ISUZU FESTIVAL 2023(と、その後)

昨年に続いてISUZU FESTIVAL(未だにこの呼称に馴染めない)に行ってきた。

どうしても行きたいというわけじゃない、というのは例年と同じだが、前年の往復時にエアコンが無いために疲弊したことがエアコン修理のきっかけになったこともあり、せっかくエアコンも直したことだし…といった、さほど前向きでもない理由で参加することにした。

2022年は会社が何故か金曜休みだったこともあり、前々泊キャンプと前泊飲み会を経て参加して当日帰宅という豪勢な旅程だったが、2023年は前泊すら叶わず早起き強行軍で、逆に後泊してのんびり帰る旅程となった。

後泊はキャンプのつもりだったが、日曜日夜から月曜日にかけての天気予報が数日前から極めて怪しく、強行軍で疲れた身体に雨中キャンプは堪えるので潔く断念。健康ランドかサウナを模索したが距離や価格の観点で都合の良いところがなく、浜名湖西岸の安宿(なんと2404円)を確保した。

安宿泊にしたので大した準備は要らない。着替え・寝巻き(安宿は浴衣無しのため)・温泉道具・非常用の食い物・カメラ一式といった程度。あとは暑さ防止用にメッシュ背もたれ・冷感タオル・充電式扇風機を用意し、出発直前に保冷バッグ一式を用意すれば準備完了。あと、一応洗車をした。

最大の懸案事項は冷却水漏れだが、やれる範囲での確認はしたので、ペットボトルの水を1本増やした程度で、それ以上は過度に気にしないことにする。

Day 1 出走〜ISUZU FESTIVAL 2023

ISUZU FESTIVALの開会時間は10:00ということになっているが、開始直前に着いてもろくなことがなさそうなので、9:30到着を目指して5:00前に出発することにした。そのため、着替えの準備や荷物の積み込みは前日中に済ませ、朝飯も車中で菓子パンを食うことにして準備時間を節約する。早めに床に就いたが案の定すぐには寝付かず、よく寝られないまま4:30に目覚ましに起こされた。

朝が早すぎて、どれだけ顔を洗っても目が覚めない。クッキーと目覚めの珈琲だけのプチ朝飯を済ませ、保冷バッグを準備し、ダラダラとピアッツァに乗り込む。4:59、ギリギリ5時前に出発する。本来はちゃんと暖気したいところだが、爆音気味なのでそそくさと家を出る。

5:00前だが既に明るい

こんな時間だからガラガラだろうと思いきや、そこそこ波が良くてサーファーが多いせいもあり、朝っぱら感に乏しい。R134は渋滞はしていないが快走路状態でもない。いつもの柳島のガソリンスタンドも普通に混んでいる。日曜日のこんな時間に行動することは滅多にないから知らなかったが、これが普通なんだろうか。

往路は時間の余裕があまりないので、さほどケチらない経路にして、秦野中井から東名高速道路に乗る。腹が減ってきたので中井PAで停まって菓子パンを食う。

前日のうちに買っておいた

そそくさと出発したが、焦りすぎて冷却水残量確認を忘れていた。往路で最もクルマに厳しそうな大井松田からの坂道を登りきり、足柄SAで停まって残量を確認する。問題なし。

ここで大丈夫なら心配は要らないだろう。ここから先はひたすら淡々と走るだけになる。新東名なので制限速度は120km/hだが、100km/h程度が快適速度なので、95〜110km/hあたりで走る。当然他車より遅いので、他のピアッツァに抜かれたり、近くに見つけたのに追いつけなかったりしながら進む。

途中で150,000kmに到達

ショボい藤枝PAでトイレ休憩し、岡崎SAのセブンイレブンで昼飯用に冷やしきしめんを買う。あとは次の豊田松平ICで降りて現地へ向かうだけ…なんだが、料金所でETCが反応せず足止めを食らう。秦野中井では何とも無かったのにどうしたのか。後ろの方、失礼しました。

トホホ

ここから先は去年も通った道。20分程度のドライブを終えて、見事に予定通り9:30に香嵐渓へ到着したのだが、なんとこの時点で駐車場はほぼ満車で、入ってすぐの出遅れ車エリアに停めることになった。停めきれずに一般車エリアに回されるよりはマシだ。車種別エリアに並べたいなら9時すぎには来ないと駄目なようだ。

