肢がない場合の最後の手段にしたい。
買うとなると2.か3.だが、海外のモノは案外高いし送料もかかる。3.は8000円という微妙な値段ではあるが海外よりは安いし、すぐに届く。じゃあ3.にしよう…と思ったら、ちょっと前まで出品されていたものが見当たらない。履歴を見たら前日に落札されていた。なんてこった。
とはいえ、どうせたくさん持っていて、そのうち再出品されるに違いない。それをひたすら待っているのも阿呆らしいので、出品者が出している別のギヤの質問欄から問い合わせてみると、案の定BMW K&R用を出品してくれた。早速落札した。
水曜日の深夜に落札し、木曜日の朝イチに支払い、すぐに発送されたギヤは、結局土日(郵便局が配達業務をしない)を挟んで月曜日に届いた。週末やりそこねてしまったが仕方がない。
取り付け
ギヤを見ていると我慢ならなくなり、月曜日の夜に作業をしてしまう。分解したままおいてあったメーターにギヤを取り付ける。
そしてオドメーターの値を想定される正しい距離まで進める。
ついでに、ABS警告灯を点灯しないようにするための予行演習をする(今回は一応やらずにおく)。
あとは分解した手順の逆に組み付けるだけだ。大した作業ではない。
試運転
翌日の在宅勤務開始前に、ササッと試運転に出かける。動くかどうかはほんの少し走ればすぐにわかる。トリップは順調に回り、75003kmだったオドメーターは75004kmになった。問題ない。成功だ。
天気も良いし、せっかく直って気分が良いので、昼休みにプラプラと走り回ってしまった。
出品者曰く、このギヤは10年保証とのこと。とはいえ、たぶん壊れることはないだろうし、壊れる前にK自体を降りている気がする。
参考サイト
先人がたくさんいて助かった。
https://ameblo.jp/betarev3817/entry-12563064643.html
http://matagari66.seesaa.net/article/476526167.html
https://norider.exblog.jp/16476630/
https://www.odometergears.com/documentation/BMW_Motorcycle_MotoMeter_Odometer_Gear_Replacement-.pdf
これだけ情報も部品もあると楽なもんだ。あっという間に作業が終わった。ピアッツァのオドメーターなんて(真面目に取り組まなかったということもあるけど)10年以上直らなかったのに。
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