KENWOOD KFC-XS174S

中古2chアンプ MRV-T502怪しいアダプターにより、JR130の音楽再生環境はかなり向上した。そうすると別のことが気になってしまう。

  • たまに右側スピーカーから音がしなくなる
  • 左右ともツイーターが死んでいるのか、音がまともに出ない

前者は中古アンプ交換以前から稀に発生していたので、アンプのせいではなく、配線またはスピーカー、はたまたヘッドユニット側のどれかに問題がある気がする。

後者は、たぶん内装を外したりした際の扱いが雑で、中でハンダが切れたりしてしまったのだろう(以前一度直した)。

新スピーカー購入

スピーカーに寿命なんてあるのかどうか何はよく知らないが、音が出る/出ない以外にも、このツイーターは筐体がプラプラしているという問題があり(たぶん設計ミスだろう)、なんとなくそのうち変えたいと思っていた。こういうのは熱が高まっているうちにやってしまったほうが良い。

ミッド/ウーファー部の音質には不満は無いが、上記のようにたまに右側が聞こえなくなる。スピーカーが原因かどうかは定かではないが、変えてみればはっきりする(そのぐらい事前に調べろよと自分にツッコみたくなるが、要するにメンドクサイ)。

そんなわけでスピーカー交換を決断した。20年ぶりぐらいにスピーカーを探す。今使っているのはKENWOODの当時の最上級品であるKFC-SV1710なのだが、スピーカーの音質は完全に値段に比例しているので、これよりグレードを落とすとガッカリするのは目に見えている。そのため各メーカーの同クラスの比較になるが、以下の理由によりまたKENWOODを選択した。

  • スピーカーの音質関しては元々KENWOODが気に入っている(自宅のスピーカーもKENWOODだ)
  • ツイーターの筐体が派手派手しくない(余計な金メッキ等がなく地味)

現行のこのクラスのスピーカーはKFC-XS174Sである。Yahooショッピングが安くなる(ポイントがつく)タイミングを見計らって購入した。新品に対するこだわりは特に無いのだが、中古品と値段がさほど変わらないので新品にした。

新スピーカー装着(右側)

早速、内張りを剥がして装着する。ユニットの交換そのものは別に難しくないのだが、配線用コネクタがKFC-XS174Sと現在使っているものがうまくあわないので、組み換えが発生した。その分だけ時間がかかる。

取り付けにあたっては、スピーカーの裏側(ドア側)に吸音スポンジを挟んでみた。音質がどうなるのかは聴き比べたわけではないので不明。ただ、パワーウインドウが上下するときに干渉していることに後で気付いた。これは他人には勧められない。

スピーカーの配線を加工せずに車体側(前回装着時にどうやったか全く覚えていないが、とりあえずコネクタとギボシがつながっている)に1本配線を介して繋ぐようにして、ツイーターも含めて音が出ることを確認した。内張りを戻し、ツイーターをドアスイッチパネルの上に両面テープで留めて、あらためて音が出ることを確認して、一旦終了となる。

新スピーカー装着(左側)

同じように左側も作業するのだが、こちらはパワーウィンドウの上下動が極めて不調なので、ドア内張りを外したついでにこちらの調整もする。あまりにも動きが変なので、レールが歪んでいるんじゃないかと考えて前側のレールを掴んでみたところ、何とレールがスカッと前の方に動くではないか。何だこれは。

どうやらレール取付部の溶接が錆びてなくなってしまったようだ。上側の溶接だけ残っているため、辛うじて上下動できているようだ。何だこりゃ、そんな事がありえるのか。

この左のドアは、ドアミラー付け根の錆もそこそこ酷く、そのすぐそばの窓の縁部分も錆びてなくなってしまっている箇所があるような状態で、かなり程度が悪いことは分かっていた。そこにこんな事態が襲ってきたので、もう面倒になってしまってドアを変えてしまえという気分になってしまった。

とはいえ、今すぐそこにドアがあるわけでもない。とりあえずその場しのぎはしなければならない。仕方なく錆びたレールを元あった場所に戻し、アルミテープでくっつけておいたのだが、どうせすぐに剥がれてプラプラになるだろう。つうかよくこんなので動いてたな。

そして、パワーウィンドウの上下動は相変わらず不調なまま。どう調整しても良くならない。レールもあんなのだし、レギュレーターもガタガタなので、色々混ざりあったダメさ具合なのだろう。レギュレーターは予備も新品もあるが使う気にならず、最初と同じ状態に戻して終わりにする。

スピーカー交換前に激しく気勢をそがれる出来事があったが、気を取り直して本来の目的であるスピーカー交換を敢行する。しかし、動揺は隠せなかったらしく、ネジを2つもつけ忘れたまま内装を装着してしまった。やり直す気にもならないのでそのままにする。

お前が犯人か

こうしてとりあえず左右のスピーカーをKFC-XS174Sに変えた。自分の試聴リファレンス音源であるDavid Pack / You’re The Only WomanおよびKenny Loggins / Sweet Reunionを聞いてみると、まだ全然エージングが済んでいないせいもあるが中高音が目立つ。KENWOODらしいふくよかな中低音を聞けるようになるにはもう少し時間がかかるだろう。

なんてことを考えつつ買い物等に使っていたのだが、再び右スピーカーが聞こえない病が顔を出してしまった。どうやらスピーカーのせいではなかったようだ。ちょっと音量を上げると聞こえるようになるのだが、しばらくするとまた聞こえなくなる。スピーカー交換前と変わらない。クソっ、無駄な投資をしてしまったか(だから事前に調べとけばいいのに)。

自業自得なので文句をいってもしょうがない。再度右側の内装を外し、スピーカー側から確認していく。配線を抜いてテスターで電圧がかかっているかを確認したりしながら問題箇所を探すが、どこにも問題が見られない。車体側のハーネスを疑っていたのだが、そうでもなさそうだ。装着時にテキトーにごまかしたコネクタとギボシはぶった切ってギボシだけにしたが、これも無意味だった。車体ハーネスを通さずにアンプ直結にしても変わらないのだから、そこは犯人ではない。

そして最後の手段として、アンプを以前使っていたショボい小さいやつに変えたら、見事に音が出た。クソっ、中古アンプめ、お前が犯人か!

仕方がないので当面このショボいチビアンプに戻すか…と思ってはみたものの、この音質は本当にショボく、折角の新スピーカーが豚に真珠状態になってしまう。そこで最後っ屁として中古アンプのスライドスイッチ等をガチャガチャ動かして付け直してみると、なんと普通に音が出るではないか。

ったく、これまでの苦労は一体何だったのか。中古なのでこの程度の問題は許容しなければならないが、それにしても無駄な作業だった。いつまでこの調子で普通に音が出続けるのか定かではないが、一旦これで様子見とし、また何か起こったら分解してスイッチ部に接点復活剤を吹くなり、スイッチをバイパスして直結するなり、なんらかの対処をするしかないだろう。

KFC-XS174Sの音質

何度か乗っているうちにエージングが進んできたのだろうか、だいぶ期待した音質に近付いてきた。7618J側で低音を+3程度上げたぐらいで丁度良いバランスになる。ツイーターのおかげでギターやヴォーカルもよく聞こえる。交換前より明らかに良くなっており、音質的には満足いくものになった。

ただし、特に窓を開けると風切り音とEAGLETECのワンオフマフラーサウンドに負けてしまい、音質の重要性はガクンと下がる。音質を楽しむなら、窓を開ける必要がない秋冬か朝晩に聞くしかなさそうだ。