たまたま同じタイミングで来たピアッツァが並んだ

2022年は直前になってキッチンカー出店がとりやめになり、持参したペヤングを食う羽目になったが、今回はきちんと出店している。その分、参加者の駐車エリアが減っているが仕方あるまい。キッチンカーの代わりというわけじゃないだろうけど、いつも来ていた太鼓の方々が居ない。

たまたま入り口近くに停めていたので、開会式にも参加した(聞いていた)。遠くにいる人には何も聞こえないだろう。あとは例年通りダベるだけ。まあそんなもんだ。

毎年こんな感じ

元・前田号(XG)に出会えたことが今回最大のトピックか

そして15:00ちょっと前にくじ引き大会があり、イベントは終了となった。

Day 1 浜名湖へ

ここから先は単独行動に移る。ISUZU FESTIVAL自体は、それはそれというか、基本的に主催者が定めた予定に従うだけの話だったが、ここからは自分の世界になる。ある意味ここからが今回の旅の本番だ。

目的地は浜名湖の安宿で、高速道路で行くのが最も簡単だが、まだ時間の余裕もあるし、何より全然面白くない。去年も通った奥三河エリアを通って行くことにする。

R420を道なりにひたすら走る。山間を淡々と走る道で、素晴らしい景観は見られない。路面状態は良く、交通量も少なく、道幅もそこそこ広くて走りやすいので、どっちかと言うとバイク向けだろう。

R420のあとは、幾つかの県道を経て、元有料道路の鳳来寺山パークウェイを通る。元有料道路なので良い道であることを期待したが、路面状態がよろしくなく、途中停められる場所もなく、景観もさほど良くないので拍子抜けだ。これが有料道路だったら金返せと言いたくなるレベルだが、無料化されているので何の文句もない。

鳳来寺山パークウェイを抜けると湯谷温泉が現れる。

飯田線の湯谷温泉駅前(無人駅)

温泉街(というほどでもないが)を抜けたところにある「鳳来ゆ~ゆ~ありいな」に向かう。要するに公共温泉だが、プールも併設されているらしい。さすがに今日のところは泳ぐ気はない。

券売機で入浴料620円の券を買い、係の方に提示するとロッカーの鍵を渡される。ちょっと変わった仕組みだ。浴場は内湯・露天ともになかなかの広さだ。あまり便の良い場所でもないので、客数も多くなくて居心地が良い。湯は無色透明無臭でさほど特徴がないが、上がってからしばらくしてもポカポカしていて肌も滑りも良かったので、泉質は良いのだろう。

そろそろ宿に向かわねばならない。考えるのも面倒なのでGoogle Mapナビの言う通りに三ヶ日に出る。そこで去年と同じく地場スーパーの遠鉄ストアに寄り、晩酌のビールと翌朝のパンを買う。

極力地場のスーパーに行くことにしている

あとは宿に向かうだけ。その道すがら、浜名湖沿岸部で撮影でもしたいところだが、クルマを停められる場所は皆無で、且つ景色もパッとしない。浜名湖自体が全く秘境感が無いというか、生活感に溢れすぎていて、景色的にスゲーという場所じゃないから仕方がない。

そんな事を考えているうちに宿についてしまった。今回の宿はTabist 湖西 浜名湖の宿である。幾つかある部屋から一番安い部屋を選び、且つ素泊まりで、さらに何故か5%引きとなり、結果的に2404円という破格値だ。こんな安い宿に泊まったことは勿論なく、逆に不安になる。

値段なりにボロいことは否定できない

荷物を整理して玄関を入っても誰も出てこない。呼び鈴を押すとお兄さんが出てきたが、晩飯の準備で大忙しの様子。フロントにおいてあるiPadで手続きをやっておいてほしいとのことだったのでアプリの指示通りにやる。最後まで進めると、支払いをしてほしいとのことだったのでそこで終わりにする。

お兄さんは忙しいようでなかなか出てこない。ワンオペであることは想定内なので、置いてあるパンフレット等を見ながら待つ。かなり待ったところでお兄さんがやってきて、とりあえずPayPayで支払いを済ませる。その後は部屋に案内され、風呂やら何やらの説明を受けて終了。玄関は開いているので出入り自由で、帰りは鍵をテーブルに置いて勝手に出て行って良いとのこと。なんという合理的な仕組みだ。

部屋は四畳半で最低限の広さだが、収納も多いし、どうせ一人だし、何の問題もない。冷蔵庫もテレビもついている。これで2404円。何の文句があるというのか。

素晴らしいコストパフォーマンス

腹が減ってきたので晩飯に出かける。目指すのは数キロ先の湖西市中心部にあるローカルチェーン店、五味八珍だ。五味八珍自体は家から近い大井松田や御殿場にもあるので全然珍しくないが、この店は浜松餃子を売りにしていて、且つ俺は旅行に行ったら名店と呼ばれる店よりも、その地域に根づいたローカルチェーン店に行くのを基本ポリシーとしているので、今回においては五味八珍が最良の選択肢と言える。

数キロなんてすぐそこ

コレを頼んだ

満足だ

滅茶苦茶美味いわけじゃないが、十分な満足感が得られた。これこそがローカルチェーン店に行く良さだ。絶対にハズレがない。間違いない。唯一残念だったのはビールを飲めなかったことで、これは店が悪いのではない。

満足感に包まれたまま宿に戻る。若干汗をかいたので軽く風呂に入る。30分毎の予約制で、事前に20:30〜21:00を指定しておいた。

無駄に広い

そしてようやくビール。満腹の風呂上がりにダラーっと座椅子に座って飲むビールは格別だ。

iPadで2018年版のツーリングマップルを見ながら翌日の計画(雨なので大したことはできない)を考えているうちに激しい睡魔が襲ってきた。買ってあった日本酒に手を出すこともなく、潔く睡魔を受け入れてそのまま撃沈した。

Day 2 雨なので…

2404円であることを前提とすると超贅沢な布団で快眠し、7時前に目覚めた。起きてみると、雨はまだ降っていないっぽい。とは言え基本的に雨予報なので、降らないことを期待した行動計画を立てる気はない。朝飯の菓子パンを食いながら何をするかを考える。

そもそも静岡県沿岸部にはコレといったドライブスポットは無く、しかも雨となるとやれることは限られる。インドア志向の計画にしたほうが良い。色々と考えた結果、ここ湖西市からはそう遠くない磐田市にあるヤマハコミュニケーションプラザに行くことにした。元々YAMAHA派な自分としては一度は行ってみたいと以前から思っていたところに、今日みたいな何をしたらいいのかさっぱりわからない日が訪れたというのも巡り合わせの妙というものだ。

磐田へ行く道は色々あるが、個人的に気に入っている浜名バイパスを通っていくことにする。気に入っているとか書いたが、過去にそれなりの頻度で静岡県を一般道で走破していた際によく通ったものの、ここ10年以上走っていないはずだ。このエリアに来る頻度も、一人旅の機会も減っているので致し方ない。だからこそ、せっかく近くに来たので通っておきたい。

浜名バイパスの入り口にあたる道の駅潮見坂に向かう。途中でスズキの湖西工場のすぐ前を通る。たくさんある駐車場から作業着を着て工場に向かう人が散見される。この人たちは家から作業着を着て通勤しているのだろうか。普通は工場内に更衣室があると思うんだが。

走行するうちに道の駅潮見坂に着く。半分以上が大型車エリアなので、もはやここは長距離トラックドライバーの仮眠スペースと化している。そういう場所も必要だろう。海の方を見ると、台風の影響で波が荒れている。勿論風も強い。あまり長居しても良いことはない。トイレだけ済ませて先に進む。

平日朝は普通車は少ない

久しぶりに走る浜名バイパスは、以前のイメージ通り爽快な道だ。海寄りではない上り車線であることと、天気が悪いのが残念だが、そんな事を言ってもしょうがない。

この橋がいいんですよ

ほんの数キロの爽快なドライブの後に待っているのは、朝っぱらの浜松市郊外の中途半端な渋滞。うんざりする前に給油する。去年ほどではないが、この燃費は良い方だ。

面倒なのでナビに従って淡々と進んで磐田市に入り、ヤマハスタジアムが見えたかと思ったら、すぐその先がヤマハコミュニケーションプラザ、というかヤマハ発動機の本社だった。その前にあるお客様駐車場に堂々とピアッツァを停める。

何らやましいことはない

いかにも職場っぽい本社ビルの右側に、ヤマハコミュニケーションプラザの建物はある。

ヤマハ発動機本社の敷地内だが、出入りは自由のようだ。製造業では当たり前に居る守衛さんもここには居ない。

大した前提知識もなく館内に入る。1年ほど前にいすゞプラザやらトヨタ博物館やらに行ったのである程度想像はできていたが、こちらはこちらで実に楽しい。きりがないので箇条書きにする。

  • 1階はどちらかというと現行車中心の展示で、跨ることもできる
  • 勿論Moto GPやら何やらのレーサーも展示されている
  • YZF-R1のサウンドシミュレータなるものがあり、オッサンが延々楽しんでいた
  • またがれるバイクには全部跨ってみた。今どきのXSR900に跨ってみると、幅広ハンドルな割には前傾姿勢で、あんまり収まり具合がよろしくない。乗ったら違うのかもしれないが
  • Designというエリアがあり、そこにSRX-6とVmaxが飾られていた。DesignというテーマでSRXを選ぶとは、わかっているじゃないか
  • 東南アジアの150ccバイクが何台か展示されていたが、そこそこの車格もあって、乗ったら性能的に丁度良くて楽しいんだろうなあという気がした。わざわざ買う気にはならないけど
  • 最近のYZF-Rナントカも、全排気量が展示されていたが、正直あんまり区別がつかなくてよくわからない
  • いくら現行車だからってHonda製のVinoを展示するのはどうかと思った
  • SRやSEROWのファイナルエディションも展示されていた。今後どうするんだろう
  • 1階の一番目立つところにはTRACER9が置かれていて、回転台の上でグルグル廻っているのだが、個人的にはあんまりピンとこないバイクなので、そこまで飾り立てなくても…という気がしてしまった。乗ったらそれなりに楽しいんだろうけど…
  • その奥にはトヨタ2000GTやLEXUS LFA等、YAMAHAが関与した四輪車も飾られていた
  • 2階に行くと、こちらは歴代の市販車やレース車が飾られているエリアになる。こちらの方が楽しい
  • レーサーが立てて展示されているのは斬新だった。YZRのエキパイがこんなところから出ているのか、とかよくわかる
  • SEROWは超売れたのでわかるが、国内では不人気だったTDM850まで飾られていたのは意外だった。まさか自分が乗ったYAMAHA車全てに巡り会えるとは(厳密には年式や型が違うが、それを言ったらきりがない)
  • FZ750、SDR200、RZV500等、デザイン・仕様ともにYAMAHA車らしいものが展示されているのが良い
  • その割にはRZだとかXJRだとか、売れ線だったものが見当たらない。まあ数ヶ月単位で入替えているんだろう
  • ライブラリーコーナーも充実していて、自分も持っている古いSRXの本も置いてあった

一番目立つところにはGPレーサーが置かれる

やっぱりカッコいい。俺が乗っていたのは2型の400だが大差ない。もう一度所有したい。

こんなところで再会できるとは思わなかった。これも良いバイクだった

コレは文句なしの名車だろう。俺が乗っていたのはコレの次の初代セル付きだった

この時代のYAMAHA車のデザインは本当に良かった

斬新な展示方法だ

どんどん時間が経っていて、気づいたら2時間近く館内を行ったり来たりしていた。いや〜ここは実に楽しい。来てよかった。雨予報じゃなけりゃ浜名湖にも泊まらなかったし此処にも来なかった。悪天候様々だ。

Day 2 遂に「さわやか」にありつく

見ていろと言われればいくらでも見ていられるのだが、次のことを考えなければならない。それは昼飯だ。昨日の五味八珍に続いて本日もローカルチェーン店に向かう。週末は混んでいてまず入れない「さわやか」に、ここぞとばかりに行く。実は湖西の五味八珍のすぐそばにも「さわやか」はあったのだが、当然のように混んでいたのでスルーしていた。

ヤマハ発動機本社から最も近い「さわやか」は磐田本店だ。ほんの数分で着く。平日だし、首都圏からも遠い(なので地元民しか来ない)のでさほど恐れなくても良いとは思うが、一応開店早々に着けるように向かう…のだが、ヤマハコミュニケーションプラザが楽しすぎて少々出遅れてしまった。11:04に「さわやか」に到着した。

駐車場が案外混んでいるので、そそくさと店に向かう。店内の先客は5組程度。役所等にある発券機のようなものから番号を貰う。15番だった。そこには11:24頃の案内になりそうだと書かれているが、11:00に開店したばかりで誰も食べ終わっていない状況では、あんまりアテにはならないだろう。しかし、わざわざクルマに戻ってプラプラするほどの待ち時間とも思えないので店内の椅子で待つ。

「さわやか」は、よく神奈川の雄「ハングリータイガー」と比べられるが、店内各所のポスター類から感じられる雰囲気としては「さわやか」の方が明らかに庶民的で、地場のファミリーレストランだ。「ハングリータイガー」は、以前のことはもはや覚えていないが、最近は明確にワンランク上を志向していて、ファミリーレストラン感は全く無い。これは単なるキャラの違いであり、良し悪しではない。

そんな事を考えていると、予定より10分早く案内された。周囲は俺と同じく平日狙いで来たソロ男性客が多い。どうせ皆ハンバーグしか食わないし、四人席に一人客ばかりなので、元ファミレスアルバイト店員としては、なんだか申し訳ない気分になってしまう。

注文するのは勿論げんこつハンバーグランチだ。それに加え、ソフトドリンクが安いので頼んでしまう。先程の申し訳ない感を少し和らげることに成功した。

ソロ男性客は皆コレしか頼まない

パインソーダを追加した

一足先にカトラリー類に加え、マット兼すごろくが置かれる。こんなのが出てくるあたりもファミリー層狙いが明確だ。

サイコロとコマは出てこないので、たぶん誰も実際にすごろくはできない

速攻でドリンクが置かれてしまい、やはりすごろくはできない

しばし待っていると、遂にげんこつハンバーグのご到着だ。店員さんが半分に切った上でソースをかけてくれるあたりは、よく比べられるハングリータイガーと同じだ。

食べる前から既に満足している

実際に食ってみると、焼き加減がかなりレアで、熱い鉄板のパワーを借りて焼き具合を整えながら食うのが良さそうだ。挽肉の粗さが細かめなことも手伝って、肉汁感はさほど感じられない(もう少し粗挽きのほうが好み)。ランチではなくディナーだと仕上がりが違うかもしれないが、それは自分にはわからない。味的には、倍近い値段がするハングリータイガーの方が率直に言って美味い。とはいえ、このげんこつハンバーグも価格比で十分な満足感が得られる。わざわざ何時間も待って食うほどかと言うと、そういう類の店ではないことは価格帯からしても明らかだ。

そんなわけで、週末に首都県民がこぞって押し寄せて並びまくっている現状が異常なだけで、地元民が普通に食いに行くための店だというのが感想。まあ実際に行って、食ってみて初めてわかる話ではある。状況が変わって、さほど待たずに食えるようになるなら是非また行きたい。

Day 2 雨中沿岸部走行

大いに満足して「さわやか」を出ると、雨が降り始めていた。これまでは辛うじて降らないでいたが、この先はもう雨は避け難いようだ。

時間はまだ12:00だが、19:00には帰宅していたいので、逆算して限界が来るまで下道を走り、もう駄目だとなったところで東名高速道路に乗ることにする。とりあえずの目的地を御前崎と牧之原あたりの茶畑に定める。

「さわやか」の前の道を南下してR150に向かう。途中でマックスバリュとドラッグストアコスモスに寄る。コスモスは随分前の九州ツーリングで散々見かけたが、入ったかどうかは覚えていない。近年少しずつ東に進出していて神奈川にも数店ある。特に意味もなく寄ってみたが、滅茶苦茶安いというわけでもなく、ごく普通に安かった袋ラーメンとカップラーメンを買った。マックスバリュではチルド浜松餃子や地元の菓子類等の手土産を買った。雨なので走っていても面白くないので自然と寄り道が増える。

R150に出て、川を渡ったところで海側に漁港があるという看板が出た。このあたりの道路は海岸線に出られないところばかりなんだが、漁港ならさすがに海の前まで行けるだろう。そして目論見通り海に出会える。但し防波堤にきっちり囲まれているのであんまり海っぽさがない。遠くにある防波堤の更に向こう側でたまに弾ける波が、ここがいつもの相模湾ではないことと、海が荒れていることを辛うじて示している。防波堤に釣り人が数組居る程度で、漁船もほとんどおらず、ガラーンとしている。

防波堤までが遠い

魚の形の水揚げ場

場所を変えたが景色は代わり映えしない

さほど面白い場所でもないので先に進む。海から少し離れると、こんどは田んぼが姿を表す。

さっきの場所よりこちらのほうが良い

雨が降り続けている

しばらく名も無い田舎道を走り続けていたが、それも終わってしまってR150に合流した。交通量はさほど多くないが、景色も代り映えしないので眠くなりそうな道だ。暫く走ると、御前崎の道の駅が現れたので寄る。ごく普通の道の駅で、過度に気合が入っていないのが良い。ここでも野菜を中心に実用的な土産物を買う。

そろそろ御前崎が近づいてきた。R150の交差点を曲がって海沿いの道に出る。ここまできて、やっといい感じの道になった。

海はこの丘の向こう側にあるはずだが見えない

寂れた良い雰囲気だ

高台に登ってもやはり海は見えない。そこから下るところでようやく現れた。かなりの荒れっぷり。台風などの暴風雨が近づく度に耳にする「御前崎」の姿そのものを目の当たりにしている気分だ。

海は白波だらけ

坂道はひたすら下るしかないが、降りきったところには駐車場が数か所ある。そして、いかにも写真を撮ってくださいと言わんばかりの場所もある。晴れた週末は人も多くてとても場所を占有できないだろうから、ある意味今日来て正解だ。

これはこれで良い雰囲気だ

後ろは灯台かと思ったら違うんだな

錆が進みそうだ

ここから少し進むとまた駐車場がある。そのすぐ前にあるのが御前崎の突端部だ。

突端部に行くのは義務のようなものだ

この時点で時間は15:00。19:00頃には帰宅していなければならないので、時間の余裕が無くなってきた。ここは東名高速道路まで遠いので、いくら高速パワーを使っても限界がある。仕方がないので牧之原台地の茶畑は諦めて、海岸線沿いを東名高速吉田ICを目指して北上する。海岸線沿いと言いながらも、ほぼ海が見えないのは相変わらずだ。いつも走っているR134って貴重な道なんだな。

静波にあるバローで最後の買い物をして、その後もひたすら北上して東名高速へ。そこからはただ走るだけ。そんなに大した距離じゃないと思っていたら御殿場まで100kmあると知ってうんざりする。余裕があれば沼津で降りて三島からR1のつもりだったが諦めるしかない。大井松田まで走り、南下して国府津から西湘バイパスに乗り、ひたすら東進して18:57に帰宅した。辛うじて19:00前に帰宅できた。

最低限の片付けを済ませ、どういうわけかすき家に牛丼を食いに行き、そこから帰ってきてようやく終了となる。

今回の走行距離は719kmだった。昨年の755kmには及ばないが、ピアッツァにしては相当長い部類に入る。

本来の目的はISUZU FESTIVALだったのだが、それ以降のソロ活動のインパクトが色々と大きすぎて、ISUZU FESTIVALのことはだいぶ頭の片隅に追いやられてしまった。

燃費は行きは11.6km/L、帰りは9.4km/Lだった。高速道路メインのほうが燃費が良い。帰路は半分以上一般道だった。

冷却水は全く漏れていなかったので、もう心配ないと考えてよいだろう。エアコンは1日目はほぼ使わず、2日目は雨が降り出してからはずっと使っていた。気温が低かったので効きに関しては問題なかったが、燃費に対する悪影響はあったかもしれない。

ETCがエラーになってしまうことを除けば、ピアッツァは何ら問題なく長距離を走り終えた。ここまで余計なことを気にせずに走れる状態は何年ぶりなんだろう。もしかすると初めてなんじゃないか、と思ってしまうぐらい記憶にない。

とはいえ、次にこれだけの長距離を走るのは、たぶんまた1年後になるだろう。

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